埼玉県の大学に通っているころ、街中で「SPAR」という名前のお店を見つけた。
今から35年くらい前のことだ。
当時、東京の実家から埼玉まで通っていた。
聞いたことのない店だったから、埼玉にある店だと思っていた。
コンビニエンスにような店だと思っていた。
日本ではセブンイレブンが店舗を増やしていた。
しかし、ちょうどゆきたんくの全寮制高等学校都立秋川への進学と重なったこと、あまり金を持っていなかったことからセブンイレブンの存在感は自分の中では薄かった。
アルバイトもし、小金持ちとなった学生時代に買い物をしようと立ち寄ったのがSPARだったのである。
自分の中で不思議な存在だったSPAR。
あまり出会うことのないSPARに2011年冬のイギリス旅行の時に出会った。
場所はコツウォルズのボートン・オン・ザ・ウォーター。
蜂蜜レンガのSPARである。
埼玉のお店がイギリスに出店をしている。
訳がない。
調べてみたら、1932年創業の歴史ある世界最大の食品小売りチェーンだった。
ヨーロッパを中心に30カ国以上の地域で展開をしているとのこと。
国際本部はオランダのアムスルダムにある。
埼玉にしかないと思っていた店舗が国際レベルの組織だったことに驚いた。
こんなケースは、山ほどあるに違いない。
知らないということは、恐ろしい。