写真は勾玉。旅行に出かけた時に造った自作の勾玉である。
勾玉ってなんでこんな形をしているのだろうか。古墳時代(3世紀)から権力の象徴や、護符として使われてきたというが、仏教が伝来して浸透していくと使われなくなったと言われているから、宗教的な意味合いが強かったのかもしれない。
つけていた人たちも、祭事を司る者、位の高い者だそうだ。形には定説がないが、知っているところでこんなところである。日と月、牙、胎児、腎臓などである。
島根県の玉造温泉はあまりにも有名な玉の産地で、「玉造」「玉作」は、その工房のあった土地と言われている。写真は宍道湖沿いの道を走り、玉造温泉の辺りにあったガスタンクである。なんと勾玉の形をしている。「まがたまの里 玉造温泉」と書かれている。手前にある白と緑の看板には「勾玉といで湯の里 玉湯町」と書いてある。
玉造温泉のガスタンク
さて、勾玉について何も知らないゆきたんくが旅行で勾玉つくりをした話であった。黒曜石の矢じり、弓矢など数種類の中から選ぶことができたのだが、迷わず勾玉を選んだ。
勾玉セット。石ととめ玉と紐と水やすりである。
勾玉の意味を知っていた訳ではない。なんとなくこの形が好きだったのである。かわいいという気持ちになるのだ。
水やすりで丁寧に角を取っていく
水やすりは、若き日のゆきたんくの趣味のプラモデルでいやと言うほど使った。水やすりで磨いた後にプラカラーのスプレーをすると、接着部が全く分らなくなるのである。
平面部から側面部にかけて丸くしていく
この角をとる作業をしていると、安心感が出てくる。この小さな石に愛おしさを感じるのである。少し削っては出来具合をチェックする。
だいぶ水も濁ってきた。
ここまでくると削りすぎは失敗を招く。中には石がポッキリと折れてしまって、小さい作品に修正する人もいるようだ。慎重に慎重に少しずつ確認しながら石を削っていく。小一時間して、出来上がったのが最初の写真である。
何か災いから身を守ってくれるような気がするのはなぜだろうか。