太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

The way

2012-09-12 10:20:32 | 勝手な映画感想



アメリカで眼科医をしている男性が、息子がフランスの「カミーノ・デ・サンチャゴ」と呼ばれる巡礼の最中で、

山で嵐に見舞われて亡くなったという知らせを受ける。

息子を引き取りに行った男は、息子が果たせなかった巡礼の道を歩こうと決め、息子を荼毘にふし、その灰を持って歩き始める。



この映画の評判は聞いていたが、

「すごくいいらしい」というだけで、何についての映画なのかはまったく知らずに観た。


「カミーノ・デ・サンチャゴ」は、キリスト教三大巡礼路のひとつで、スペインの聖地サンチャゴに至る800kmの巡礼の道である。

スピリチュアル界に一石を投じた(と私は思っている)、シャーリー・マクレーンも巡礼をした一人で、

それについて本を書いている。(「カミーノ  ~魂の旅路」)

彼女は巡礼の間に、さまざまなスピリチュアルな体験をしていて、とても興味深かった。


主演はマーティン・シーン。

巡礼の途中で、それぞれに理由を抱えた仲間と出会い、あるときは反発し、惹かれあいながら歩き続ける。

まったくの現実主義、成果主義で生きてきた主人公が、

息子の供養という名目で歩き続けることで、大切なことを発見する。


800kmを歩くことで、

人は自分の中の何かを、おもいきり引っくり返せる、と思うのだろう。

歩き終えた時、まったく別の自分になれると思うのだろう。




フランスとスペインの田舎の風景がすばらしい。

ラストシーンの、マーティンの表情がたまらなくいい。




にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村








ベビー シャワー

2012-09-12 09:40:36 | 日記
日本語の生徒のママが、10月に赤ちゃんを産むので、その ベビー シャワー に招待してくれた。

人が亡くなったときのメモリアル同様、これも日本にはない習慣だというと「なぜ?」と聞かれる。

これは私の考えだけど、と前置きをして、

出産にあたってはいろんなことが起こるものだし、だから友達でも、連絡があるまで、生まれたかどうか聞かないことが多い、と説明する。

「それは理解できるけど、単純に、生まれたら忙しいから、先にお祝いしちゃおうっていうのがアメリカかもね」

そうなのかなあ、そうなのかも。

「じゃあ、日本では生まれてからみんなでシャワーするのね」

「人によってはやる人もいるだろうね」


日本じゃ、何かあるたびにアメリカみたいに集まってパーティをしないんだよ、とか、

実家に戻って出産する人が多いし、友達が集まるのも難しいことが多いとか、

やるにしても、子供が欲しいのにできない人をよぶのは失礼だとか、説明しそうになって、やめた。



日本っていろんな意味でめんどくさいことが多いんだなー、と思う。

相手の立場に立つとか、言葉の裏を読むとかいった気遣いは、日本文化の素敵なところだと承知しつつ、

その湿った部分が重いと感じることもある。




何がその人にとって、触れられたくない場所なのかは、人それぞれ違って当然で、

自分の想像できる範囲内で想像し、結果、かけた言葉や行いが、相手を傷つけたとしても、それは許すべきものじゃないかと思う。



というわけで、子供に恵まれない私の事情を知っていて、

でも「もう絶対にアナタには来てほしいからー」と言って真っ先に招待状を持ってきてくれた彼女の気持ちが、とても嬉しかった。



ベビーシャワーは、女子だけの楽しいパーティ。


泳ぎたい人は勝手に泳ぐ


彼女のおなかまわりの大きさを言い当てるゲームとか(毛糸を、想像する長さだけ切り取る)

小さなジップロックに入った6種類の粉を当てるゲームとか、

紙オムツの中にペースト状にした茶色いキャンディが入っていて、その名前を当てるとか(これはブラックジョークだけど、見た目がほんとうにもうアレそのもの)

いろんな趣向がこらされていて、おいしい食べ物と飲み物とデザートと、

あとは笑顔笑顔、笑顔だけ。





「元気に生まれてきてねー、私の名前は○○だよ、覚えてねー」

「あのねー、外はこんなに楽しい場所だから、ちゃんと出てくるんだよお」

交互におなかを両手で抱きしめる。

みんな普段着にビーチサンダルでカジュアルだけど、儀礼じゃない祝福がいっぱいそこにはあった。





にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村