夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

「人生の楽しみは70代から、下り坂にこそ楽しみがある」、76歳の私は学び、やがて同意を深めて・・。

2021-03-26 15:10:12 | ささやかな古稀からの思い
先程、ときおり愛読している公式サイトの【介護ポストセブン】の『暮らし』を見ている中、
『 70歳からが楽しい! 老いる極意「ひとり旅、趣味は20個 』
と題された見出しを見たりした。

私は東京の調布市に住む年金生活の76歳の身であり、
家内は私より5歳ばかり若く71歳となる。

そして私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、
我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
雑木の多い小庭の中で、築後40数年の古ぼけた戸建てに住んでいる。




私が住んでいる近くに生家があり、
1944年〈昭和19年〉の秋に農家の三男坊として生を受けた。

やがて、東京オリンピックが開催された1964年〈昭和39年〉秋、
満二十歳となり大学2年の時に映画の脚本家になりたくて中退し、
アルバイトをしながら養成所で映画青年の真似事、

まもなく契約社員をしながら文学青年の真似事をしたが、
やがて敗退した。
                  
この後、何とか大手の民間会社に中途入社する為に、
あえて苦手な理数系のコンピュータの専門学校に一年通い、

困苦することも多かったが、卒業した。


 
まもなく1970年〈昭和45年〉の春、
この当時は大手の音響・映像のメーカーに何とか中途入社でき、
音楽事業本部のある部署に配属されたのは、満25歳であった。

こうした中、まもなく音楽事業本部のあるひとつの大きなレーベルが、

外資の要請でレコード専門会社として独立し、
私はこの新設されたレコード会社に転籍させられたりした。

そして制作に直接かかわらないコンピュータを活用した情報畑を20年近く配属されたり、
経理畑、営業畑などで奮戦した。
                                   
こうした中で、1998年(平成10年)に中小業の多い音楽業界全体の売上げピークとなり、
この少し前の年から各社はリストラ烈風となり、やがて私も出向となり、
各レコード会社が委託している音楽商品のCD、DVDなどを扱う物流会社に勤めたりした。

そして遠方地に5年半ばかり通勤し、何とか2004年(平成16年)の秋に出向先で、
定年を迎えることができたので、敗残者のような七転八起のサラリーマン航路を過ごした。




こうした中、私は出向身分であったので、リストラ烈風の中、
社員を自主退職させる希望退職優遇制度などの免れたのも事実であり、
定年前の退社された同僚、後輩に少し後ろめたく、退職後の年金生活に入った理由のひとつとなった。


しかしながら根底の実情は、この当時は大企業も盛んにリストラが実施されている中、
たとえ私が定年後に新たな職場を探しても、これといった突出した技術もない私は、
自身の力量のなさを悟(さと)ったりした・・。

そして何よりも遠い勤務先の出向先で、私なりに奮闘して体力も気力も使い果たしてしまったので、
やむなくサラリーマン生活を卒業し、年金生活を始めた・・。

このように私のつたないサラリーマン時代であり、もとより一流大学を卒業され、大企業、中央官庁などに
38年前後を邁進し栄達されたエリートの御方には、遥かに遠い存在である。

  

       

そして年金生活は、サラリーマン航路は、何かと悪戦苦闘が多かった為か、
つたない半生を歩んだ私でも、予測した以上に安楽な生活を享受している。

このようなつたない私であるが、
《・・70歳からが楽しい! 老いる極意「ひとり旅、趣味は20個」・・》つて、
どのようなことですか、と思いながら好奇心に負けて読んでしまった。



