太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

料理の本が使えないワケ

2022-10-08 14:20:53 | 食べ物とか
昔、私が料理好きで家庭的だと勘違いして生きていた時代(つまり前の結婚時代ですな)、私のメンターは栗原はるみさんだった。
家を建てた時も、栗原さんちのように窓を大きくとって、庭にガーデンセットを置いたり(蚊にくわれるので1度しか使わなかった)、和食器を集めたり、
信じられないが、発酵器まで買ってパンを焼いたりもしていた。(自動パン焼き機はまだなかったと思う)。

その頃買ったたくさんの栗原さんの料理本のうち、

『ごちそうさまが聞きたくて』
『もう一度、ごちそうさまが聞きたくて』

の2冊は、家出や離婚や幾度もの引っ越しを経て、ハワイにも持ってきた。
20年前の料理本で、ページが取れているところもあるが、なんとなくこの2冊は手放しがたい。
といっても、その中で私が作るのは「茄子のとろとろ」だけなのだけど。

メニューがマンネリ化して、何か目新しいものを作ろうと、何度かその本を広げてみるのだが、いつも途中で見るのをやめてしまう。
それには理由がある。

たとえば、「さばそぼろ」。
新鮮なサバを用意して・・・・
新鮮なサバなど手に入らないからダメ。次!

「タコの香味サラダ」。
茹でタコなどないからダメ。次!

「高菜チャーハン」。
高菜漬けなんてあるわけがない。次!

「なまり節とさやいんげんの煮物」
なまり節、見たことがない。次!

「さやいんげんとつみれの煮物」
生いわしなどどこにある? 次!

「いわしとみょうがの酢味噌」
イワシはない。
みょうがはあるが、とっても高いからダメ。

「豚肉の梅肉蒸し」
豚肉はある。梅干しもある。しかし、たっぷりの白髪ねぎ、のところでダメ。
ハワイで白ネギを買おうとしたら、あなた、もう高いの高くないの。
1本800円ぐらいはする。次!

「春巻き」
春巻きの皮が手に入らないからダメ。


そんな具合で、料理しようという意欲がことごとくそがれてしまう。
日本食のスーパーはあるし、たいていのものは手に入るけれど、ここはやっぱり外国なのだなあと思う。
お料理上手なら、あるものでアレンジして作ることもできるのだろうが、私じゃだめだ。

1992年発行のこの2冊。
ボロけてきているし、作れそうなものは少ないけれど、そっと本棚に戻した。