九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

9条改正反対が60% 読売新聞の憲法世論調査  日本ジャーナリスト会議 大西 五郎

2014年03月16日 14時23分56秒 | Weblog
新聞の見出しは憲法改正賛成42%、反対41%

◇「改正」を強調たい読売新聞
 読売新聞の世論調査で憲法9条は「これまで通り、解釈や運用で対応する」が43%、「9条を厳密に守り、解釈や運用では対応しない」が17%の、合わせて60%の人が憲法9条の改正に反対していることが分かりました(3月15日読売新聞)。さらに「戦争の放棄」(第1項)について、改正する必要が「ある」は17%、「ない」が76%、「戦力の不保持」(第2項)については、改正する必要が「ある」39%、「ない」52%で、多くの人が憲法第9条を守るべきだと考えていることが分かりました。
 しかし、読売新聞がこの世論調査の結果を発表した15日朝刊の一面トップの見出しは「憲法改正『賛成』42% 『反対』は41%」でした。これは最初に「あなたは、今の憲法を、改正する方がよいと思いますか、改正しない方がよいと思いますか」という質問を行って、それへの回答を集計したものです。

◇「質問の仕方」に問題はないか
それに続いて、改正した方がよいと答えた人に「その理由はなんですか」という質問を設け、回答の選択項目を表示していますがが、最初に「アメリカに押し付けられた憲法だから」を挙げ、続いて「国の自衛権を明記し、自衛隊の存在を明文化するため」「権利の主張が多すぎて、国民の義務がおろそかにされているから」「時代の変化に憲法の解釈や運用だけで対応すると混乱するから」など、憲法改正へ誘導するような質問を並べています。「改正しない方がよい」と回答した人が次の質問項目を見て、考え直させるような効果を持っているように思えます。

◇「憲法解釈変更で集団的自衛権行使」容認は少数
また集団的自衛権の行使を容認するかどうかについても質問しましたが、「憲法の解釈を変更して、集団的自衛権を使えるようにする」は27%しかなく、「憲法を改正して、使えるようにする」22%、
「これまで通り、使えなくてよう」43%で、安倍首相が進めようとしている解釈改憲は少数の支持しか得ていないこともわかりました。「憲法を改正して使えるようにする」のうちには、「積極的に集団的自衛権を行使する」という意見と、「行使すうようにするためにはなら憲法改正が必要だ」という意見の違いが示せないような質問になっているのも問題です。。

◇「96条の改憲要件は過半数でよい」は24%
さらに憲法改正条項の「国会議員の3分の2以上の賛成による発議が必要」という96条の改正については、「過半数の賛成で提案できるように緩和する」は24%しかなく、「過半数の賛成に緩和する条文と、3分の2以上の賛成を維持する条文に分ける」が14%、「3分の2以上の賛成のままでよい」が52%で、安倍首相の目論見も国民から支持されないようです。

「安倍改憲」に国民は厳しい目
読売新聞は毎年同様の調査を行っていますが、単純に「憲法改正の必要」を問う質問では「改正賛成」多数を占めてきました。しかし2008年3月の調査で初めて「改正」42.5%、「反対」43.1%と逆転しましたが、その後は「賛成」が「反対」を上回り、昨年の調査では「賛成」51%、「反対」31%でした。それが今年の調査では「賛成」が9%減り、その分「反対」が10%増えました。9条改正に60%の人が反対したことと考え合わせますと、安倍内閣の改憲志向に対し国民が真剣に考えるようになったのだと思うというのが私の感想です。

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ザックジャパン(147) 岡崎慎司大活躍、2得点で勝利  文科系

2014年03月16日 06時13分42秒 | スポーツ
 昨日のゲームで、ドイツ・マインツの岡崎が2得点を挙げてチームの逆転勝利に大貢献した。そのチームはと言えば勝ち点41で5位、44点の4位に迫っている。ドイツでは4位までにCL出場権が与えられるから、そこまでの位置に上がってきたのである。ただ、上位4チームが今年CL決勝トーナメント出場まで勝ち残った強豪ばかりだから、割り込むのは容易ではない。もしチーム得点王・岡崎の活躍でここへの割り込みに成功したとしたら、ちょっと凄い事だ。何度も言うように、今のドイツは世界2位の国であり、かつクラブ・チーム戦術でも世界1に躍り出た感がある国なのである。

 このゲーム、0対2で負けていたもの。それを追いついた後の後半30分と47分に、岡崎が決めた。逆転弾と、ロスタイムのだめ押し弾ということだ。そして、ここまでの岡崎の11得点はランク8位にまで上がり、あと2点取ればランク4位にまで上がれる。それにしても、得点経過を読んだだけの僕なのだが、この2得点にはこんな光景が「想像」された。

『2点のビハインドを後半28分に追いついた! もう両軍選手はふらふらだ。追いつかれた敵DFはなおさらのことだろう。先発した岡崎の飛び出しに散々走らされた事だろうし。でも、ここまで常にチーム一走れてきた岡崎には、まだダッシュ力が残っている。今期の岡崎は得意のヘッド得点が異常に少なかったはずだが、ついにこれが爆発。2得点ともダイビングヘッド!』

