カイ(ゴールデンリトリバー3歳)は、私たちが寝るベッドの足元の床で寝る。
朝、どちらかが何か言葉を発したり(今何時?とか)、起きた気配がすると、すかさずあのデカイ頭を枕元に寄せ、尻尾をブンブン振り回す。
目を合わせたら負け、と思って寝たフリをすると、諦めて元の場所に戻るが、寝返りを打つだけでもやって来る。
カイは1歳の時に、犬学校で厳しい訓練を受けて「優秀な成績で」卒業したと飼い主のJが言っていた。
確かに、聞き分けがいいし、お行儀もいい。
昨日、暑い盛りに散歩に行って大変だったので、今日は8時に家を出た。
朝のうちは曇っていて、かなり涼しいが、お昼に近くなるにつれてどんどん日差しが強くなる。
真っ赤なシャワーツリー発見
木の下に、誰かさんの可愛い忘れ物。15センチぐらい。
向こうから、同じレトリバーを連れたおばさまが歩いてきた。
「んまー、従兄弟がくるわ、従兄弟がくるわ!」
従兄弟って誰のこと?後ろを振り向いても誰もおらず、どうも私達のことらしい。
「ねえ、この子、スティーブンソンさんちから来たでしょ?」
「いや、友達の犬なんで、そこまでわからないけど・・・」
「絶対そうよ、うちの子もスティーブンソンさんちからなの。あの時2匹が同時にたくさん生んだから。
ほら、御覧なさいよ、そっくりじゃないの!見事にそっくりよ!ああ、従兄弟に会えたわ!」
おばさまは嬉しそうに遠ざかっていった。
同じ犬種の犬ってみんなそっくりじゃないの??と思いつつも、もしかして実際そうなのかもしれないとも思ったり。
「あんた、スティーブンソンさんって知ってる?」
カイは上目遣いにチラリと私を見て、興味なさそうに歩き始めた。
公園でフリスビーをしていた男性が連れていたのは、オーストラリアンシープドッグで、施設から貰い受けてきたそうだ。
ブルーの目、美しい毛並み、そして何より賢い。
リードなしでも、飼い主の短い口笛や手振りをしっかり聞き分けて、あらぬ方向に行ったりしない。
犬学校を出たけど、カイのリードを離したら、どこに行くかわかったもんじゃない。
犬を連れていると、飼い主同士で会話が弾む。日本で犬を飼っていた時もそうだった。
その人の名前を知らなくても、『タロウちゃんのおばさん』とか、『バルちゃんのおばさん』で通ってしまう。
いい感じに曇り。
「今日は海に行くって約束したよね?」
そうなんだけど、波打ち際まで行ったら、カイがあまり強くリードを引いて海に飛び込もうとするから、つい腰が引けた。
私は海に入れる格好じゃないし、いざリードを離してカイを海に入れたとして、果たして呼び寄せられるかどうか自信がない。
子供にじゃれかかっても、体が大きすぎて引き離せないし、海に入ったら、あとでシャンプーするという作業が待っている。
柴犬サイズの犬なら扱いなれているけど、この大きさの犬を洗うって大仕事。
明日以降、夫が一緒にいるときに海に行くことにしよう、と、渋るカイをぐいぐい引っ張った。
こんな素敵なおうちも売り出し中。
もう1時間半も歩いている。
この坂道下って帰ろう。
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朝、どちらかが何か言葉を発したり(今何時?とか)、起きた気配がすると、すかさずあのデカイ頭を枕元に寄せ、尻尾をブンブン振り回す。
目を合わせたら負け、と思って寝たフリをすると、諦めて元の場所に戻るが、寝返りを打つだけでもやって来る。
カイは1歳の時に、犬学校で厳しい訓練を受けて「優秀な成績で」卒業したと飼い主のJが言っていた。
確かに、聞き分けがいいし、お行儀もいい。
昨日、暑い盛りに散歩に行って大変だったので、今日は8時に家を出た。
朝のうちは曇っていて、かなり涼しいが、お昼に近くなるにつれてどんどん日差しが強くなる。
真っ赤なシャワーツリー発見
木の下に、誰かさんの可愛い忘れ物。15センチぐらい。
向こうから、同じレトリバーを連れたおばさまが歩いてきた。
「んまー、従兄弟がくるわ、従兄弟がくるわ!」
従兄弟って誰のこと?後ろを振り向いても誰もおらず、どうも私達のことらしい。
「ねえ、この子、スティーブンソンさんちから来たでしょ?」
「いや、友達の犬なんで、そこまでわからないけど・・・」
「絶対そうよ、うちの子もスティーブンソンさんちからなの。あの時2匹が同時にたくさん生んだから。
ほら、御覧なさいよ、そっくりじゃないの!見事にそっくりよ!ああ、従兄弟に会えたわ!」
おばさまは嬉しそうに遠ざかっていった。
同じ犬種の犬ってみんなそっくりじゃないの??と思いつつも、もしかして実際そうなのかもしれないとも思ったり。
「あんた、スティーブンソンさんって知ってる?」
カイは上目遣いにチラリと私を見て、興味なさそうに歩き始めた。
公園でフリスビーをしていた男性が連れていたのは、オーストラリアンシープドッグで、施設から貰い受けてきたそうだ。
ブルーの目、美しい毛並み、そして何より賢い。
リードなしでも、飼い主の短い口笛や手振りをしっかり聞き分けて、あらぬ方向に行ったりしない。
犬学校を出たけど、カイのリードを離したら、どこに行くかわかったもんじゃない。
犬を連れていると、飼い主同士で会話が弾む。日本で犬を飼っていた時もそうだった。
その人の名前を知らなくても、『タロウちゃんのおばさん』とか、『バルちゃんのおばさん』で通ってしまう。
いい感じに曇り。
「今日は海に行くって約束したよね?」
そうなんだけど、波打ち際まで行ったら、カイがあまり強くリードを引いて海に飛び込もうとするから、つい腰が引けた。
私は海に入れる格好じゃないし、いざリードを離してカイを海に入れたとして、果たして呼び寄せられるかどうか自信がない。
子供にじゃれかかっても、体が大きすぎて引き離せないし、海に入ったら、あとでシャンプーするという作業が待っている。
柴犬サイズの犬なら扱いなれているけど、この大きさの犬を洗うって大仕事。
明日以降、夫が一緒にいるときに海に行くことにしよう、と、渋るカイをぐいぐい引っ張った。
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もう1時間半も歩いている。
この坂道下って帰ろう。
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