久しぶりに岡崎律子氏について書こうと思う。
この稿は彼女の命日に書こうと思っていたが、その辺りでゆきたんくが忙しいので、1か月早く書くことにした。
ゆきたんくが初めて彼女の存在を知ったのは、たまたま昨年の5月5日に「訃報ドットコム」を見たからだ。
享年44。
ゆきたんくの母親の亡くなった年齢と同じ。
これで感情移入したことは以前にも書いた。
岡崎氏が亡くなってから分かったことは、1年前にスキルス胃癌と診察され、周囲には黙って治療していたこと。
結局は、徐々に体が弱り、最後は敗血症性ショックを起こして亡くなった。
今年1月に亡くなった音楽プロデューサーの佐久間正英氏もスキルス性胃癌で、最後の1年間を精一杯頑張っておられた。
さて、余命は知らされていたと考えられる。入院中に病室にキーボードを持ち込み、
「少しでも良い作品を残したい」
と母親に語っていたことから分かる。
そんな状況の中で作られた作品の一つに「I'm always close to you」がある。
彼女の死後、発売になった「For RITZ」というアルバムに収録されている曲だ
散りばめられた歌詞の中に
「行きつけない時は ゴ一ルが欲しくて」と
対句のように「ゴ一ルが見えると 今度は惜しくて」
がある。
前者は、当たり前に日常を生きている人間たちの我儘で、
後者のゴールは人生の終焉ではと思えた。