8月も終わりに近づき小中高校の夏休みが最終段階に入り、保護者の皆様は子供さんの「夏休みの課題」手伝いも最終段階に入っていることであろう。
この私も、可愛い我が一人娘のために毎年一肌脱いだものです。
いや、自分自身が子供時代にそれに取り組んだ時よりも、大人になり様々な分野に熟練してきている身にして、ずっと集中力が増し気合が入ったものです!
そんな私が娘の中学生時代の「自由研究」として提出した「太陽はダイヤモンドになる?! -vol.2 ー」を、以下に再掲載させていただこう。
この自由研究は娘が提出した中学校にて“高評価”を受け、文化祭時に展示してもらえました。
参考ですが、-vol.1ーに関しましては、写真が多くその転載が困難(というよりも面倒)なため、-vol.2 ーのみの再掲載とさせていただきます。
それでは、「太陽はダイヤモンドになる?! vol.2 」をお届けしよう。
それに際し、前編にて最後に公開した本論③部分が、この自由研究レポートのキーポイントとなるため、今一度そこを反復した上で、本論後半部分を掲載させていただこう。
それに際し、前編にて最後に公開した本論③部分が、この自由研究レポートのキーポイントとなるため、今一度そこを反復した上で、本論後半部分を掲載させていただこう。
③ ダイヤモンドになったとされる星について
ダイヤモンドになったとされる星は、地球からおよそ50光年のかなたのケンタウルス座で発見された。
その直径は4,000km、重さは10の34乗カラットに相当する。
この星の正体は白色矮星(わいせい)で、ダイヤモンドの構成元素である炭素で出来た核の周りに水素とヘリウムの薄い層がある。
星の振動の様子を調べることによって、内部に炭素の結晶があることがわかったらしい。
その直径は4,000km、重さは10の34乗カラットに相当する。
この星の正体は白色矮星(わいせい)で、ダイヤモンドの構成元素である炭素で出来た核の周りに水素とヘリウムの薄い層がある。
星の振動の様子を調べることによって、内部に炭素の結晶があることがわかったらしい。
④ 太陽はダイヤモンドになるのかについての検証
各種文献や資料検索により、上記①~③の通り太陽とダイヤモンド、そして既にダイヤモンドになったとされる星についての基礎知識を得た。
この3つの物質の共通点は“炭素”である。すなわち、太陽がダイヤモンドになるかどうかのキーワードはどうやらこの“炭素”にありそうだ。
ダイヤモンドは結晶構造を持つ炭素の同素体である。そして母岩のキンバーライトは地球上では古い地質構造が保存されている場所にしか存在しないことが分かった。
一方、太陽は壮年期を過ぎるとコアの中で水素を使い果たしてしまい、水素核融合の産物であるヘリウムが燃え出すのであるが、このヘリウムが燃え尽きていく時に炭素が生産される。そしてこの炭素がコアの圧縮によってダイヤモンドに変貌する可能性が高い。
キンバーライトの中でゆっくりと時間をかけてダイヤモンドが作られてゆくのと同じような現象であるのかもしれない。
ダイヤモンドになったとされるケンタウルス座の星も、その核は炭素の結晶から成っている。
どうやら、太陽は壮年期を過ぎる今から約50億年後にコアの中で炭素が生産され始め、これが圧縮して約70億年後にはタイヤモンドになるという結論が導けそうだ。
Ⅳ 結論及び考察
太陽をはじめすべての星には人と同じように一生があることがわかった。
そして、太陽は今なお成長を続けており現在は壮年期であるが、この壮年期を過ぎるとコアが水素を使い果たす時期が来る。
すると、水素核融合の産物であるヘリウムが燃え出す。このヘリウムが燃え尽きていく時に炭素が生産される。そして、この炭素がコアの圧縮によってダイヤモンドに変貌する可能性が高い。
これは今から約70億年後のことである。
ケンタウルス座の星のように既にダイヤモンドになっているとされる星も存在するため、将来的にコアの内部で炭素が生産され圧縮される太陽もダイヤモンドになると考えてよいと、私も結論付けたい。