 とこの文章は全くの想像であって、「講釈師、観てきたような嘘をつき」というやつ。ただし、今期残りのゲームへと「今日の2得点がこうだったら良いな」という僕の願望、希望を描いたつもりだ。
「岡崎って、こんなダイビングヘッドができるんだ! これを想定したスルーパスをどんどん出して良いということだぞ!」
 このようにチームが変わっていったら、「岡崎大殊勲、得点ランク3位。これにより、マインツCL出場」も夢ではないことになろう。何せ岡崎が最も得意なのが、勇気を持って頭から飛び込むこのダイビングヘッドなのである。
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「中部日本ギター協会」に一言  文科系

2014年03月16日 01時15分51秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 「中部ギター協会」という組織がある。文字通りこの地方では最も大きいギター「愛好者」の団体だ。この組織のことだが、社会的常識にそぐわないと思われるある組織運営が行われている。ギターに携わる端くれとして前から不思議に思っていた事だが、やはり純粋にギターを愛好する者としての公憤ということで、一言の告発を行いたいと思い立った。先ずこの団体規約の目的。
『 第1条 目的 この会は、ギター教授者,演奏家および愛好者がギター音楽の楽しさ、素晴らしさを共有し、お互いの技術,音楽性の向上を目指すとともに、ギター音楽の向上,発展に寄与することを目的とする』

 さて、こういう団体の2人の副会長さんのお1人に、名古屋でも数店しかないギター専門と言えるある販売店主さんが座られ、かつこの団体の事務局をやられている。この団体参加者は規約の目的にある通りで、ギター愛好者、言わばギターを買う立場の方々である。こういう団体の事務局、副会長にこれを売る立場の方が座られている。どうだろう、社会的常識のある人ならば、おかしいとすぐに気づくはずのことではないか。ご自分のお店のために何か立場の利用のようなことが始まるのではないかと、こう考えるのが今は社会的常識のはずだ。無意識の地位利用も含めてのことである。だから例えば、直接間接に自治体が絡んだような普通の組織ならば、こういう人事は行わないはずだと僕は確信している。剣道協会の事務局に、剣道具販売店主さんを据えるだろうか。中部一のピアノ愛好者団体事務局にヤマハの業者を据えたら、他の業者が怒るのが普通だろう。そういう人事をやっていて、「一地方の当該関係者の望み、会の趣旨にあった、公平、公正な当該団体である」と言えるだろうか。不特定大多数のギター愛好者にできるだけ手をさしのべるという会の趣旨に反していることにもなろう。

 さて、この組織の中に社会的大組織経験者が乏しかったから、あるいはまた、古くからあった組織だから昔の習慣のままに運営されてきたのだろうか。そう言えば、前会長さんもギター貿易商であられたとか。ギターが純粋に好きな僕だから言うのだが、こういう役員人事は組織のためにはならないと考える。こういう場合たいていは、その人物に力があればあるほど、また歴史を重ねるほどに、無意識の地位利用から「事」が始まっていくものであるとさえ言いたい。

 ギター音楽の発展、普及を図るべく出来るだけ手を広げたいという組織ならば、そしてそれが本気であるならば、会費を増やす努力をしてでも会の利益にのみ従事する専従者を事務局に置くという方向こそ、本来の姿かと思う。また、それぐらいの気概が無くては、会の目的は遂げられないだろうと愚考する。なお、くれぐれもお断りしておくが、この「告発」には何のバックも私利も存在しない。全くただ僕1人の公憤に基づくものである。現に僕は、このお店の「友の会」会員でもあるし、ギター1本も含めてギター関連品はほとんどここから買ってきた者だ。
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「よたよたランナーの手記」(43)  改めて、走れる幸せ!  文科系

2014年03月15日 20時02分34秒 | 文芸作品
2週間近い旅から、11日に戻ったばかりだ。その前の絶好調を何とか維持したくって、ギリシャやトルコでも時間を見つけて走った。その涙ぐましい努力の足跡はここ2回に書いた通り。なんせ、出発前が以下のように絶好調だっただけに、不定期で時間も短い旅先のランニング成果が不安だったのである。旅の前の絶好調は、2月23日「その40」でこんなふうに記録した通りだ。

『30分2回が各4.7キロと5.1キロで、合計9.8キロ。前回より200メートルも先を行ったことになった。後半は平均時速10キロを初めて超えられた上に、やはり前回と同様の性格のこんな嬉しい事も起こった。心拍数が10キロ時で145から6というところ。前述したように1分間のこのピッチもさらに強くなって160ちょっと、同一速度での心拍数もどんどん下がっているのである。有酸素運動機能向上を踏まえて、こういうピッチ数(割合)でランニング再開後初めて11キロ時も10分近くやってみたが、ピッチ170ちょっと、心拍数155以下で済んでしまった』

