20日、コロナ防御への重要な研究が発表された。新型コロナウィルスを実際に使った実験で何故今頃かという疑問もあるが、厚生労働省が本来なら3月頃にするべきところだ。おそらく民間研究機関がウィルスを使うことを許可しなかったのだろう。
報道によると、東京大学医科学研究所感染・免疫部門ウイルス感染分野の河岡義裕教授らの研究グループ(東京大学、慶應義塾大学、国立病院機構仙台医療センター)は、新型コロナウイルスの空気伝播におけるマスクの防御効果とマスクの適切な使用法の重要性を明らかにした。
同研究では、バイオセーフ―ティーレベル(BSL)3施設内に感染性の新型コロナウイルスを噴霧できるチャンバーを開発し、その中に人工呼吸器を繋いだマネキンを設置して、マネキンに装着したマスクを通過するウイルス量を調べたという。
その結果、マスクを装着することで新型コロナウイルスの空間中への拡散と吸い込みの両方を抑える効果があることがわかったとしている。
また、医療用N95マスクは最も高い防御性能を示し、その次が不織布マスク、布マスクの順で、適切に装着しない場合はその防御効果が低下すること、また、マスク単体ではウイルスの吸い込みを完全には防ぐことができないことが判明した。
感染性の新型コロナウイルスに対するマスクの防御効果とその効果を十分に発揮する条件が明らかになったことで、適切なマスクの使用方法への啓発に役立つことが期待されるとしている。
同研究成果は、10月21日、米国科学雑誌「mSphere」オンライン版で公開されるとのことだが、これが4月頃に世界に発信されてれば、米国のマスク嫌いも改善され、20万人も死者が出なかっただろう。もちろんトランプ大統領自身が指導力を発揮すればの話だが。
食事を伴う会合ではマスクを外さざるを得ない。日本の修行僧は食事中しゃべってはいけないと戒律で決められているが、フランスやスペインの人には通じない。欧州で感染者が増えてきたのはカフェやバールでの交流が増えたことが主因だろう。毎日2万人以上の感染者では、マクロン大統領がパリやリヨンの9都市でカフェやレストランを再びロックダウンせざるを得ない。