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新聞の片隅に載ったニュースから(104)    大西五郎

2013年08月08日 15時44分49秒 | Weblog
法的根拠なく米軍が飛行制限 沖縄ヘリ墜落周辺(2013.8.8 朝日新聞)

 沖縄県の米軍基地内で訓練中のヘリコプターが墜落した事故で、沖縄の在日米軍が独自に周辺空域の民間機の飛行を制限していることが7日わかった。この空域は日本が航空管制を担っている。国土交通省は、米軍による民間機への飛行制限は効力はないとしているが、念のため、注意を呼びかけている。
 国交省によると、米軍は墜落翌日の6日午前10時20分、墜落地点の半径約11㌔、高さ約3
千㍍以内の空域で、民間機を含むすべての飛行機に航行しないよう航空情報を出した。範囲は縮小したが(半径約5.5㌔、高さ約6百㍍=毎日)、7日夜も飛行制限は続いている。
 航空法上は、米軍による飛行制限は米軍機にしか適用されない。今回の飛行制限は本来効力がないが、国交省は「危険を避けるため」として、現場周辺を飛行する航空機に対し、この空域を避けて飛ぶよう情報提供した。
 国交省によると、この空域は民間の定期路線は通っておらず、一般の旅客へ影響は小さい。航空関係者は「事故直後に報道ヘリが現場付近を飛んだため、米軍が現場を撮影されるのを嫌がり、制限している可能性がある」と話している。

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 日本が航空管制を行っている空域に米軍が一方的に(毎日新聞によると「米軍から事前連絡はなく」)制限を通達してきたと云いますから、日本の主権を侵された訳です。それなのに、政府(国交省)は米軍に抗議することなく、現場周辺を飛行する航空機に対し、この空域を避けて飛ぶよう情報提供したといいますから、アメリカにはモノが言えず、ただ従うのみという日米関係を見せ付けてくれました。
 事故直後に、救援に向かおうとした地元消防関係者の人も車も基地内に立ち入りを阻止されました。報道陣もゲートのところでストップさせられ、現場を直接取材することはできませんでした。テレビニュースの映像でみると、基地の広報官(女性)がゲートのところで記者団に「まだわからない」「そこまでは承知していない」などを繰り返し、どういう目的の訓練を行っていた時に事故が起きたのか。事故の原因などは未だに日本側に正確には明らかにされていません。
かつて沖縄国際大学に米軍へりが墜落した時も、米軍が現場をオフ・リミットにして、報道関係者は勿論、警察の立ち入りも拒んだ事件もありました。このため日本の領土内で起きた航空事故について日本の警察が捜査できず、原因究明もできませんでした。
米軍が勝手な振る舞いをすることについて米軍は日米安保条約に基づく「地位協定」を根拠にしているようですが、この地位協定こそが米軍に「治外法権的特権」を許しています。
地位協定を日米対等なものに直すことが必要ですが、悲しいことに安倍内閣にはその考えはないようです。

                                       大西 五郎
コメント (4)
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ドイツスーパーカップ戦分析  文科系

2013年08月08日 00時00分33秒 | スポーツ
 ちょっと遅れたが、7月27日の独スーパーカップ戦を報告・分析してみたい。このゲームは言うまでもなく、本年5月のチャンピオンズリーグ決勝戦を2ヶ月遅れで再現したものでもある。この1年、ドイツのみならずこの5月CL決勝戦も含めて世界を席巻したと言えるバイエルン相手に、ドルトムントがどれだけ盛り返せるか。来年以降のヨーロッパを占うに最良のゲームとも言えたのである。
 4対2でドルトムントの勝利という結果以上に、結論を言うとドルトムント恐るべしと見た。どのように、であるか。4対2までの点差推移でドルトが終始攻勢、先ずこれを見ておこう。1対0、1対1、3対1、3対2、4対2という経過であった。この推移以上に、全体として意外に差があったと思う。それは、こんなところに現れていたと、皆が見たはずだ。

①球際にかなりの差があると感じた。ドルトの相手ボールへの寄せが非常に速くて、強くて、鋭い。味方ボールの繋ぎも相手を充分に引きつけておいたうえで、余裕を持って鋭くて速いパスを出す。それもサイドチェンジなど長いのもふんだんに織り交ぜてのことだ。香川や乾のように、ダッシュを終盤近くまで繰り返せる選手ばかりをそろえて、さらにそのダッシュ本数を急激に伸ばしているということだろう。そうでなければ、あんなふうにいつも良いポジションをとれるわけがない。

②それでも、金に飽かして世界超一流の選手ばかりを擁しているバイエルン相手だから、めまぐるしいターンオーバーになる。が、バイエルンが全体として、次第にどこか緩く見えてきたものだった。それほどに、ドルトが1対1の競り合い練度において、鍛え方が違うと感じた。まず、球際における、技術はともかくとして、今流行の言葉インテンシティーの差。それ以上に、ダッシュ回数で次第に相手を押し込めていくと、そんな感じだった。ダッシュ回数・そのインテンシティーで負け始めると、持てる技術も発揮できないということではないか。もちろん、チーム全体の良いポジション取りが最重要の前提になるはずだが。

③確かに、バイエルンの強さも見た思いはあった。バイエルンの敵ゴール前プレーだけはちょっと違うのである。ラームのクロスと、それへのロッベンの技巧などは肌寒さを覚えるほどだった。新人アルカンタラ・チアゴも、あわや得点というスルーパスを2本見せていた。とは言え誰もがこう感じたゲームだったはずだ。「ドルトムントはとにかく元気だ!」。こういう感じの表現を①②で試みたつもりである。

 ドルトは2ヶ月前のチャンピオンズリーグ敗戦時よりかなり強くなっていると見た。でなければ、この1年世界無敵のバイエルン相手に、これだけのゲームができるわけがない。クロップがチャンピオンズリーグ敗戦を充分に研究してこの2ヶ月を過ごし、この間に狙った成果が充分にあったということだろう。やはり、恐ろしい監督だと再認識した。マルコ・ロイスやレパンドフスキ、フンメルツはもちろん、特にギュンドガンと、結局レアルから戻ってきたシャヒンら、全員が上述の①②でさらに伸びているということだと思う。
 なお、このゲームだけで監督としてのペップの才能を語るのは間違っていると言いたい。1部監督初体験にしてバルサをあれほどに伸ばした人物だということを忘れてはならない。今の世界サッカーで、クロップに次いでモウリーニョと並ぶ監督だと、僕は信じて疑わない。クロップを世界20年に1人出るかどうかという監督とすると、この二人もそれに近い監督だと思う。ただクロップは何度も言うように、クライフかアリゴ・サッキか(ファーガソンか)という実績を創るほどの可能性を秘めた人物と、改めて感じたものだった。

 ゲーム後にユルゲン・クロップが語った言葉がふるっている。
『2013─14年シーズンは「バイエルンはわれわれのライバルではない」と自信を示した』

 なお、このゲームがここ数年の世界サッカー界でどれだけ大きな意味を持つかという資料を上げておこう。このバイエルンミュンヘンというチームがここ5年のCLでどれだけ健闘してきたか。優勝1回、準優勝2回、ベスト8と16が各1回である。バルセロナに接近して、ダントツの2強クラブだ。ただ、ペップがいなくなってからここ2年のバルサはベスト4続きである。本田が憧れているミランなどは、この5年間にベスト8が1度という実績でしかないのである。世界サッカー界は大きく変わり始めている。
コメント (4)
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