 さて本日、おっかなびっくりの遅い速度で走り出してすぐに驚いたのは、脚が軽いこと。それで間もなくスピードをすこしずつ上げていったが、時速9キロ台では汗もかかない。心肺機能も好調なのだ。後半にすぐ時速10キロに上げてやっと汗が出始めたけど、10.5キロ時に上げても心拍150以下、ピッチ数160で済んだ。何か脚の筋肉が増えたようにさえ感じたほどだ。最後10分は11キロ時に上げて、30分を4.88キロで終わる。2回目の30分は、右脚ふくらはぎに異常があったから10キロ時までに抑えて走って4.95キロ。この分なら、30分×2回で10キロもこの3月内に、それも早い内に実現するだろう。長時間常用速度が10.5キロ時ほどに上がった感じがするからである。

 全体評価として、合計9.8キロを軽く超えて、10年心臓手術3年後の12年秋にランニングを再開した後の記録もぬりかえたことになる。旅の前の好調は維持した上で、さらに何かが付け加わった感じなのだ。心肺機能にも、脚の筋肉にも。原因を良く押さえておく必要があるが、こんな程度しか考えられない。久しぶりにマシン以外の走りを旅先で2回やったのが良かったか。旅先で毎日かなり歩いていたが、これはギター、ブログなどが中心の僕の普通の生活にはない事である。またちょうど1年ほど前からちょくちょくやっている僕流の「全身強化運動」を13日にはちょっと気を入れ直してやってみたのだが、あれが特に良かったのかも知れない。ソファに座って負荷、重みを掛けたスクワットなど下半身中心の強化運動なのだが。次いで、こんな事もあるかも知れない。中1、2日とかではなく、たまには3日ほど置いた方がこの年の身体には良いのかも知れない。等々と考えてみることが多い今日のランニング結果であった。

 いずれにしても、60歳から始めたランニングにおいて、68歳から3年の病気ブランクがあってもこれだけ回復しつつあるって、あれこれやってきた試行錯誤や「前向いて生きられる動機付け」などがとても上手く行っている証拠だろう。そう考えてみると、なんかすごく幸せな気分になる。旅から帰った12日に久しぶりの血液検査もやってみたが、総コレステロール値は半年ほど薬なしでも222まで下がり、善玉コレステロールは91と上限値を超えてしまい、ガンマーGTPは制限値の半分ほどに下がっていて、その他何の異常もなく、体脂肪率は12%台。走(れ)る事が老後人生を幸せにするはずだということで、僕がいろいろ大事にしてきたスポーツ人生を60歳からは有酸素運動としてのランニングだけに切り替えてきたのが、予定通りの大成功だったという事だ。有酸素運動で増えるはずの細胞老化促進物質・活性酸素への対策には僕の晩酌用の赤ワインがとても良いのだからと、ことさらに美味く飲めるというものだし。
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NHKの7時のニュースは       らくせき

2014年03月14日 09時02分06秒 | Weblog
だんだん中国の中央テレビのような
政府広報の臭いが強くなってきました。
奥さんの感想です。


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ヨーロッパとアジアと、二つのCL戦  文科系

2014年03月14日 06時01分28秒 | スポーツ
 ヨーロッパではベスト8の半分が決まった。すべて大差で。2ゲーム合計で、アトレティコがミランに5対1、バルサがマンCに4対1、PSGがレバークーゼンに6対1で、アーセナル相手のバイエルンも3対1と危なげなかった。後の4つについては、こう予想する。ゼニト相手のドルトムント、シャルケ相手のレアルは、第1戦の結果から見ても固いと思う。が、オリンピアコスに対するマンU、ガラタサライに対するチェルシーは、簡単にはいかないはずだ。特にマンUは、第1戦を0対2で負けている上に戦い方が定まっていないとあっては、敗戦と見るのが普通だろう。アゥエーでしぶとく1対1だったチェルシーは勝つだろうが、相手監督がマンチーニでは楽勝とは行かないはずだ。しかも相手は、上り坂のトルコにおけるレアルのようなチームである。ベスト8はこうして、スペイン3、ドイツ2、英、仏、ギリシャ各1というわけだ。
 優勝はやはり、バイエルン。これにバルサとドルトムント、そしてチェルシーが絡んでくるというのが僕の予想だ。レアルは、僕の好みから、独断的に落とす。それにしてもイタリア勢の失墜はもう何年続いてきた事か。ここで何度も叫んできたように、本田がミランに行ったのは、完全に選択を誤ったと言いたい。

 アジアCLの日本勢は例によって大苦戦中。何故なのだろうというその理由に、日本の問題点が含まれていると思う。6ゲーム中2ゲームが終わって、川崎だけが勝ち点3、広島、セレッソ、マリノスは1分1敗の勝ち点1という有様。オーストラリアチームに負けた広島、中国勢に負けたセレッソなどは、特に苦しい。前回の柏のように激しい当たり合いを覚悟するか、川崎のように先手先手の速いパスサッカーを極めるかしか、アジアで勝つ道はないのだと言いたい。横浜が広州相手に引き分けたのは殊勲と思うが、韓国勢に0対3が痛かった。
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新聞の片隅に載ったニュースから(139)   大西五郎