この記事の原文は、『女性セブン』の2018年2月1日号に掲載された記事で、
関連の公式サイトの【介護ポストセブン】に2018年2月1日に配信されていた。

少し古い記事であるが、人生の信条に関しては、
時代を超越するので、あえて記事を無断ながら転載させて頂く。


《・・日本人の平均寿命は、女性87.14歳、男性80.98歳で、
いずれも過去最高を更新している(2016年 厚生労働省)。

リタイア後の10年、20年をどう生きるか・・・
この“下り坂”がつまらなければ、せっかく生きているのに楽しくない。

自身の老いを観察し、「人生の楽しみは70歳から」という、
ドイツ文学者・池内 紀さんに、楽しく老いる極意を聞きました。


☆「人生の楽しみは70代から」と池内さん

年寄りは自立してひとり旅に出よう

年寄りに大切なのは、“自立する”こと。
人間は基本的にひとりですよ。

ご夫婦でどんなに仲がよくても、最後はひとりになりますからね。
よく何人か連れ立って旅行している女性を見かけますが、
年を取ったら“ひとり旅”がおすすめです。

今のホテルは清潔で、ひとりで泊まっても安心です。
その場合、できるだけ新しいホテルを選ぶこと。

新しいホテルは空調もよく効きますし、バリアフリーがしっかりしていて、
お風呂に入る時の敷居も非常にラクです。

その日にキャンセルが出たりするので、予約をする時は、
当日の朝か前日の夜が狙い目です。

女性はひとりで食事はできないという人がいますけど、
外に出るのが嫌なら駅弁とデザートとコーヒーを買ってきて
部屋で自分のレストランを作ればいい。

外で食べたければ、フロントの人に
「ひとりで行って気楽なお店はありますか?」と聞けばいいんです。

うちは夫婦で旅する場合、
「夕方何時までに着く」と約束をして別々に出発します。
そうすれば1回で、ひとり旅とふたり旅の両方を楽しめます。

長年連れ添った夫婦は、もうあまり話題がないんです。
だから黙々と食事をしていたりする。

ホテルのレストランで楽しそうなのは、ワケありカップルくらいですよ(笑い)。

でも別々に行けば、それぞれの道中の話題ができます。
そんなふうに、話題を提供できる仕掛けをたくさん作ればいいんじゃないかな。



☆趣味は20個くらいないとダメ

昔好きだったことを、もう一回やってみるのもいいものですね。

人間の体は4年くらいで、新しい細胞に変わると医者が言っているのを聞いて、
ぼくは4年に1度、新しいことを始めるようにしています。

絵を描いたり、ギターを弾いたり、将棋を指したり。
昔やって体が覚えていることは、割と飽きないから不思議です。

銀行マンで出世した友人に、
「定年して何をやっていいかわからない。
趣味を持ちたいけど何かないかな」と言われたので、
「趣味を1つ持とうなんていうのはでたらめで、20個くらい持たないとダメだよ」
と、脅してやりました。

それも、若い頃に映画ばかり見ていたとか、山登りしていたとか、
遊んでいた人の方が、年を取ってから強いですね。

神様がうまい具合に計はからっているようで、
若い時に無駄をしたと思うことが、年を取ると生きてくる。
無駄をしてないと、年を取ってすがるものがないんです。


☆自分の終い方を決めておく

年を取れば、当然よろけます。
歩くのが遅くなるし、へまもするし、忘れっぽくなるし、
みっともなくもなる。

でも、それが年を取るということ。
それを認めることから始まるわけです。

「死」についても、最近は自分で選べる時代になりました。
今は延命装置が発達しています。

もし、それを望まないなら、
生きているうちに意思表示をしなければいけない。

ぼくは夫婦で『日本尊厳死協会』というところの会員になっていて、
 「延命治療は望みません。痛み止めだけは処置をお願いします」
という意思を伝える証明カードを持っています。

人生の役割はもう終わったのだから、
安らかに“おさらば”するのが自分も家族もいちばんいいと思います。

これまでずっと、どんなふうに生きるかという選択をしてきた。
最後はどんな死に方をするのか、決めておくのがいいと思います。
とても安心できますよ。‥》

注)記事の原文に、あえて改行を多くした。 




今回、過ぎし 2019年8年に亡くなわれた日本の独文学者、
エッセイストの池内 紀(いけうち ・おさむ)さんの人生の信条であり、
今回は、《・・「人生の楽しみは70代から、下り坂にこそ楽しみがある」・・》主旨であり、
シニア世代に向けた氏の遺言かしら、と私は深く学んだりした。

この中で、私は強く共感させられたのは、
《・・それも、若い頃に映画ばかり見ていたとか、山登りしていたとか、
遊んでいた人の方が、年を取ってから強いですね。

神様がうまい具合に計はからっているようで、
若い時に無駄をしたと思うことが、年を取ると生きてくる。
無駄をしてないと、年を取ってすがるものがないんです。‥》

こうしたことは私の友人、知人からも感じることであり、
確かにそうですよねぇ・・と深く同意したりした。




しかしながら、《・・長年連れ添った夫婦は、もうあまり話題がないんです。
だから黙々と食事をしていたりする。

ホテルのレストランで楽しそうなのは、ワケありカップルくらいですよ(笑い)。‥》


私は亡き母の血筋を純粋に受け継いだ為か、
恥ずかしながら男の癖におしゃべりであり、
家内はもとより、ご近所の奥様、御主人と談笑したりしている。

そして家内と食事処でも歓談しているので、
生い立ち、性格に寄るものである、と体験上思ったりしている。




延命治療に関しては、一昨年の夏の頃、私たち話し合ったりした・・。

結果としては、それぞれ延命治療は断念して、
「延命治療は望みません。痛み止めだけは処置をお願いします」
と明示するために、
私たち夫婦は、それぞれ『日本尊厳死協会』に入会したりしている。



このように池内 紀(いけうち ・おさむ)さんの人生の信条を学び、
  《・・「人生の楽しみは70代から、下り坂にこそ楽しみがある」・・》主旨は、
確かにそうですよねぇ・・と深く同意を深めたりしている。
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