原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

安倍首相G7声明「東京五輪を完全な形で実施」は完全論理破綻!

2020年03月17日 | 医学・医療・介護
 当該エッセイは、本日午前中に公開した「東京五輪を完全な形で実施?? ……」の続編の形となるが…


 本日昼間視聴したテレビニュース内で、安倍政権内閣官房長官の菅氏が今一度同様の内容を繰り返した。
 菅氏は、 2020東京五輪は“日程を延期することなく、正規の日程にて「完全な形で実施する」”、と明言した。


 安倍晋三首相はG7テレビ会議で、夏に開催予定の東京五輪・パラリンピックについて「準備を全力で進めており、人類がウイルスに打ち勝った証しとして、完全な形での開催を目指したい」と表明。各首脳から支持を得たという。

 本日午前中に発表されたネット情報より、この件に関する記述を以下に引用しよう。                                                                                    
 G7首脳との緊急テレビ会議を行う安倍晋三首相=16日夜、首相官邸(内閣広報室提供)                 
     (上記)首相の発言は、無観客や規模縮小などの形での五輪実施は想定していないことを示唆したとみられる。 一方、首相は会議後、記者団から開催時期について問われたが、明言を避けた。 日本政府によると、各首脳からも開催時期について具体的な言及はなかった。
 首脳声明は、新型コロナウイルスの感染拡大について「人道的な悲劇や世界的な衛生上の危機であり、世界経済にも大きなリスクを与える」との認識を共有。治療法の確立やワクチンの開発を急ぐことを確認したほか、20カ国・地域(G20)に連携を求める方針も示した。 
 (以上、ネット情報より引用。)


 私見だが。

 それにしても、安倍発言のまったく専門力を欠いた“向こう見ず”さには驚かされる。
 「人類がウイルスに打ち勝った証しとして、完全な形での開催を目指したい」ですって??
 まるで“正義のヒーロー”気取りだが、安部氏の何処にそれを実行出来るバックグラウンドあると言うのだろう?? 😨 


 この安部発言に比して、メディアで垣間見る今現在まさに“新型コロナウィルス騒動”の真っ只中で必死の思いで闘っている医学・医療関係者達のコメントには、切羽詰まった臨場感と正義感、そして信憑性が感じ取れる。

 本日某民放テレビにて視聴した番組内で、ドイツにて医学・医療を長年経験したとの医師のコメントを聞いたのだが。 
 それによれば、ドイツにて新型コロナウィルスによる死者数のパーセンテージが日本も含め諸外国より桁違いに低いのは、ドイツでは「ホームドクター制度」があるのが一番の理由との話があった。  ドイツ国内では、全国民が「ホームドクター制度」に加入し、まずはそのホームドクターの診断を仰ぐ医療システムとなっているらしい。 
 そのため我が国のように、自分の身体がコロナウィルス肺炎に感染したと思しき場合に何処の病院へ行けばよいのか分からなかったり、それがために複数の病院を彷徨い歩く等々のマイナスの事態が避けられるとの事だ。  そして、そのホームドクターが後々の処置まで専門医師と相談するシステムとなっているらしい。 
 要するに、新型コロナウィルスを巡る現在の我が国のごとく、患者本人が素人考えであたふたと素人行動を取る事態が避けられ、医療措置が迅速に進展するシステムがドイツでは完成しているとの談話だった。

 また我が国に於いては、新型コロナウィルス患者のためのベッド数がとてつもなく足りていない話題も、日本人医療現場医師より出た。
 それに対する行政よりの対策がこの期に及んでも何ら進展せず、医療現場では四苦八苦状態からまったく解放されない事態であるようだ。 陽性患者皆を病院で抱え込む訳にもいかず、やむを得ず、陽性にして症状が軽い患者には自宅で待機してもらうしかないとの談話もあった。


 最後に私見だが。

 まさか国内の医療現場の切羽詰まった事態の対応策として、安部首相が国内(特に東京都)の新型コロナウィルス感染者数の隠蔽工作手段や、敢えて“PCR検査を受けさせない政策”を執っているとは思いたくもないが…

 それにしても安倍首相は一体どれ程、国内の医療現場が置かれている“新型コロナウィルス肺炎対応”患者対応の厳しさを把握出来ているのであろう??

