行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

所得が全体的に低位へシフト、経済労働白書より分析

2012-09-16 00:02:13 | Weblog

年間収入で所得階層別の比率を10年前(1999年と2009年)と比較しているが所得の格差が広がったと言うより全体的に所得が低下している。低所得層といわれる200万~250万円の比率(全所得者に占める比率)は1999年は3.8%であったが2009年には6.5%へ増えている。逆に高所得層の1000万~2000万円の比率は24.9%から16.5%へ減少している。特にこの10年間、比率が増えた所得層は300万円から500万円の中間層下位グループだ。550万円から800万円の中間層上位グループの比率は大きな変化は見られない。

この原因は非正規社員の比率が35.1%(2011年)へ増加したことを白書は挙げている。所得階層が全体的に低位にシフトしただけでも消費の不振が説明できるし、ひいてはデフレからの脱却が容易でないことも説明できる。

分厚い中間層を実現することが必要だと白書は言っているがそれには中間層下位グループの底上げが必要だ。それには非正規社員の均等待遇を実現することがキーポイントとなる。

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