太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

雪見遠足・耐寒遠足

2021-01-29 10:16:53 | 日記
地元を離れて東京に出るまで、全国的に誰もが子供の頃に雪見遠足に行くものだと信じていた。
それが静岡市の中部地区だけであったことを知ったのは、雪国出身の友人の

「雪見遠足ッ!!!なんだそれはぁー ( ゚Д゚)ハァ?!!!」

という反応によってである。


統計によると、2004年から2015年の10年間の、各都道府県の降雪状況は、静岡県は45位。
46位が宮崎県で、47位が沖縄県。
積雪量でいくと、沖縄県と並んで堂々ビリの0センチ。

私の経験上、雪が降ったのは数回で、小学生の頃には学校が休校になった記憶がある。
校庭で雪遊びをするのだが、降った雪はみるみる溶けてしまうので雪だるまなどは作れない。


雪見遠足に行ったのは幼稚園のころだ。
富士山の中腹にある太郎坊に母親とともに行き、そりで滑って遊んだ。
あの雪遊びは、私の人生の中でも1番といっていいほど楽しかった。
それは母も同じだったようで、40年以上たっても
「あのソリ遊びは楽しかったねえ」
と話していたほどだ。

最近の人たちは、子供をスキーに連れて行ったりするのは珍しくないだろうが、
当時は親ですらスキーをする人は少なかったし、私も、きっと母も、
雪を見たのはあの遠足が初めてだった。



大阪出身の友に雪見遠足の話をしてみた。

「雪見遠足なんて聞いたことあらへんよ、耐寒遠足ならあったワ」

「なんだそれはぁー ( ゚Д゚)ハァ?」

雪見遠足を棚にあげて、今度は私が言う番だ。

「寒さを体験する遠足、ってことやと思うねんけどな。主旨でいえば雪見みたいなもんやね」

大阪も雪は降らないらしいけど、静岡よりはじゅうぶん寒いと思うけどね。
耐寒といえば、網走に行ったときにマイナス20度を体験できる施設に行ったのを思い出す。
寒いのを体験する遠足って、なんなんだ?
雪を見に行く遠足に行く静岡人に言われたくはないだろうが。



今でも、冬に日本に行くと、近所の幼稚園の園庭に
トラックで運んできた雪で山が作られていて、園児が遊んでいるのを見かける。
典型的な静岡の冬の、雲ひとつない晴天のもと、
翌日には雪山は半分ほどに小さくなって、3日ももたずに溶けてしまう。
即席の雪山で遊んでいる子供たちも、大人になって、うっかりその話をして
「なんだそれはぁーー( ゚Д゚)ハァ?」
と言われて驚くんだろうなあ。