太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

泡のとらえ方の文化

2021-01-19 10:00:32 | 日記
ときどき、バブルバス用のソープをいただく。

我が家には、TOTOのちっさな浴槽がある。
本当はもっと大き目のがよかったんだけど、そのサイズしかなかったのだ。
日本から取り寄せるのも非現実的だし、
夫が思い切り手足を縮めればなんとか収まるので、その浴槽に合わせて浴室を作った。
こっちの浴槽はホテルと同じで、浅くて細長い。
低身長の私は、縁につかまっていないとズルズルと沈んでしまうし、
水たまりに入っているようで、全然落ち着かない。
日本のお風呂のように、首までお湯に浸かりたい。

気温が20度を下回る冬場は、毎日お湯をためて入る。
ヒマラヤンソルトや、ティートゥリーオイルを入れるのが常だが、
戸棚の中で眠っている、いただきもののバブルバスのソープを使ってみることもある。

映画で観る泡風呂は優雅だが、やってみると、こんなに日本人に合わない入り方はないと思う。
盛大にふわふわとした泡が身体を洗ってくれるので、こすって洗わなくてもよく、
泡は消えやすいので、洗い流さなくてもいい。

しかし、こすって洗わなくてもいいのはともかく、
洗い流さなくていい、のにはかなり抵抗がある。
今までお湯の中でヌルヌルだったのが、そのまま肌に残っているような気がして気持ち悪い。
だから私は、浴槽の外でシャワーで洗い流す。
習慣で、お湯に浸かる前に体を洗うので、「これって二度手間なんじゃ・・」と思う。
それに泡風呂にすると、夫のために再びお湯を変えるので、それも手間。


泡風呂は乾燥したヨーロッパ発祥だと聞く。
普通の部屋に、家具のように浴槽だけが置かれている。
昔、訪ねたアイオワの知人の家のバスルームも、床がカーペットだった。
泡風呂から出たら、泡がついたままガウンを羽織っておしまい。
私は浴槽に立って、水栓のお湯で片足ずつ泡を流し、いちいち拭いてからカーペットに足を乗せ、
というめんどくさいやり方をして入っていた。


この、泡がついたままで平気、という感覚は食器洗いにも適用される。
アイオワの知人は、シンクに溜めた泡水で食器を洗ったら、
そのまま食器カゴに入れておしまい。
「泡がついたままだよ」
と私が指摘すると、
「ああ、その泡は大丈夫」
と言う。
何が大丈夫なのか。
泡は消えてなくなるように見えても、泡の成分は残ってるのでは?
それぞれの文化ややり方があるから、それ以上は聞かなかったけど。


夫や義両親は、アイオワの知人ほどではないが、私にしてみれば泡に対して甘い。
泡水から出した食器を、一応水で流してからクロスの上に置く。
でも、本当にサッと流しただけだから、泡が残っていることがある。
私はまったく潔癖症には程遠いが、泡は、ちょっと気になる。



いただきもののバブルバス用のソープが、そんなわけで一向に減らないので
それをボディソープとして使ってみたら、案外よかった。
泡切れがいいので、身体をこするタオルに残ったソープが落ちやすいみたいだ。
これからは、ボディソープとして使いきることにする。