肩が寒くて目が覚めた。まだ4時くらいだった。空気が冷たい。天気予報が当たって冷たい雨が降っていた。外に出ないで部屋の整理整頓と歳暮等のお礼の品を作らなくてはならない。現役を退いてもまだお歳暮が届く。近況を知らせてくださるお手紙も在中されている。申し訳ない気持ちでいっぱいだ。「○○ 内」とお礼状を出せばいいのと違い、なにか心ばかりのものをこちらの近況とお送りするようにしている。経済的な理由もあるので、お菓子などを焼いてお送りしている。一人で生きるのには、不動産屋さん、弁護士さん、司法書士さん、お医者さんなどお世話になる方も多い。ささやかなお礼をと頭をひねる。12月はそんな感じで忙しい。
久しぶりに針仕事をした。アイロンやらお針箱を出してくると「私は洋服屋の娘です!」と言いたくなるが、「武士の娘」と違い、なにも偉くない。昨年作った布と綿で作るクリスマスリースをお友だちのお母さまに作った。一針、一針、手作りには気持ちがこもる。昔、父と母は仕事が終わると、二人で私の洋服のデザインを考えるのが楽しみだった と言っていた。忙しく働いているときはそんな話はどこかへ飛んでいたが、こうしてのんびり雨の日に針仕事をすると、そんな愛情を感じることができる。早く引退してよかった。
人手不足の折だから、コンビにでもスーパーでもまだ仕事はある。でも、いずれ働けなくなる。もう十分働いたから、それよりも老後の生活を楽しめる準備をしようと思う。(もう老後ではあるが)あと5年したら、動ける範囲が減る。できたとしても、倍の時間と労力がかかるだろう。そのときからでは遅いように思う。忍び寄る(いや堂々とやってくる)「老い」をそれでも楽しんでみようと思う。1日に何回も{?」マークがつくが、一人くすくす笑いながら、「老い」を受けている。「孤独」などについて難しいことを言う人がいるが、理屈でなくただ一人楽しめばいいような気がする。