2014年03月13日 11時59分14秒 | Weblog

安保基本法案の首相方針代弁?小松法制局長官 (14.3.12 中日新聞)

  小松一郎内閣法制局長官は十一日の参院予算委員会で、憲法に基づき禁じられてきた集団的自衛権の行使を容認することを盛り込んだ「国家安全保障基本法案」について、「安倍晋三首相は自民党が野党時代に決定した基本法案を提出する考えではないと思う」と述べた。

 自民党は、野党時代の二〇一二年衆院選のほか、一三年参院選で安保基本法の制定を公約。衆院選で勝利した後、安倍首相は「憲法解釈を変更する場合はまず閣議決定する」と述べているが、同法案を提出しないと述べたことはない。内閣法制局長官が首相に代わって先回りして方針を答弁することは異例で、議論を呼ぶ可能性がある。

 社民党の福島瑞穂氏に対する答弁。福島氏は内閣法制局長官は政府内での「憲法の番人」と位置付けられていると指摘した上で、「首相と一体で忖度してはだめだ。それをやったら内閣法制局の立場がない」と批判した。

 菅内閣官房長官は記者会見で、安保基本法について「首相の私的顧問会議の報告書が提出された後、与党とも相談し検討していく」と述べるにとどめた。自民党の脇雅史参院幹事長は記者会見で「法制局長官に法案の提出権があるわけではない。首相が言うなら分かるが、余計なことだ」と不快感を示した。

 □□――――――――――――――――――――――――――――――――――――――□□

 小松内閣法制局長官は4日の参議院予算委員会で集団的自衛権の行使容認について安倍首相の方針を尊重するかのような答弁をして、共産党の小池晃議員から「あなたは憲法の番人なのだから、安倍政権の番犬みたいなことはしないでほしい」と言われ、翌日、社民党の吉田忠智議員の質問中に「番犬ということは受け容れることはできない」と、指摘した本人にではなく第三者に不満をぶつけるという異例の行動に出ました。さらに7日に共産党の大門実紀史議員が国会内の廊下で小松長官に「番犬という言い方は不適切だった」と伝えるとともに「抗議するなら他党の議員に言うのではなく、共産党に云ってきてほしかった」というと、小松長官は興奮して大門氏と口論になるということもありました。

小松氏はフランス大使も務め、外務省でミスター国際法と呼ばれたエリート官僚だったそうですが、自信満々で、首相も自分の言うことをきくと思っているようですね。内閣法制局長官の仕事は冷静さが要求されます。すぐに激昂して口論するような性格の人物は相応しくありません。

それにしても衛藤首相補佐官といい、本田内閣官房参与といい、NHK経営委員の百田尚樹、長谷川三千子の両氏、安倍首相が経営委員を入れ替え、経営委員がその意図を汲んで選出したといわれる籾井NHK会長といい、安倍首相が自分の周りに集めた“人材”がどうしてこうもトラブルを起こすのでしょうか。その職務に相応しい知識と能力を持っているからではなく、首相が自分の考えと一致する人物ばかりを自分の周りに集めようとした結果なのではないでしょうか。首相の任命責任が問われます。

                                    大西 五郎

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ザックジャパン(146) ゲーゲンプレス余聞  文科系

2014年03月13日 02時21分43秒 | 文芸作品

 ゲーゲンプレスについて、というよりも今期の欧州チャンピオンズリーグで優勝有力チームの戦術について詳しく書いた本を読んだ。ドルトムントからこの戦術をハインケス監督時代にまるまるパクッたバイエルンミュンヘンを筆頭に、ドルトムント、バルセロナ、レアルマドリッドから、パリサンジェルマンや現在売り出し中のアトレティコマドリまでを含んでいる。「欧州サッカー批評別冊09号」、大枚1,150円なり。さて、その中で例によって木崎伸也がゲーゲンプレッシングの起源を、クロップとグァルディオラを生みの親として、以下のように紹介している。さかのぼって6年前の08年の事だ。

 この文章の小見出し全部を最初に上げておこう。「ゲーゲンプレッシングはプレッシングとは違う」、「ペップの5秒ルール、ハインケスの模倣」、「ドルトムントとバイエルン、何が違うのか?」という3部構成の文章になっている。それぞれの概要はこういうもの。
 第1節は、普通のプレスが、敵がボールをキープしていてじっくりと攻めの構えを見せた時にこちらもちゃんと守備構えを整えて掛けるもの。ゲーゲンは、ここでずっと述べてきたように、身方がボールを失った瞬間に掛けるもの。まずそういう違いが述べられる。
 第2節が、問題のゲーゲンプレスの起源。期せずして08年にバルサのグァルディオラとドルトムントのクロップが、この戦術をチームに仕込み始めたと述べられる。
「バイエルンのゲーゲンがほぼ敵陣高い位置に攻め込んだ状態だけで展開されるのに対して、ドルトのそれはもう少し低い位置で繰り広げられる」と語るのが、第3節。このことを木崎は、ドイツ断トツの金持ちチームとして超高給選手ばかりを集めているバイエルンの特殊性、高い個人能力から出発して、説明している。ラームやリベリー、ロッベンまでが守備に走り回っている姿に眼を見張っているわけである。

