今日は、杉並の寶昌寺秦住職の本葬儀が永平寺東京別院長谷寺(ちょうこくじ)で永平寺貫首をはじめ全国の末寺の僧侶、檀徒により執り行われた。お寺とは縁のなかった私だが、父を亡くして初めてお目にかかった住職だった。
住職は27代目で我が家とは江戸時代まで縁がさかのぼれるよと言っていた。若くして航空隊に入り、戦場に行く途中輸送船が撃沈され、九死に一生を得た。その後、乗る飛行機がなくバンコックで辻政信参謀のもと情報部員として活動、戦後は英国軍の追求を逃れるため、辻参謀とバンコックの寺院に身を潜めていたが捕らわれ、帰国した。
英国軍の追求を逃れ、辻政信が秘かに帰国後、住職は逃亡潜伏を助け、辻政信が戦犯追放解除後、衆議院議員に当選した時には秘書まで務めた。まさに波瀾万丈の一生だった。
本日の本葬儀会場、長谷寺観音堂ですばらしいビーナスに遭遇した。福岡の楠の巨木を日本芸術院会員大内青圃氏が彫った10mの大きな11面観音像で、こんなに美しい観音像は見たことがない。東京の名物を一つ発見した。これも住職のおかげなのだろう。観音堂は午前6時から午後5時まで公開されている。場所は南青山7丁目バス停1分