 まったくもって今に至って一国の首相が、 「人類がウイルスに打ち勝った証しとして、完全な形での開催を目指したい!」 などとの夢うつつの戯言を語り、ヒーロー”気取りをしている場合ではなかろう。😱 

 少しは医療現場の受容能力範囲をはるかに超過する負担にも少しは視野を移し、現実を見つめ直し、一国の首相こそが新型コロナウィルス騒動と闘う姿勢を国民に見せるべきだ。

 安倍首相には今夏の東京五輪開催に関しては早々に「延期」か「中止」の判断に持ち込み、今は一国家首相として、真摯に新型コロナウィルス騒動と向き合う事に是非とも期待したい!

東京五輪を完全な形で実施?? イコール「中止」との解釈も可能だ

2020年03月17日 | 時事論評
 私はそもそも“新型コロナウィルス騒動”に関し、安倍首相が特に“東京都”のデータに対し一貫して裏側で隠蔽工作を執り行っているとほぼ確信している。

 日々の国内感染報道をメディアにて見るにつけ、如何に判断しても他都道府県に比して巨大都市東京の感染者数等の値が低い事実に首をかしげざるを得ない。
 しかも特に都内に於いては、新型コロナウィルス感染に対するPCR検査を敢えてさせないよう医療界に指示している、としか考えられない実情であろう。

 朝夕の満員電車内で日々過ごすのは、ほぼ若者等現役世代だ。 まかりまちがってもよほどの急用等が無い限り、高齢者がゲロ混み電車には乗車しないであろう。

 安部首相はおそらく「若者が感染しても発病しにくかったり、軽い症状で済む」点を、自身の今後の政策、特に東京五輪開催に利用せんとしている、と私は憶測する。
 その裏側には、(イタリアの政策同様)高齢者は新型コロナウィルス感染により死に至ってもやむを得ない、との思想があるのだろう。


 そんな安倍首相が本日17日未明に、G7に関する取材に応じ以下の情報を発信した。 以下に、引用しよう。

 安倍晋三首相は17日未明、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、先進7カ国(G7)首脳が16日夜に行った緊急のテレビ電話会議後、官邸で記者団の取材に応じ、世界経済への影響回避のため「あらゆる手を尽くしていくとの力強いメッセージを発出すべきだ」と訴え、賛同を得たと明らかにした。首相と記者団のやり取りの全文は次の通り。
 
 --G7電話会合でどのような話があったのか。東京五輪の時期については 
 「新型コロナウイルス感染症の世界的な広がりを受けて先ほど、史上初めてとなるテレビ会議におけるG7サミットを開催しました。先ほどそこで私は、以下2つのことを主に主張したところであります」
 
 「まず、現下の厳しい事態を収束するため、そして世界の人々の不安を和らげるためには、何よりも治療薬を開発することが重要であると。そのためにG7が協力し、そして世界の英知を結集して治療薬の開発を一気に加速すべきだということ」
 
 「もう一点は、世界経済が非常に大きなマグニチュードで悪影響を受けるという懸念がある中において、G7で協調しながら、これに見合うだけの必要かつ十分な経済財政政策を実行していく。G7として、あらゆる手を尽くしていく力強いメッセージを発出すべきであるということ。この2点について申し上げました」
 
 「G7の首脳たちから賛同を得て、この内容について首脳声明として発表されることになります。そしてまた、G7としての協調行動を具体的に行っていく上において、保健大臣会合、そして財務大臣会合について、保健大臣間、財務大臣間においてですね、緊密に定期的にやり取りを行っていくということで一致したところであります」
 
 「また、本日、首脳間のテレビ会議は大変有意義であったということから、これから時期を見て必要なときにこの会議を行おうということで一致したところであります。そして、オリンピックについては、人類が新型コロナウイルスに打ち勝つ証として東京オリンピック・パラリンピックを完全な形で実現するということについてG7の支持を得たところです」
 
 「このコロナウイルスとの戦い、手ごわい相手でありますが、G7でしっかりと一致結束して、国際社会でともに戦っていけば、必ず打ち勝つことができるという認識で一致したと考えています」
 
 --五輪の時期については 
 「完全な形で実施するということでG7で一致したところであります」

 (以上、安倍首相によるG7声明をネット情報より引用したもの。)


 最後に、私見だが。

 “完全な形での東京五輪の実施”  この文言に関してだが。

 我が推測では、4ヶ月後の7月時点でその実現はほぼ無理と判断している。

 と言うことは?? 
 それが叶わない場合は必然的に「中止」との結論に至る、と私は解釈するが。 

 一国の首相たる者がこのような重要な声明を成す場合、その辺をじっくり議論した上で公開するべきではないのか??