 さて、問題の第2節を、詳しく見てみよう。
 08年にバルセロナの監督になったばかりのグァルディオラが「5秒ルール」をチームに徹底させてヨーロッパを席巻したことに木崎伸也は目を付け、解説を加える。チームがボールを失った瞬間にすぐに敵を囲い込んでボールを奪いに行くが、5秒で奪えなければ自陣に戻ってブロック守備に切り替えるという戦術である。これをゲーゲンプレスの発祥だと世界が見ている。こう、木崎は言うのである。グァルディオラ・バルセロナは以降に、この戦術でヨーロッパCL3連覇に近い成績を上げることになる。2回の優勝に挟まれた真ん中の年は優勝したモウリーニョ・インテルに準決勝で敗れたことは有名で、この年のこの2ゲームは当ブログでも何回かご紹介したところだ。10年4月7、21、30日と、5月2日の拙稿において。

 これに対して、クロップ・ゲーゲンプレスについて、木崎はこう語っていく。同じ08年に就任直後のドルトムントで着手したが、バルサよりも選手層がはるかに薄いこのチームでは花開くのに3年かかったのだと。そして11年から始まったドイツ2連覇から、ハインケス・バイエルンによるこのパクリ、バイエルン天下へと続いていったと解説されていく。そのバイエルンに、1年の浪人・充電生活を経てグァルディオラが監督就任となれば、今の常勝バイエルンは必然であったと、これが世界最先端の見方なのだ。木崎は、そんな論を進めている。

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改めて、この世界情勢論最重要テーマにご注目を!  文科系

2014年03月12日 13時26分46秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

    先程、古い過去ログにこんなコメントを付けさせていただきました。『2011年11月15日 | 国際経済問題』として掲載した『日本5大銀行、「国債売買が収益源」? 文科系』というエントリー拙稿に。この視点は今なお、このコメントのように世界政治の中心テーマであると確信するものです。当時の中日新聞ニュースから取ったエントリーでしたが。

【 このエントリーの人気 (文科系) 2014-03-12 13:12:04
 このエントリーはなぜか、ずっと深く靜かな人気がある。当ブログ歴代ベスト10にずっと度々顔を出してくるからだ。掲載以来2年数か月もたっているから、検索でヒットしてアクセスして来た数のはずだ。どんな語にヒットしてくるのだろうかと、時に不思議に思う。

 が、とにもかくにも、このエントリーほど現代世界を正しく見るのに大切な視点はないと僕は考えている。世界を動かす、99%の人々を支配する1%のなかのさらにまた中核人物たちが行うマネーゲーム(の馬鹿正直な告白)が中心テーマだからだ。
『(日本五大銀行)各グループが保有するギリシャやイタリアなど欧州債務国五カ国向けの国債や貸し出しなどの投資残高(九月末時点)は約二兆円。欧州問題への警戒感は強く、今後も推移を見守る姿勢を示した』

 今現在で言えば、以下の全ての情勢にその「国債や為替の空売り等震源地」として関わっているはずだ。あのギリシャからさえ「今が好機」とばかりに、金をむしり取っていたのだから。それも、日本五大銀行の2兆円が空売りの見せ金だとしたら、その25倍ほど50兆円の大きな勝負が出来るはずの金額という規模である。シリア、ウクライナ、ベネズエラ、アルゼンチン、そして以下のちょっと前から始まった情勢にも。
「アメリカが金融緩和を引き締め始めたから、『新興工業国からマネーが引き始めた』」
 これらは、ブラジルなどブリックス諸国に加えて、トルコ、南ア、アルゼンチンなどが含まれていると確信している。

 これらにはすべて、日米と欧州の金融が時に連携して関わっているはずだ。物の輸出で負ける先進国は、勝った国から金融で巻き上げざるをえないという理屈である。近く特には、ウクライナを通じてロシアからの巻き上げが要注意であると言いたい。安倍政権が何かしきりにロシアに向けて怪しげな動きをしているらしいから、日本の銀行が何かの画策を図っているのかも知れない。こういう事を通じて、安倍政権念願の「北方領土」を進めたいのかも知れないし。斎木(外務次官)だったかまで、ロシアに出かけたらしい。石油、天然ガスなども含めた輸出が好調で現金をもっている国が国際金融資本に狙われるということだろう。】

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「文明史が塗り替えられつつある」  文科系

2014年03月11日 21時36分37秒 | その他

 今ギリシャ・トルコの旅から帰ったばかりで、これを書いている。7日の拙稿「旅先で大論争」以降に学んだ事を書いてみたい。
 世界4大文明よりも古い「都市」は、この大論争で述べたチャタル・ホユック(トルコはコンヤ近くの遺跡)だけではないと分かった。イスタンブールも紀元前6500年には「都市(一定規模の定住)」があったようだし、チャタルほど大きなものではなくとも、メソポタミアには農業、牧畜実施を土台とした「都市」がいくつか見つかっているようだ。ただ、この農業、牧畜と都市出現(一定数の定住)の関係が難しいので、僕の前コメントを再掲しておきたい。ここの理屈が分からないと、4大文明の発生原理自身が分からない事になるからである。

