東京の郊外は、曇り時々晴れの日中、
私は主庭の手入れをした。
樹木の剪定は簡略とし、草抜きに大方の時間配分としたのである。
蚊の発生する今、蚊取り線香を周囲に置き、
草抜きをしていたのであるが、
不思議と過去の出来事が鮮明に思い出されるのである。
今回は、過日の中学時代の有志に寄る懇親会であったが、
会話、しぐさが甦(よみがえ)り、
私は微笑しながら、草抜きをしたのである。
私は齢を重ねた63歳の身であり、
それぞれのお方がそれなりの軌跡を歩まれ、
多少の波乱に満ちた日々であったにせよ、
心身元気そうに再会できた。
それぞれがある程度の財産を保有し、明るい笑顔で言葉を交わし、
ときおり中学時代のおもかげの表情、しぐさが合い間見られ、
これ以上贅沢なことはないと思ったりしたのである。
私達は昭和19年4月から20年3月生まれのクラスであり、
敗戦直前期に生を受けた世代であるので、
特に小学生時代は多少の食べ物、衣服の物不足があったが、
それなりに両親から愛情の基で、けなげに過ごしてきた少年、少女時代であった。
中学校を卒業したのは、昭和35年3月であったが、
この頃から日本全体の社会の空気が変わった、
と私は強く思ったりしている。
このような思いが甦り、樹木の間とか少しの空白地を草抜きをしたが、
体力の限界が来たので、3時半過ぎに作業を終えたのである。
主庭の全体として、草抜きが所々されておらず、
あたかも瀬戸内海の島々のような状況となったが、
私は体力の衰えで6時間ばかり作業が昨今多く、
やむえないと苦笑した。
この後、入浴をし、遅い昼食と早目の夕食を兼用とし、
ビールを呑みながら頂いたのである。
そして1時間ばかりの食事を終え、
布団に横たわり本を読んいるうちに寝付いたのである。
目覚めたのは7時過ぎで、私は玄関の軒下で夜風に吹かれながら、
ぼんやりとしている。
我家の蚊は、地元で育った主(あるじ)の私に馴染みがあるらしく殆ど刺すことはなく、
家内はこの地に来て、30年前後過ぎたが、刺されることが多いのである。
こうした事から、家内は5月から初秋の頃まで、
庭に下り立つことは避けている。
私は年金生活に入ってからは、日常の買物、ときおり庭の手入れしか担当しておらず、
楽な身であり、それなりに孤軍奮闘している。
余談であるが、家内が洗濯物の干し場に立ち、
ときおり蚊に刺された時、
30年住んでいる方に蚊はどうして解からないの、
と私は微苦笑している。
私は主庭の手入れをした。
樹木の剪定は簡略とし、草抜きに大方の時間配分としたのである。
蚊の発生する今、蚊取り線香を周囲に置き、
草抜きをしていたのであるが、
不思議と過去の出来事が鮮明に思い出されるのである。
今回は、過日の中学時代の有志に寄る懇親会であったが、
会話、しぐさが甦(よみがえ)り、
私は微笑しながら、草抜きをしたのである。
私は齢を重ねた63歳の身であり、
それぞれのお方がそれなりの軌跡を歩まれ、
多少の波乱に満ちた日々であったにせよ、
心身元気そうに再会できた。
それぞれがある程度の財産を保有し、明るい笑顔で言葉を交わし、
ときおり中学時代のおもかげの表情、しぐさが合い間見られ、
これ以上贅沢なことはないと思ったりしたのである。
私達は昭和19年4月から20年3月生まれのクラスであり、
敗戦直前期に生を受けた世代であるので、
特に小学生時代は多少の食べ物、衣服の物不足があったが、
それなりに両親から愛情の基で、けなげに過ごしてきた少年、少女時代であった。
中学校を卒業したのは、昭和35年3月であったが、
この頃から日本全体の社会の空気が変わった、
と私は強く思ったりしている。
このような思いが甦り、樹木の間とか少しの空白地を草抜きをしたが、
体力の限界が来たので、3時半過ぎに作業を終えたのである。
主庭の全体として、草抜きが所々されておらず、
あたかも瀬戸内海の島々のような状況となったが、
私は体力の衰えで6時間ばかり作業が昨今多く、
やむえないと苦笑した。
この後、入浴をし、遅い昼食と早目の夕食を兼用とし、
ビールを呑みながら頂いたのである。
そして1時間ばかりの食事を終え、
布団に横たわり本を読んいるうちに寝付いたのである。
目覚めたのは7時過ぎで、私は玄関の軒下で夜風に吹かれながら、
ぼんやりとしている。
我家の蚊は、地元で育った主(あるじ)の私に馴染みがあるらしく殆ど刺すことはなく、
家内はこの地に来て、30年前後過ぎたが、刺されることが多いのである。
こうした事から、家内は5月から初秋の頃まで、
庭に下り立つことは避けている。
私は年金生活に入ってからは、日常の買物、ときおり庭の手入れしか担当しておらず、
楽な身であり、それなりに孤軍奮闘している。
余談であるが、家内が洗濯物の干し場に立ち、
ときおり蚊に刺された時、
30年住んでいる方に蚊はどうして解からないの、
と私は微苦笑している。