その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

初物七十五日(きどい)

2020-04-09 05:41:22 | 転職

「きどい」我が在所の方言をどう表現しよう?

「苦い」でもない「エグミ」でもない、まして「渋い」でもない…「山菜のきどい」という味をどう伝えたら分かっていただけるだろう?百聞は一見に如かず、食べていただいて感じていただくのが一番であります^^;
古くは上杉景勝時代の家老職 直江兼続が導入したとも伝えられ、米沢藩中興の祖 上杉鷹山公が栽培を推奨したとも言われる「ウコギの生垣」…戦時下では、そのトゲのある生垣が「柵」となり、平時には雪に閉ざされる米沢に春の訪れとともに新芽を吹き、生鮮な青物を提供してくれる。お殿様や家老が「ウコギ」の存在を知っていたとも思えないから、有能な家臣がその効能を重職に進言して栽培されるにいたったに違いない。有能な家臣の存在は、主君の名声を後世にまで伝える。亡国の首相にもお伝えしたい所見であります(笑) 生垣の管理は、ブロック塀のような人工物と違って手入れが大変であるから、現代では廃れてしまいましたが、庭に植えてある(生えている)ウコギの新芽を思い出しては摘んで「切り合え」にして楽しんでおります。今は亡きお袋が好きだった食べ物であり、初物を「仏様」にお供えもしましたけれどね^^;


今年は小雪で「タラの芽」の成長も早い。

俗に『初物七十五日』などと言いますが、その由来は諸説あるらしい。ふきのとうで七十五日、ウコギで七十五日、タラの芽で七十五日、コゴミで七十五日、ウルイで七十五日etc.…私の寿命は、畑の春の山菜だけで、毎年1年以上延びているはずでありますが、残念、止めようとしない煙草と毎晩の晩酌で相殺されているようであります^^;
初物の俗説は別にして、「初物は東の方角を向いて食べて笑え。」という言い伝えがあります。某大学医学部の研究によれば、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)はストレスにより活性が低下し、ストレスからの開放によって活性が回復するという結果が得られているという。「笑えること」はストレスからの開放を意味するから、巡りめぐって、初物を食べて笑うこと…『初物七十五日』もあながち俗説とも言い切れないのかなぁ?
『夢屋農場長』は、枝のトゲに気をつけながら小さなウコギの新芽を摘みました。普段であれば決して食べないであろうオッカーや子どもたちに「初物だから食えぇ~!そして笑えぇ~!」と命令口調で食べさせる。「ヨシッ!これで我が家のコロナ対策は万全である!」と宣言したものの、強制的に食べさせられたストレスで、これまた効果は相殺でありますかねぇ(大笑)

コメント
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