『らくせきさんに改めて。
 言わんとすることは分かるつもりです。上の文明全てと並行して例えば、オーストラリア(後で付けた注ーーこのオーストラリア移住は、後で調べたが誤り。正しくは、約6000年前)やアメリカ大陸にも原住民の生活が既に存在したはずで、これらがけっして価値的に上と比べて劣るものではないと見ること。だからこそ次にはこうなるはずだということ。
 価値的に等しいいろんな文化が世界中で並行して展開されていたということ。その上で、人類史のある一つの流れのことを語っているのだとの自覚が必要だということ。ただこれが、現生人類大部分の生活に「史実として最も大きくつながってくる現在まで最古と言える一潮流の遺跡」であるとは述べても良いかということ。こう理解しなければ、僕が、ドーソンか論争のお相手のような傾向になってしまうと、そんなことを考えていました。ありがとう。』

『補足です。上の「現生人類大部分の生活に史実として最も大きくつながってくる現在まで最古と言える一潮流の遺跡」について一言。
 こんなふうに説明されてきたかと思います。農業か牧畜の発生発展。都市の形成。身分や奴隷制度の発生。軍事支配機構、文字の発生、宗教、国家の発生などなど。これらが、世界四大文明につながっていったと説明されていたかと思います』

  以上の流れで大切なのはこういう理屈かと思う。
①狩猟・採取経済では、一カ所にたくさんの人々が住めないし、第一定住という事自身があり得ない。食料に限りがあり、季節移動生活になるからだ。
②また、狩猟・採取経済では、奴隷制度も出来ない。多数の奴隷を食わせられないし、そもそも貧富の差も出来ないから奴隷を支配する軍事組織も出来ないからだ。
③農業、牧畜が生まれて初めて、一定数の定住、貧富の差、その軍事支配機構、奴隷制度などが生まれたと言える。
④世界最古四大文明(メソポタミア、エジプト、インド・インダス川流域、中国・黄河流域。それぞれ紀元前3000年~3800年発生)は、以上を経て出来上がった。だからこそ、農業、牧畜があって、3000~8000人が定住していたチャタル・ホユックが紀元前7000年に存在したことが、画期的な意味を持つわけである。

 ところでさて、こういう文脈の中で、冒頭に述べた事を想い出していただきたい。イスタンブールに紀元前6500年に「都市」、一定数の定住があった事、メソポタミアにチャタル・ホユックよりも古い農業・牧畜地帯があった事が大切な意味を持つわけである。

 最後に、以上から見れば日本の三内丸山遺跡などはなかなかのものと分かる。紀元前1万年ほどに始まったと言われる縄文時代、その前期中葉には集落があったのだから。もっとも縄文時代は草創期、早期、前期、中期、後期、晩期の6期と、紀元前4世紀まで続くのだ。ただ、「縄文農耕論」が問題になるほどに、日本農業の発生時期は大問題であるらしい。

 こういう歴史を考える時、今どき「日本人、日本人」と何か特別の区分のように叫んでいるネトウヨ連中が笑える。三内丸山も含めて以上に述べた現生人類の全てが、何回もあったアフリカ脱出に起源をもつ人類がいる中で(ネアンデルタールとかジャワ原人とか、北京原人とか)、15万年ほど前にただ一度アフリカを出た女性(グループ)から生まれた兄弟だということだけははっきりしているのだから。なかでも日本人の起源などは、北方起源・混血説が示すように、朝鮮民族や昔の満州人と兄弟もイー所なのだ。兄弟とケンカしてどうするのか。部族兄弟のけんかが見えるならば、部族祖先はさぞ泣いていることだろう。もっと言うと、文字にせよ仏教にせよ、全て彼等から学んだものだ。彼等から直接学んだものでないものは、縄文土器、漆器とひらがなというほどに、ごく少数だ。だからこそ、漆器の事を英語でジャパンというくらいである。

 ところで、この2週間のアクセス数、凄いですね。2,570と2,787人です。2,787人というのは、僕の記録では11年5月15~21日の週の2,815人に次ぐもの。なお、この最多数は、同年同月のこの前週8~14日の3,426人です。この時期とは、こんな時だったのです。この年に起こった3/11の全貌が見え始めて、民主党菅政権が大揺れに揺れ始めた時。世界では、ウイクリークスが行った日米など大国政治の過去暗部暴露に世界が震撼としていた時期・・・・。 

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3年。      らくせき

2014年03月11日 15時40分29秒 | Weblog

フクシマ原発はなにも変わっていないような気配。

原発というものが内臓している時間は人間のそれとは桁違いに長い。

どう考えていったらいいのか?

人間の智恵などたかがしれているのか?そうではないのか?

