原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

女子の就業固定率の低さの中で私が思うこと

2020年03月06日 | 自己実現
 (冒頭写真は、我が高校3年時同クラス女子の20年程前の同窓会名簿。 個人情報満載のため、ほとんどを非公開とさせて頂いた。)


 この同窓会名簿は最近偶然発見した。
 おそらく1月末に郷里へ我が医学部故恩師のご生家を訪れる目的で旅に出かける際に、我が医学部時代の資料を探していて見つけたのだろう。

 これを見て驚くのは、この名簿が発行された当時40代後半期だったが、ほとんどの女子が就業していない事実だ。😲  
 参考のため、 24番の勤務先「理化学研究所 …」が私だが。
  
 どうやら19番さんが「高校教諭」、22番さんが「小学校教諭」、29番さんが「自営業」の様子だ。
 ついでに、当時自分のメールアドレスを持っていた女子がわずか4名であることにも驚かされる。
 付け加えるならば、この学級は「理系進学クラス」だったにもかからわず、実際理系学部へ進学した女子は私を含めてたったの4名程だった記憶がある。

 事の真相を語ると、我が卒業高校は元々県内最古の歴史を誇る「名門女学校」だった。 その歴史故か、どうも名家のお嬢様が多数在学しているのが特徴の高校との印象があった。  それ故に、皆さん大学卒業後(ほとんどが名門女子大へ進学したのでは?)比較的早期に良き家に嫁がれたものと想像する。

 
 本日この記述をしたのには、理由がある。

 昨日の “Popular entries top10”内に、新型コロナウィルス騒動関連エッセイに混じって、2019.09.18公開の 「悩み多き女子高生への人生の先輩からのアドバイス」 と題するエッセイがランクインしていた故だ。

 早速、当該バックナンバーの一部を要約して以下に紹介しよう。

 前回の自由研究レポートエッセイ 「太陽はダイヤモンドになる?!」のパソコン内文書保存場所の近くに、またまた過去に私が記した面白い文書を発見した。
  表題に掲げた <悩み多き女子高生へ人生の先輩からアドバイス >
 これぞそれなのだが、どうやら娘が通っていた女子高校から父兄に課せられた課題だったようだ。
 この種の課題こそ、私に任せてよ! と言いたい原左都子だが。
 今読み返してみると、現在の我がポリシーとまったく変わらぬアドバイスを述べているようだ。

 早速、以下に紹介しよう。

    「親への反発は明日の自立へのエネルギー」
 ○○高校の皆さんは素直に育っていらっしゃるようですから、親に反発したりはしないですか? それとも、やはり皆さんにとっても親とは子どもに干渉する鬱陶しい存在ですか?
 私の場合、上の聴き取り調査で応えたように中高生時代に進路に関して親に大いに干渉されました。 その反発心が後々根強く残り、結局大学卒業後家を出て単身上京することになりました。
 ただ面白いもので、気がついてみると「専門力を身に付けて自立して生きよ!」との親の教え通りの人生を歩み続けている自分がここにいるから不思議です。
 親の干渉にも一理あるし、また親に反発することで自立心が養われるということを我が身をもって実感してきています。

   「経済力を身につけよう」
 若い男性が草食化している今の時代、男にすがって生きようとの他力本願な考えを抱いている女性は少数派なのかもしれません。 その一方で、この就職難の現実の中で“親パラサイト”が急増している実態のようですね。
 ○○高校の生徒さんの中には家庭の経済力が豊かないわゆる“お嬢さん”がいて、社会に出て自立して働かなくてもよい環境に育っている方もおられるのでしょうかね?
 それでも、私は自分自身で経済力を身につけることを是非お勧めしたいのです。
 なぜならば、その方が ☆人生百倍面白い☆ こと間違いないからです!
 “一攫千金”を狙う方法ではなく、長期に渡る安定した経済力を身につけるには、日々「よく学び、よく働き」自分なりの業績を上げ続ける必要があります。
 まず、この過程が面白いのです。 積極的に学業や仕事に励むことによって共感し議論し合える同志と出会え、社会に対する視野が広がり、自分のキャパシティも拡大し生活の質が向上していきます。
 そしてある程度の経済力を身につけると、人生の選択肢が広がり、自由度が増大します。
 私は30歳独身の時に、自分が貯えたお金で独力で自分が住む家を購入しました。 自分に経済力があればそんなことだって自由にできます。
 さらなる学問に励みたいと思った私は、自分の経済力のみを基盤に学位も取得しました。 誰に経済負担をかける訳でもないですから、周囲は応援、祝福、時には羨望こそしてくれても、誰からも干渉されないし誰も反対するはずもありません。 そして、これらの実績は後々の私の人生をさらに豊かにしてくれています。
 そうは言っても現在は経済不況が長引く厳しい就職氷河期時代ですから、これから社会に進出する皆さんに必ずや明るい未来が待ち構えている訳ではないかもしれません。
 それでも、今は自分が志す夢に向かって「よく学び」、そして社会に出たら「よく働いて」下さい。 もちろん、友達付き合いだって恋愛だって人間が成長するための大切な“学び”です。 子育てなんてまさに人生最大の“学び”であり、崇高な“労働”であると言えるでしょう。 それから近隣付き合いや親の介護等、人生には様々な現実課題が次々と待ち構えていますが、いろいろな事象に前向きに取り組みつつ積極的に社会とかかわって下さい。 
 どのような逆境の中にあっても、努力を惜しまず、社会に対する広い視野を持ち続ける事が出来るならば、必ずや経済力そして幸せとは後からついてくるものであることを私が保証します。

 (以上、今からほぼ10年程前に娘が通っていた高校より父兄に課せられた課題に私が応えたもの。)

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 我が娘が通っていた中高とは、都内某私立女子大学付属学校だったが。
 その種の女子校の例外ではなく、実際“お嬢さん系”の生徒が多く在籍していたように記憶している。 
 そんな子達を掴まえて、「親に反発しろ!」だの「経済力を身につけろ!」だのと言ったところで。
 「淑女に育てようとしているのに、下手なアドバイスはやめて下さい!」と周囲の父母たちから袋叩きに遭いそうだ。
 実際、この中高の卒業生が社会で大活躍しているとの情報を、後にも先にも見聞する事は無い。
 大学卒業後IT専門職員として就職し4年目となる我が娘など、もしかしたら珍しい存在なのかもしれない。
 そんな思いを抱かされる程に、男女を巡る社会情勢とは移り行かないものであることを実感させられる世相だ。

 (以上、2019.09バックナンバーより一部を引用したもの。)



 話題を冒頭の高校3年時の同窓会名簿に戻そう。

 この高校を卒業後、当該高校時代の女子同級生と会う機会はほぼ無いに等しい。 30代に一度のみこのクラスの同窓会に出席したことがあるが、話題の共通項が無いというのかどうも違和感が否めず、それ以降は一切出席しないことに決めている。 
 ただやはり今でも、この高校は特に女子間で一種特殊な歪んだ“名門優越感”に支配されていたのではないかとマイナスイメージで振り返る。

 そんな過去の“悪しき環境”を打破したいのも一つの理由で、私は上京を目指した気もする。  それを実行したことにより私は確実に自由に羽ばたけ、更なる自己実現を叶えた自負もある。😁 
 専業主婦を当然のごとく一生貫いている(おそらく幸せなのであろう)彼女達に、今後もこちらから好んで接する機会はない。