夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

深刻化するカメラ市場の苦境、高齢者の私は、動顛しながら学び、やがて震撼して・・。

2020-08-07 13:53:43 | ささやかな古稀からの思い
私は東京の調布市の住んでいる年金生活の75歳の身であるが、
確か一週間前の頃、公式サイトの【 東洋経済オンライン 】を見て、

ひとつの記事に動顛させられたりした・・。

この記事は、昨今の深刻化するカメラ市場の苦境の実態の記事で、
私は2004年(平成16年)の秋に定年退職後、多々の理由で年金生活をしてきた中、
デジカメを愛用してきた身であるので、関心がある記事であったりした。

この記事は、 東洋経済 記者の大竹 麗子さんが取材されて、纏められた記事で、
 東洋経済オンライン 】に7月25日に配信され、無断であるが記事を要約させて頂く。



《・・この6月、カメラ業界を揺るがすビッグニュースが相次いだ。

オリンパスは6月24日、デジタルカメラを中心とする映像事業を分社化して、
投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)に売却すると発表した。
9月末までに最終契約を結び、年内に売却を完了する予定だ。

売却額は未定で、「オリンパス」ブランドは、当面維持するという。
1936年以来、創業期のオリンパスを支えたカメラ事業から撤退する。



★カメラ撤退のタイミングを模索

オリンパスは、フルサイズより小さい画像センサーを使った
小型・軽量で扱いやすいカメラを得意としている。

中でも「PEN」(ペン)シリーズは、テレビCMに女優の宮﨑あおいさんを起用して
女性ファンも増やすなど高い人気を誇ってきた。

その技術は医療用の内視鏡や顕微鏡などの研究開発にも生かされている。

しかし、デジカメ市場は、スマートフォンの普及に伴って、急激に縮小。
デジカメが主力の映像事業は近年、
2017年3月期を除いて営業赤字続きだった。

世界シェアは4%程度にとどまり、
工場閉鎖などの構造改革を続けても黒字化できなかった。
(略)




実際、デジカメ市場は、縮小の一途をたどっている。

カメラ映像機器工業会によると、2019年の世界総出荷台数は1521万台。
 ピークだった2010年(1億2146万台)の8分の1に縮小している。

そこに襲いかかったのが新型コロナウイルスだ。
外出規制やイベントの中止によって、カメラ市場は一段と冷え込んでいる。

カメラ映像機器工業会によると、
5月の世界総出荷台数は、前年同月比72.6%減の約37万台と大きく落ち込んだ。

1〜5月の累計では、前年同期比50.4%減とかつてないほど悪化している。



★雑誌『アサヒカメラ』も休刊に

折しも、オリンパスがカメラ事業撤退を発表する3週間前には
94年の歴史がある朝日新聞出版の総合カメラ雑誌「アサヒカメラ」も
広告収入の減少を理由に2020年7月号をもって休刊することを決定。

オリンパスとアサヒカメラの撤退は秒読みとされていたが、
業界関係者やファンに衝撃を与えている。

かつて日本のお家芸だったデジカメ業界は、オリンパスに限らず苦境に陥っている。

2017年には、リコーがカメラ機種を縮小し、
カシオ計算機も2018年にコンパクトデジタルカメラからの撤退を決めた。
 中堅メーカーを中心にリストラのドミノ倒しが始まっている。



大手メーカーも安泰ではない。
特に厳しいのが一眼レフカメラで、キヤノンと双璧をなしてきた名門ニコンだ。

ニコンは2020年3月期連結決算でデジカメを中心とした映像事業が
171億円の営業赤字に初めて転落。
好採算の一眼レフや交換レンズの販売が振るわないのが原因だ。
(略)

