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新聞の片隅に載ったニュースから(142)    大西五郎

2014年04月03日 14時09分12秒 | Weblog
「1人の行為で信頼崩壊も・・・」籾井NHK会長、入局式で(14.2.2 朝日新聞)

 就任会見での政治的中立を疑われる発言が問題になっているNHKの籾井勝人会長は1日、新局員の入局式での講話で「(就任)初日に記者会見を行なった際、質問に答えて個人的な意見を言い、大きく報道されました。入局前の皆さんには、ご心配をかけたことと思います。たいへん申し訳ありません」と話し、謝罪した。
 その後、NHKが受信料によって成り立っていることに触れ、「職員全員が信頼や期待を積み重ねていったとしても、たった1人の行為がNHKの信頼のすべてを崩壊させることもあります。自らの行為の、NHKや日本の社会に与える影響や責任の重さは、昨日までとは全く違うことを、しっかりと自覚していただきたいと思います」と話した。

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 俗に云う「よく云うは!」です。その言葉はそっくり籾井さんあなたにお返ししましょう。
 就任会見で「国際放送では日本の立場を主張するのは当然のこと。政府が右ということを左と云う訳にはいかない」と述べ、特定秘密保護法の内容や成立の過程に疑問が出されていることについて「世間が心配していることが政府の目的であれば大変だが、そういうことはないだろう。あまりかっかかっかすることはない」と述べたことが、NHKの会長としてNHKの報道機関としての役割を理解しておらず、放送法が「(番組の編集に当たっては)政治的に公平であること。報道は事実をまげないですること。意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点をあきらかにすること」(放送法第三条)と規定していることに反すると、入局式での講話を借りれば『NHKに対する信頼の全てを崩壊させ』ているのです。
 また国民のあいだにも賛否の意見が分かれ、外交問題にもなっている安倍首相の靖国神社参拝についても「総理が行かれたことはそれはそれで、いいのわるいのと云う立場にない」と発言しましたが、報道機関であるならばA級戦犯が祀られている靖国神社に参拝することについての国民や外国の反応を伝え、この問題が持っている意味を国民が考えるような材料を提供することが報道機関の役割であり、放送法もそのことを規定しています。
 ですから就任会見が報道された直後からNHKには抗議の電話やメールが殺到し、NHKの現職やOBの職員らによる「放送を語る会」や「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」(共同代表、醍醐聡・東大名誉教授)など幾つかの団体によって籾井会長の辞任を要求する署名運動が全国的に起きているのです。
 また、安倍首相によって新しくNHKの経営委員に就任した作家の百田尚樹氏や長谷川三千子氏が東京都知事選で田母神候補の応援演説を行ったり、朝日新聞に拳銃を持って抗議に行った右翼団体の代表を礼讃する追悼文を文集に寄稿したことも、NHKの信頼を失わせているのですが、籾井会長はそのことを職員にどう説明しようとしているのでしょうか。気になります。
 
 大西 五郎
コメント (5)
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