昨日午後、この夏一番の猛暑かと思しき厳しい暑さの中、都内の高齢者介護施設に暮らす義母を訪問した。
事の発端は2日程前に義母より、「私の資産の詳細を知りたい」との電話が入ったことによる。 (この義母からの要望は今回が初めてではなく、過去にも何度か義母に資産報告をしている。)
電話には亭主が出たのだが。 義母施設入居以来、義母関連資産の管理はすべて一括してこの私が担当しいるため、「それじゃあ、最新版“義母資産一覧表”を作成して、お盆のうちに施設まで持っていって説明しよう」と私が応えた。
(参考だが、「経営法学修士」を取得し国税庁に「税理士試験税法3科目免除申請」を提出しているこの私が、義母所有貸付不動産の青色申告を義母施設入居後毎年担当している。)
実は不安もあった。
義母の認知症状が日ごと悪化の一途を辿っている実感が保証人である我々夫婦に重々しくのしかかる日々である…
「資産一覧表を作成して持参したところで、既に義母はそれを見る能力が失われているだろうし、内容を理解する状態には程遠いかもしれないね…。」
さて、昨日午後施設を訪れてみると。
コロナ感染急拡大中の現在、施設でも最大限のコロナ対策が採られていて、義母との面会は義母の部屋ではなく施設玄関近くの個室となった。
その前で我々の訪問を待ち構えていた義母の様子が、一見して「恍惚」としている…
これは今に始まったことではなく、義母が年齢を重ねる都度その感が強まると言った方が正解なのだが。
とにかく個室へ案内されて、義母との面談となった。
幸いなことに、我々が自分の息子とその嫁であることは認識できているようだ。
そうだとしてもはやり恍惚感があって、「あのねえ、私最近変だし、何だか何も分からなくて…」といきなり喋り始める。
(これ私に言わせてもらうにその現象は最近始まったことではなく、かなり前からの症状だ。 )
とにかく今回は義母からの要望で「義母の資産」の現在高を伝えに来た旨は私が説明しつつ、早速その表を義母に見せたのだが…
まるで見ようともしない。
そのため、私が口頭で表の内容を告げ始めると。
「あのねえ、そういうことを聞いても私は分からないのよ。 私が知りたいのは、今後私が病気をしたら病院へ入院できるお金があるのかということ……」
ここで亭主が応えて、「入院が必要なレベルの病気にでもなれば病院に入院できるけど、お母さんの場合何らその種の病気が無い状態。だから今はこの施設で元気に暮らすのが一番だよ。 それから、もしも病院へ入院するにしても現在は国保の保証があって、その範囲内でいくらでも入院可能だよ。 そんな事よりも、お母さんはこの施設で楽しく暮らすのが一番。」
これに関しては、ずっと以前より亭主が義母に幾度となく伝えているものの、何度説明しても現在認知症を抱えている義母には伝わらず…
認知症状にあえぐ義母の本音として、何処かに自分のユートピアがあると信じているとの心理状態である事実は、手に取るように分かるものの。
面談の最後に施設のケアマネジャー氏が加わって下さって“4者会談”と相成った。 (とは言えども重度難聴の義母はこの会談に実質的に加わることが不能で、一人でケアマネ氏に我がままを言い続けるのだが。)
そんな義母の相手を適当にこなしてくれつつ、ケアマネ氏が我々に新たな提案をして下さる。
それは義母の腰痛に関してなのだが、もしも保証人がOKして下さるのならば週一で義母の腰痛マッサージを施すことが可能、との提案だ。
その費用を確認したところ大した金額でも無いため、私は一つ返事でお願いした。
それを義母に施すことによりマッサージ効果より何よりも、その時間内で義母は会話ができる相手と巡り合えるのではなかろうか、と!!
とにかく現在の義母に一番欠落しているのは、「人との交わり」であろう。
あれ程の認知症に加えて重度の難聴ともなれば、対等に付き合ってくれる人など所詮期待できるすべもない。
そんな時に利用するべきは、たとえプロの人材であれ一時であれ義母と1対1で対応して下さる「人」であろうと私は結論づけた。
ただし、これにも不安材料がある。
義母がそのマッサージ担当者が気に入らないと言ったならば!
もう、知らんよなあ~~~~ 😂 😷
そうそう、この義母の一番悪い癖は自分が不利になると。
「私は死にたいのよ!」を乱発する癖だ。
本気で、もう知らんよな~~~~~。と叫びたくもなるぜ!!