「お子さんにメシを食わせて下さい。」
某高校の入学式後、生徒が退場した体育館で保護者の方々に向けて校長先生が発した言葉です。
このひと言で緊張した面持ちの皆さんの口元が緩み、所々で思わず吹き出してしまう方も居られたりして すっかりリラックスムードに。流石校長先生、場数を踏んでるだけのことはありますわ。
そのあとに続く言葉は、「私が言う『メシを食わせる』とは、手作りの料理のことです。買って来た総菜や弁当をそのまま渡すのは『エサ』です。どうか出来るだけ親御さんがこしらえたものを食べさせてあげて下さい。」 ここでシーンと静まり返る式場。夫婦共働き、さらにはダブルワーク、トリプルワークなども珍しくない昨今、作りたくても時間が無い親御さんの気持ちも知った上での発言なのです。もちろん出来合いのものを全否定しているわけではありません。ただ、忙しい中でも子どものためにちょっとだけ頑張ってください… そんなメッセージなんですねぇ。
「家庭の味」が子どもの成長に良い影響をもたらすことは、今や知らない方は少ないでしょう。さらに家族のために料理を作っている親御さんの姿を見て育つことで、自然と学ぶことがあるそうです。
私ごときが偉そうなことを言うようで恐縮ですが、最近頻繁に思い出す言葉なのでした。
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補足・・・この米どころ新潟でも三食菓子パンのご家庭が増えているそうです。理由は「忙しいから。」