太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

いましめ

2013-06-11 07:20:07 | 日記
「今日は4周走ってきた」

夫がランニングを始めたらしい。

さては体重が増えたんだな、と思ったが黙っていると

「93キロになってた・・・」

おととしの年末あたりが最高に太っていて、106キロあった。

いくら身長があっても、骨太なタイプではないから、106キロあるとそれなりにぽっちゃりだ。

仕事のストレスもあったし、なにしろよく食べ、よく飲んでいた。

ベスト体重は85キロ、とアンパンマンみたいな顔して言われても、とても想像ができなかった。


昨年の秋口に、何かが降りてきて、突然デトックスとダイエットとランニングを始め、

するすると83キロまで落ちた。

そのあとは、増えても88キロぐらいで、いい感じでスリムさを保っていたのだった。





93キロになっていたのがわかった24時間後、

再び体重を測ると88キロになっていた、という。

「これってありえる?」

1日に2回1時間ずつのランニングをしたのと、小麦を食べないで野菜とたんぱく質だけとる、

それだけで24時間に5キロ減?

体重計がおかしいのかと、もう1台の体重計で測っても同じだった。





何を食べてもあまり変わらない私に比べて、夫はデリケートにできているらしく

食生活がすぐに体調や体重に出る。

特に砂糖や小麦やアルコールをとり過ぎると、すぐに便秘になる。

私以上に「ON」と「OFF」が激しく、その中間がない性格のため

いったん境界線を超えると、どんどん食べる。

そしてまた臨界地点を迎えると、修行僧のようにストイックになる。

子供の頃に虚弱体質だった夫は、きっと基本的にそれほど丈夫ではないのかもしれない。

だから食生活に気をつけないと、あちこちいうところが出てくるのかもしれない。



「測ったら93キロだったとき、たぶんあなたの天使が足を乗っけたんだよ」



私がそう言うと、

「ああ、うん、そうかも。

僕の天使はやることが荒っぽいんだよ、いつも・・・」





日本にいた時、夕食のあとで夫がしこたまビールを飲んで、

飲み尽くしてしまうと、自転車でビールを買いに行くという。

家の中でもヨロヨロなのに、自転車で出かけるというので私が止めた。

こういうとき、彼はものすごく頑固になって、どうしても行くと譲らない。

それで、もし行くなら私も一緒に行くといって、二人で出かけた。

歩道を走っていた夫が、向こうから来た人をよけようとしてよろめき、パタンと車道側に転んだ。

車が走ってこなくてラッキーだった。

おもむろに立ち上がって、振り返って手を振った夫のTシャツの胸が血だらけだった。

転んだときに顎を切ったのだった。

出血が止まらず、救急病院に駆け込んだ。

骨が見えるほどの深い傷で、破傷風予防の注射もしてもらった。


今でも残る縫い跡をさすって、

「これは天使が僕を突き飛ばしたんだ。僕がすごくバカだったから」

と言う。




必ず見守ってくれている存在がいる。

それは疑いようがない。

夫を見守ってくれている「厳しい」存在たちにも感謝。








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