とんでもない時代を生きているのかも・・・

でも人的被害に対する対策は出来るはず。

国富があるうちに、安倍さんには一生懸命やってほしい。

どうも後手後手な感じがして・・・

 

 

 

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中央日報より      らくせき

2014年03月10日 09時57分58秒 | Weblog

米国防総省が、現在56万人の陸軍兵力を数年以内に44万-45万人に縮小する計画だと、
ニューヨークタイムズが報じた。
米陸軍が縮小されても、在韓米軍兵力は現水準(2万8500人)が維持される。
2008年4月当時、李明博(イ・ミョンバク)大統領とオバマ米大統領が首脳会談で、
在韓米軍兵力の維持に合意したからだ。

この計画によると、数年以内に米陸軍兵力は1940年以降最も少ないレベルに減る。
米陸軍は第2次世界大戦末期の1945年に600万人まで増えた。
戦後は大幅に減ったが、朝鮮戦争とベトナム戦争中にそれぞれ160万人に増えた。
2011年米同時多発テロで57万人水準だったが、現在は減少傾向にある。

兵力縮小案が実行されれば、米国が冷戦後に維持してきた、
同時に2つの戦争で勝利するほどの戦力を保有する方針は事実上不可能となる。
米国防総省は最近、国防費縮小の影響で2つの戦争をする場合、
1つの戦争で決定的に勝利した後、この兵力を膠着状態にある別の戦争に投入して
勝利するという戦略を用意した。
しかし陸軍の縮小で他国を長期間占領するほどの兵力が不足し、これも難しくなる。

さすがのアメリカも落日の時期を迎えているようです。
そこで狙っているのが、日本の肩代わり。


安倍さんの政策も、この辺りを見据えているのでしょうが・・・
日本とアメリカの思惑は一致するのでしょうか?

 

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新聞の片隅に載ったニュースから(139)      大西五郎

2014年03月09日 12時16分43秒 | Weblog

発言要旨のみ公表 閣議議事録 (14.3.3 中日新聞)

  杉田和博官房副長官は七日、首相官邸で開いた次官連絡会議で、四月から作成して公表する閣議と閣僚懇談会の議事録について、公開するのは発言要旨に限定すると説明した。

 議事録の作成・公表は一八八五年の内閣制度発足以来、初の取り組みとなるが、要旨のみの公表によって、政府に都合の悪い発言を意図的に隠すことも可能になる。

 杉田氏によると、公開対象は発言者名と内容、開催日時・場所、案件一覧など。発言内容については「発言要旨を記載することを想定している」と話した。閣議、閣僚懇の録音はせず、同席する杉田氏や内閣法制局長官らが手書きで発言を記録し、要旨をつくるという。このため、正確な議事録にならない可能性がある。

 また、杉田氏は「国家安全保障会議」(日本版NSC)など、他の関係閣僚会議でも議事録を作成・公表するかどうかについては「数が多く、設置こんきょやや運用が異なる。閣議や閣僚懇談会の対応を踏まえて検討する」と述べるにとどめた。

 政府は4日、議事録を閣議の開催日から約三週間後に官邸のホームページで公表すると発表。しかし、対象範囲については「全て公開という形にならない」(菅官房長官)として制限を加える考えを示していた。

 □□――――――――――――――――――――――――――――――――――――――□□

 閣議の議事録公表については、今月4日に菅官房長官が午前の記者会見で発表し、安倍首相が同日の参議院予算委員会でこのことを公表し、「憲政史上初めてのことだ」と胸を張りました。1885年(明治18年)に太政官制度に変わって内閣制度が生まれ、第一次伊藤博文内閣が発足しましたが、それ以後これまで閣議の様子(どのような議論がされ決定に至ったのか)などは非公開とされてきましたので、安倍首相は内閣の透明性を自慢したかったのかもしれません。

特定秘密保護法が閣議や省庁の決定事項を闇の中に閉じ込め、「何が秘密なのかわからない」「省庁の責任者(大臣)が恣意的に秘密を指定し、国民にとって重要な情報を国民には知らせないようにする」などの批判が法案の強行採決後2ヶ月経っても絶えません。安倍首相としては内閣の公開性を宣伝しようとしたのでしょうが、録音も取らず、正確な議事録ではなく、発言要旨のみ発表では発表案件、内容も取捨選択されかねず、中日新聞も指摘するように「政府に都合の悪い発言を意図的に隠すことも可能」になり「羊頭狗肉」の謗りを免れません。

国家安全保障会議(NSC)など閣議以外の関係閣僚会議でも議事録を作成・公表するかどうかは検討中(杉田官房副長官)というのですから、安倍内閣の「透明性」も怪しくなります。

現行の公文書管理法でも閣議の決定と経緯について文書の作成が義務付けられていますが、守られて来ませんでした。安倍首相は昨年秋の臨時国会で公文書管理法改正案を国会に提出することを明言しましたが、閣議議事録の公開を法で明確に義務付けるのではなく、“お得意の”閣議に「格下げ」しました。