ところが、この自由研究の実証は大変困難である。
星の内部の様子に関しては、地震の波の伝わり方で地球内部の様子を研究するのと同じ方法を応用して、星の振動の具合を調べることも可能であるそうだ。
これによって、ケンタウルス座の星の内部がダイヤモンドになっていることがわかったということである。
太陽に関しても、この方法で現在の内部の状態を調べることができる。
ところが、太陽がダイヤモンドになるのは70億年後のことである。その頃に私はもちろん生きていないし、人類全体が生き残っているのかも不明なため、実証ができないことがこの自由研究の最大の弱点でもある。
Ⅴ おわりに
夜空に輝く星は、本当に宝石のようにキラキラ輝いて美しい。
以前、私がもっと小さい頃、今回の話とは別のプラネタリウムの番組で、夜空から赤、青、黄、紫、ピンク、黄緑、金色、銀色、……
いろいろな色の宝石がキラキラ輝きながら舞い落ちてくる影像も見たことがある。その時、星が本当に宝石だったらすばらしいのになあ、と思ったものだ。
ところが、夜空に既に本当のダイヤモンドがあって、しかも、現在の私たちにとって身近で、なくてはならない存在の太陽も遠い未来にダイヤモンドになるとすれば、夢物語の域を既に超えて、私の夢を叶えてくれる話である。
科学技術の発展は、地球の環境破壊ももたらす側面もあるが、宇宙の神秘に触れさせてくれることでもあり、私たちに夢を運んでくれることでもある。
Ⅵ 参考文献・参考資料
・ フリー百科事典「ウィキペディア」 http://ja.org/wiki/
・ 「太陽のひみつ」http://www.taiyonoizumi.com
・ 「巨大なダイヤモンド」http://astroarts.co.jp/news
・ 「中学理科自由自在」(受験研究社)2006年
・ 生化学辞典(東京化学同人)1984
ⅤII 共同研究者
・ 父 (物理学研究者)
・ 母 (医学関係者)
ⅥII 研究後記
ⅥII 研究後記
私はプラネタリウムがこの世に出現した頃より、それを観賞する事を好んでいる。
あのリクライニングシートに横たわって、ゆったりとした気分で 「宇宙の大ロマン」の中を旅するあの癒し空間がたまらなく心地よい。
今現在のプラネタリウムは物語性を重視する等、その趣旨が大幅に移り変わってきているようだ。
そんな中、母と二人で10数年前に観賞したこの「太陽がダイヤモンド…」の物語は、科学的側面からも実に秀逸なプログラムだった。
あのリクライニングシートに横たわって、ゆったりとした気分で 「宇宙の大ロマン」の中を旅するあの癒し空間がたまらなく心地よい。
今現在のプラネタリウムは物語性を重視する等、その趣旨が大幅に移り変わってきているようだ。
そんな中、母と二人で10数年前に観賞したこの「太陽がダイヤモンド…」の物語は、科学的側面からも実に秀逸なプログラムだった。
それ故に、夏季自由研究課題として迷いなくこのテーマを選択し、この研究に取り組んだ。
(以上、本エッセイ集バックナンバーを多少編集しつつ再掲載したもの。)
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最後に余談だが。
上記再掲載文中の「共同研究者」として“父(物理学研究者)” と記載しているが。
この父(我が亭主)はその履歴にして、一切合切娘の学校の宿題になど首を突っ込んだことはありません!!
これは体裁上、私の配慮で記載してやったのみの話です。
娘の学校(小中高大学)の課題に関しては、そのすべてのフォローを母である原左都子がやり遂げました!!
時々、学校の教師から「〇〇さん(娘の名)は立派なお父さんに恵まれて幸せですね」などと褒められることがありましたが。
それにへらへらと「ありがとうございます…」などと応えつつ。
我が内心は、(娘のフォローは首尾一貫してすべて母の私がやってるんだよ!!!)😡 だったものです…
まあ、そうこうして我が娘も確かに立派に育ってくれましたので、もう言う事無しです…