太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

マスク

2019-07-20 10:54:00 | 日記
日本ではマスクは日常に使われているが
アメリカでは、マスクをしていると、特定の感染病患者かと思われ、
遠巻きにされてしまう。
アメリカに来る前、私は人からそう聞いていた。
実際、ここではマスクをしている人を殆ど見かけない。
マスクをするのは医療関係者が仕事中にするか、
ほんとうに感染病の人ぐらいだと思う。
ゲホゲホ咳をしていても、マスクをしない。
ドラッグストアでも、マスクは売り場の隅っこに申しわけなさそうに置いてあり、埃をかぶっている。

職場には、世界中から人が来る。
日本人と中国人の旅行者には、マスクをしている人たちがいる。
中国は、たぶんアメリカよりはマスクは日常のものなのだろう。
マスクをしている人たちを見た、ほかの人種の人達が、
感染病保菌者かと思って遠巻きにしている




ワケがない。




目立つので、ちょっとは見る。
でもそれだけだ。
それはここがハワイだからだろうか。
人が裸足でも、全身ピンクでも、誰も咎めたような目つきで見ない。
日本に行った時に感じる、あの視線。
「10月なのにタンクトップなんか着ちゃって」
という、人と違うことを咎める視線。あれは窮屈だ。

今日、マスクをしていた中国人の女性に目が釘付けになった。
その人は、食べ物をマスクの上から口に入れている。
よくよく見ると、マスクが口の上で重なっていて隙間がある。
その隙間から、食べ物を放り込んでいるのだ。
同僚にそのことを言うと、
「あれもすごいけど、私はこっちも気になる」
と言って、日本人の女性のほうを見た。
その人は、首にヘッドフォンのようなものを掛けており、
その先に小さな扇風機がついていて、両側から首と顔に風を送っている。
電源は乾電池か。
どこで買ったか聞いてくれ、という同僚をなだめるのが大変だった。
どうせハワイで売ってるわけないし。
外国でじろじろ見られるとしたら、こういうことなのだ。


アメリカ人はドライだとか、
アメリカの家には天井の照明がなくて間接照明だけだとか、
洗濯物は絶対に外に干さないだとか、
私はハワイに住むまでそう信じていた。
アメリカ人だって日本人だって、いろんな人がいて当たり前。
天井の照明は、確かに少ないけれど、ないことはない。
洗濯物は、下町に行けばアパートのベランダに国旗のように干してある。
我が家も天候さえよければ、いくらでも干す場所はあるが
雨が多いので乾燥機に頼るしかない。

ステレオタイプというのだったかな。
どこかで聞いて、鵜呑みにしていることは案外ある。