思い出す。
若い頃温泉を馬鹿にしていた話は前にも書いた。
観光地に行き「見るもの」がたくさんあるのに、なんでお湯に浸かるのが楽しいのか理解できなかった。
人間というのは勝手だと振り返って思うゆきたんくである。
「見るもの」の前は食べ物だった。
「旨いもの」があるのに、なんで神社仏閣などを見て歩くのが楽しいのだろう。
その前もある。
地元に旨いカレーがあるのに、なんで長野くんだりまで行ってそばを喰うのだろう。
一言で言うと「価値を知らない」ことだったろう。
今から10年前のゆきたんくや、20年前のゆきたんくから見れば「お前さ、何やってんの」の世界である。
今では写真を良く撮るが、若い頃旅に出ると写真を撮っている人を見て「無駄なことやってんなぁ」と思ったものである。
それどころか旅そのものを無駄だと考えていた。
随分と変わったものである。
そう、今日のお題は「疲れていると」だった。
歳を取り、温泉が体に良いものだということは少しずつ理解できてきた。
ただ、今までで衝撃的だった温泉がある。
効能とはこういうのを言うのだろうと言わしめた温泉だ。
別府の「血の池地獄」にある足湯である。
ゆきたんく得意の強行軍の旅で、ゆっくりと温泉に浸かることはなかった。
せめて足湯でもと思って10分くらい浸かった。
ぬるいぬるい。こんなんで体温まる訳がない。
というくらいぬるい足湯だった。
そのあと半日の間、膝下からが気持ち良いこと。
下腿から快感が全身に広がるのである。
pHおよそ2.6。食酢よりも強い酸性と後で知った。→ Map
それから温泉と聞くと耳がダンボになるゆきたんくである。
下手な薬よりも何倍も体に良いことは間違いない。
現在は炭酸泉にはまっている。