                                     大西 五郎

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よたよたランナーの手記(42) トルコで走る  文科系

2014年03月08日 04時52分58秒 | 文芸作品

 今現在この原稿を書いているのは、カッパドキアのホテル。ソファに座って、時にパソコンを膝に乗せるような感じで、その重みを感じるようにして書いている。一昨日の朝、パムッカレのホテルで前回同様に廊下を走った。約25分4キロ弱のことだが。そして昨日夕方にはコンヤのホテルに小さなジムがあって、そのランニングマシンで50分7キロちょっとだった。ホテルの空調が高めだったらしく、珍しいほどの大汗をかいた。帰ってから、せっかくここまで回復してきた走力が落ちていたという「ガッカリ」が嫌だという我ながら涙ぐましい努力なのだが、あらゆる生活に自分の活動を持ち込むのが僕のスタイルということでもある。旅先にもギターを持ち込んで短時間だが日々練習しているし、ブログもこの通りだ。だから気分はすこぶる良い。ただ、食事が美味すぎて今日の午後すぎから消化器系が故障。これはかなり多数の参加者が僕よりも重くなっている。ただ僕としては、以上の無理が響いたのかも知れない。

 トルコ料理はフランス、中国と並んで世界三大料理に入るとか。野菜と果物が濃厚な味で、所により魚もうまい。また、どこでもスープ、パンがうまい(ただ、ご自慢の肉料理は日本よりもかなり落ちると思う。というか美味さの感じ方が異質な感じだ)。それでつい食べ過ぎるのだが、美味い生野菜の食べ過ぎがアタルらしい。皆が水には十二分に注意してきたのだけれど、多分軽症の下痢は参加者の半分近くに起こっているのではないか。長距離バス旅行も重なった1週間ともなれば、疲れも出るのだろう。

 明日は首都のアンカラ、明後日がイスタンブール泊で、次の日にイスタンブール空港から帰国だ。アブダビで乗り継ぎ、北京着陸・機内待機経由から、中部国際空港着は111350分である。機中では十分に寝そべって腕脚の上げ下げ運動などを欠かさないことにしよう。飛行機には多く乗ったが、生まれて初めてビジネスクラスとやらにしたのだから。糖尿病がある連れ合いともども、年をいたわるように改心したのである。

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旅先で大論争  文科系

2014年03月07日 05時50分14秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など

 今日のバスの中、ある方と大論争。議題は、トルコは今現在宿泊してこれを書いているコンヤという都市の近くにあるチャタル・ホユックという古代「都市」の位置づけをめぐって。二人共が初めて勉強したこの「都市」は、世界四大文明(それぞれ差があるが、紀元前3000~3800年ほどにできた)よりもはるかに古い紀元前7000年ほどにできたもので、農耕、牧畜など高度な文明があって、3000~8000人の「都市」を形成していたとのこと。支配階層など身分の存在を示すものは未発見ということでした。なお、この遺跡自身の発見が1958年だそうで、全容解明は遥か先の話とのこと。四大文明までの歴史がより細かく解明できる人類学上でも最重要遺跡の一つとして、2012年に世界文化遺産になったばかりだそうです。

 さて、農耕・牧畜と大規模共同体の形成が最古四大文明の最大成立要因であることは二人が一致した意見なのですが、その後にできた身分・階層、国家、宗教がないからここは文明とは言えないというようなことを彼が語ったところから論争が始まったのでした。対して僕は、こういう性格の「都市」がこんな昔にあったとすると、このチャタル・ホユックは人類史を塗り替えるような、世界4大文明と比肩できるような大発見だと強調したことになりましょうか。人類文明形成史経過は意見が一致しても、奴隷制度、支配機構、宗教などを重く見るか否かという意見の違いに過ぎないのかもしれません。「四大文明はこれらすべてがあったところに意味がある」というがごとき彼の主張が、僕にはこう見えて仕方なかったのでした。農耕・牧畜・大規模共同体の形成の歴史的意義を軽視していると。だから、この都市発見の意義を軽視していると見えたわけでした。

 些細なことかも知れませんが、意外に大事なことだと思います。後で電子手帳のブリタニカを見てみたらこんなことが書いてありましたから、どうも昔から考古学の論争になっていたことのようです。文明ということでは、「(農耕牧畜を前提とした)都市の形成、文字の発見」だけでもひとつのエポックと見る意見、ここに文字の発見さえなくともひとつのエポックと見る意見、そして本日の彼のように四大文明(の新要素)を特別視する意見のあいだの論争のようなのです。

 何となく分かるような気がしませんか?こんなことを思い出していました。ご存知の方もいらっしゃるでしょう。ドーソンとかいう人が「現生人類のような頭脳がなければ人間とは言えない」ということで、ひとつの「人類の頭骨化石」を発表したところから始まった考古学史の大事件がありました。その実質は、猿の下顎骨に人間の頭蓋骨を引っ付けた偽造化石なのでしたが。本日のこの論争の結論的事実はこういうことでしょう。古代四大文明のみが後世に及ぼした要素と同等に、このチャタル・ホユック遺跡のみが、今のところは、古代四大文明につながった要素の価値は評価されうるものだと。

 以上全て、四大文明と後世の関係よりは、オーストラロピテクスと四大文明の関係の方に興味がある僕としての視点にすぎないのかも知れません。

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