ニコンが厳しいのは、市場環境のせいだけではない。
縮小するカメラ市場の中でも、
人気が比較的高かったミラーレスカメラでの出遅れが響いている。

小型軽量で高画質の写真が撮れるミラーレスは、
一眼レフカメラの需要を浸食し続け、
2018年には国内出荷台数でついに一眼レフを逆転した。

一眼レフとの食い合いを恐れていたニコンが、重い腰をようやく上げ、
ミラーレス市場に本格参入したのは2018年のことだった。

だが、時すでに遅し。2019年のミラーレスの生産台数は
首位のソニーが165万台に対して、ニコンはわずか28万台。
ライバルのキヤノンも94万台を生産しており、ニコンの一人負けは鮮明だ(テクノ・システム・リサーチ調べ)。



★ソニーは「α」シリーズで独走

ニコンが収益柱の一眼レフで、
展開するフルサイズモデルとの食い合いを警戒して慎重だったのに対して、
ソニーは一眼レフ製品を持たないことを逆手に取り、
フルサイズのミラーレス機種やレンズに集中投資して一気にラインナップを拡大した。

2013年には世界初のフルサイズミラーレス「α7」を、
2017年には「α9」を発売し、
2019年のミラーレスの世界生産台数シェアは、ソニーが41.8%と独走している(テクノ・システム・リサーチ調べ)。
(略)

ソニーに対抗して、キヤノンも7月9日にフルサイズのミラーレスカメラ「EOS R5」を発表。
フルサイズカメラとして初めて8Kでの動画撮影に対応した。

スペック上ではソニーのα9を上回る性能を出しており、
プロやハイアマチュアカメラマンから賞賛する声が相次いでいる。
(略)



★カメラ三強体制は維持できない

ソニー、キヤノンという上位2社に対し、
ニコンは6月にようやく一眼レフの最上位新機種「D6」を出したが、
ミラーレスカメラでは出遅れが目立つ。
(略)

もっとも、デジカメ市場は、2020年後半も冷え込みが続く見通しだ。

ある業界関係者は「伸びが期待されていたミラーレスカメラの需要すら
回復しないことに加え、
カメラは(スマホカメラの高機能化で)プロ向けのみ(の商品)になっていく」と指摘する。

コロナで加速したデジカメ市場の縮小がこのまま進めば、
現状のソニー、キヤノン、ニコンという3強体制は維持できない。

現状の構造改革だけで、ニコンが事業を継続できるのか。
オリンパスのカメラ事業撤退を機に、カメラ各社の帰趨が注目されている。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。



記事を読みながら多々教示させられ、動顛したりした。

《・・ 2019年の世界総出荷台数は1521万台。
ピークだった2010年(1億2146万台)の8分の1に縮小している ・・・》

私はスマホが使えなく所有していないが、
スマホのカメラ機能は飛躍的に向上して、
初心者の手軽なコンパクト・デジタル・カメラとは、遜色がない程度、
と私は知人から聞いたりしてきた。

こうした結果、何かと利便性のあるスマホを保有していれば、
わざわざカメラを持つことが不用と思われる。

こうした中で、
2010年(1億2146万台)の8分の1に縮小したと思われるが、
この研究・開発、そして生産、やがて販売に関わった多くの人は、
どのように過ごされているのか、思案させられたりした・・。




私の過ぎしサラリーマン時代は、音楽業界のあるレコード会社に、
1970年より2004年まで務めたりした。

こうした中で、1998年に売上の主力となるCDがピークとなり、
この前後より各レコード会社は、リストラ烈風となったりした。

やがて私も各レコード会社が、CD、DVDなどの音楽商品の物流を委託している会社に、
出向となり、5年過ぎた頃に定年退職時を迎えたりした。

このような体験があり、ここ10年でも、
音楽業界の黄金期を象徴したCDなどの「音楽ソフト市場」は激変し、
「音楽有料配信市場」は増大傾向の中、「音楽コンサート市場」が躍進している・・。

もとより各レコード会社、各ソフト販売店も大幅に変貌しているので、
音楽業界の卒業16年生の私でも、今回のカメラ業界の縮小は震撼させられたりした。

このようなことをデジカメ愛好家の私は、無力ながら、思案を重ねたりしている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする