太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

英語

2019-07-17 19:25:38 | 英語とか日本語の話
英語を勉強したのは高校3年までで、
そのあと、今の夫と結婚するまで英語とはほぼ無縁だった。
最近は変わってきたようだけれど、
昔は英語の授業は読み書き中心で、
正しい発音や聞き取りを学ぶ機会はなかった。
英語教師が、交換留学生と会話が成り立たないというのは普通だったのだ。
だから私が、会話よりも読み書きのほうが、まだ自信があると思うのは無理からぬことではないか。

それが、いつからだろう。
気がつくと、逆になっていた。

読む、はともかく、書く、となると正しい文法、正しいスペルを求められる。
メールを書く時、何度も夫にスペルを確認する。
安易に人に聞くから、覚えない。
それに比べて、話すのは簡単だ。
表現の仕方はいくつもあって
普通の文の、語尾を上げれば疑問文になるし、
英語を習っていた高校生の頃は嫌いだった「関係代名詞」も、
何かを説明するには何とも便利なものだ。
文法がおかしくても、ちゃんと通じる。
電話の会話は難しいけれど、面と向かってなら、
今はたいていどんなことも伝えられる。

相手が話すことを、100%理解しようとして、
あるいは完璧な英文を話そうとして、会話についてゆけなかった10年前。
生まれて初めて「無口だね」と言われたのもその頃だ。
英語が頭の中をぐるぐるまわっているだけなのだから、無口にもなろう。

相手が話す英文の中の、知っている単語だけを瞬時に拾い、
同時にそれらを組み合わせて内容を想像する。
それができるようになるのと、
面の皮が厚くなるのとは同時進行で、
「間違ったら恥ずかしい」という壁を超えたら、もう怖いものはない。
あくまでも単語をつなぎあわせた想像なので、
トンチンカンなことを答えることもある。
それでも平気になった私は、私が歩いてきた英語の道を振り返り
ずいぶん遠くにきたもんだ、と思う。
夫と結婚して12年、ハワイに住んで、たかが8年あまりだというのにだ。

「ねえ、サポーズってSUPP?SUPO?」
今日も安易に夫に聞く。
本屋で働いていたとき、DVDの仕分けの棚に『C』と書いた私に同僚が、
「Cって何?」
「コリアンじゃん」
「・・・コリアンならKだよね・・・」
私の英語会話は度胸だけで、
読み書きは中学生以下である。