太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

金山寺みそ

2013-06-16 08:50:20 | 日記
金山寺味噌をご存知だろうか。

私はこれが好きで、全国的なものだと思っていたのだが、

記事を書くにあたって調べてみたら、岡山県、和歌山県、静岡県で作られているものだと書いてあり、

もしかしたら知らない人もたくさんいるかもしれない。

どういうものかというと、



「大豆・米・麦・野菜等から作られ、熟成期間は短いものでは1週間、長くても3ヶ月である。調味料としては用いられず、おかずや酒の肴としてそのまま食べる。

まず、炒った大豆を引き割り、これに麦こうじと塩を合わせ、塩押ししたウリ、ナス、ショウガなどを刻んで混ぜて仕込み、さらにウイキョウ、

サンショウ、シソなどを加え、密閉して3ヶ月ほど熟成させる。(ウィキペディアより)」


ほんのり甘い、つぶつぶの大豆や麦や茄子、しょうがが入った味噌なわけで、

これを白いご飯と共に食べると「あー、日本人に生まれてよかったー」という気持ちになるのである。



さて、この金山寺味噌が、さすがのハワイでも手に入らない。

ということをこぼすと、早速母が送ってくれた。

毎年頼んでいる、叔母の知人が作ってくれる金山寺味噌にはまだ時期が早いので、

近所の専門店で買ってきてくれたものだ。



届いた小包を開けると、あれやこれやのお菓子の下から金山寺味噌のパックが2個出てきた。

それぞれがビニール袋に入れられているが、


『要冷蔵』


と大きなシールが貼られているではないか。

日本から荷物を送ると、早ければ4日、時には10日ぐらいかかってしまうことがある。

要冷蔵のものを10日近くも常温で放っておいていいんだろうか?

母のことだから、別に驚いたわけじゃないけど。




荷物が届いたことを電話で知らせて御礼を言うと

母「金山寺、だいじょぶだった?」

私「なんか液が染み出てたけどね」

母「発酵品だからねえ。運ばれている間に発酵が進んだんだわねえ」

私「要冷蔵って書いてあったね」

「あはは!ああいうのは気にしなくていいのよぅ。

  何にだってすぐ貼るんだから」





私の母は、そんなことまで心配しなくていいのに、ということを心配するくせに、

もっと心配したほうがいいのでは?ということを心配しない、というところがある。

父が経営する会社が危ないかも、というときに、1番どっしりと構えているのはいつでも母だし、

父が癌の手術を受ける前日に、私と母が父の病室に泊まることになったとき、

頭が冴えて眠れない私の隣で、母は爆睡していた(私は結局朝までろくに眠れなかった)。


そのくせ、私たちがシュノーケルをするといえば、「この前シュノーケルで死んだ人がいた」と言い、

車で送ると言えば「送ってもらった帰りに事故にあうと困るからいい」と言うのだ。



心配性な部分はともかく、

母の大雑把なところが、どれだけ私を救ってくれているだろう。

そしてその大雑把さをしっかり受け継いだ私は、どれだけその性格が自分にとって幸いしているだろう。

母と娘の関係というのは、すっきりといかないことがよくある。

うちにだってそれはあるんだけれど、

どうひっくり返してみても、やはりこの母でよかったと感謝しているのである。












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