原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

新名称「東京科学大学」、いくら何でも 安直過ぎ の感を私も抱く

2023年01月21日 | 教育・学校
 冒頭から、朝日新聞2023.01.19付記事「新名称『東京科学大学』東工大・医科歯科大 統合」の一部を以下に引用しよう。

 
 2024年度中に一つの大学に統合すると発表している、いずれも国立の東京医科歯科大学と東京工業大学が新大学の名称を「東京科学大」とする方針を固めたことが19日、関係者の取材で分かった。
 両大学は昨年10月に統合を発表した。 大学名が統合の目的や、目指す組織文化に沿っているかを両大学で検討し、決定した。 略称は「科学大」とするという。

 (以下略すが、以上朝日新聞記事より引用したもの。)



 引き続き、ネット情報より同様の報道を引用しよう。

 新名称・東京科学大学が物議、偏差値低下の懸念?

 東京工業大学のHPより
「さっそく会社で『東京科学大学出身の〇〇くん』ってバカにされましたよ」(東京工業大学OB) 

 19日、2024年度の統合を予定している国立の東京工業大学と東京医科歯科大学が新大学の名称を「東京科学大学」にすると「NHK NEWS WEB」などで報じられた。 このネーミングをめぐって、SNS上では偏差値が低い大学を指す「Fランク大学」のイメージが強いとして、「圧倒的Fラン感」「ダサい」「紛らわしい」などの声が続出するなど物議を醸している。
 両大学はともに長い歴史を持つ名門の難関国立大学として知られている。河合塾が発表している2023年度入試難易予想一覧表によれば、2次試験の偏差値は東工大の工学院は65、東京医科歯科大の医学部は70となっており、東京大学の理科一類が67.5であることからも、なかりの「狭き門」であることが理解できる。
 医系、理工系の単科大学としては日本トップの両大学は22年10月に統合で合意したが、その目的の一つが、国からの「国際卓越研究大学」の認定取得だ。認定されると年間で数百億円の支援を受けられるため、研究活動や設備拡充が進む可能性がある。 (中略)
 東京医科歯科大も国公立大学医学部のなかでは東大・京大に次ぐ難易度を誇るが、そんな両大学の統合後の新名称が「東京科学大学」となる方針であることがわかり、SNS上では反応が寄せられている。

 (以下略すが、以上ネット情報より引用したもの。)




 私見に入ろう。

 この私も、両大学統合に伴う大学新名称「東京科学大学」を最初に聞かされた時点で、随分と“手抜き”であり、また陳腐過ぎて分かりにくい大学名称” との印象を抱かされた。

 特に、同じく国立大学医学部出身者である我が身としては、大学名に医学部(歯学部)の名称を是非共残すべきと考察する。
 既に都内都心部に存在している、東京医科歯科大学とは実に立派な医科歯科大学だ。
 その名称が「東京科学大学」???
 附属病院内に数多くの患者さんを抱える大学病院にして、これじゃあ、まず一般人に分かりにくい。
 大学医学部・歯学部たるもの、その名称は外してはならないのではあるまいか?
 
 東京工業大学側の視点からも、同様の問題があろう。

   もしかしたら、都内に現存する私立の「理科大学」を意識して「理科」なる言葉を避けるがために安直に「科学」の文言を持ちだしたのかもしれないが。
 「科学」では範囲が広過ぎて、せっかくの国内最高位に位置するであろう国立大学の統合に際し、如何なる新大学となるかの説明が全く無されていない感覚もある。


 原左都子の私案だが。

 元通りの名称を活かして、「東京医科歯科・工業大学」の名称が一番分かり易いのではないかと、考える。 (もちろん、順番を逆にして「東京工業・医科歯科大学」でもよいだろう。)

 両大学の統合は2024年らしいが。

 まだ少しも遅くはない。
 是非とも、統合後の大学名の再考をお願いしたいものだ。