行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

オリンピック あきらめずに頑張れば夢はかなう

2012-08-10 17:01:21 | Weblog

終盤に入ったロンドンオリンピック、日本女子選手の活躍で感動と勇気を与えてくれた。女子レスリングでは63キロ級の伊調馨(28)と55キロ級の吉田沙保里(29)は二人同時に全競技を通じて、日本女子初の五輪3連覇を達成した。北島康介選手の3連覇が大きな話題となったが果たせず、女子パワーが炸裂したとしか言いようが無い。

31歳で初めて五輪の舞台に立った48キロ級の小原日登美はこの級日本選手で初めて予想もしなかった金メダルを獲得した。本来は51キロの選手だが五輪には採用されず、膝の怪我という不運も重なり、鬱病になり故郷に引退した。しかしこのままではダメだという父親の激励もあり、48キロに体重を落として再挑戦した。彼女の名言「どんなときでもあきらめずに頑張れば夢はかなう」若い人に勇気を与えてくれた。

ナデシコジャパンは米国と横綱相撲の末、銀メダルとなったが小さい日本人が果敢に攻め続けた姿は忘れられないだろう。ワールドカップと五輪を制覇することはこれまでもなかっただけに米国チームは決死の形相でのぞんだ。フランスチームとの違いはGKの差でホープ・ソロ(30)は敵ながらすばらしいGKで日本の猛攻を好セーブした。あの反射神経は鍛えに鍛えたものでその様子はユーチューブで見られる。

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ストライキが多発しているベトナムの事情

2012-08-08 21:31:09 | Weblog

ベトナム訪問中の知人から日系企業を含め、ストライキが多くなっていて企業経営者の頭を悩ましているとの報告があった。ベトナムの労組は中国と同じく、共産党の組織の一部で団体交渉をして賃金を決めても、組合員が次の日には賃上げを要求して勝手にストに入ることは珍しいことではない。通常の国の組合なら組合員の意向を踏まえて賃金を決めるがこの国では労使幹部同士で賃金を決めるプロセスに問題がある。

もちろん賃金の水準が生活が出来るものであればストライキは起きないのだが、ベトナムの唯一の賃金指標、最低賃金が低いところが問題の根本だ。ベトナムの最低賃金は長いこと国内企業と外資企業の2本立てだったが、昨年統一された。政府も2011年は最低賃金を2回も改定し地域によって違うが5300円~7600円に増やした。しかし、物価も18%上昇し、最低賃金では生活費の6割ぐらいしか満たされないため、不満が高まりストライキが多発してるわけだ。

ベトナムのストライキは殆ど賃上げがらみだから各企業で適正な水準の賃金を保証して対応することがストを防ぐポイントだ。

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日航再建を政争の具にするな

2012-08-05 22:58:35 | Weblog

日航が9月19日に再上場することが決まったが、国会ではこれを民自政党の政争の具にしよとする動きが見られる。再建にはリストラで多くの解雇者が出、かつ3500億円の税金まで投入している。予想以上に再建が早期になされたのは残された従業員と引き受け手がないなか経営を引き受けた稲森氏の努力が評価されてしかるべきだ。

日航の経営がおかしくなったのは、政治が経営に介入し、利益誘導で建設した地方空港に採算を度外視した路線を日航に引き受けさせたことが要因の一つだ。現在でも日航の地方路線は22も有り、全日空の6に比し多い。再上場すれば企業再生支援機構が保有する日航株の96%を処分でき、税金投入は一気に回収できるどころか3300億円の利益まで皮算用出来る。

自民党三原議員が国会で4%分の株主を明らかにしろと追及していたが、再建会社の株を買うというリスクを取った株主を避難することは資本主義である以上おかしい。倒産した日航の株が無価値になったことを考えると、再建会社日航の株を買うというのは大きなリスクで、私だったら買わない。

日航の2012年4~6月期連結決算は、営業利益が前年同期比83.1%増の314億円と、4~6月期としては過去最高と順調だったことから過去の繰り越し欠損金との相殺は止めて法人税を払えという難癖を付ける向きも有るが、これは税制上の問題で日航だけに止めさせることは法治国家としておかしい。多くのメガバンクがそれを利用して税金を納めてこなかったが非難されなかった。

再建後の日航便を昨年ドイツとの往復に利用したが、食事も良くなり、キャビン・アテンダントのサービス応対ぶりも格段に良くなった。日航の経営には利益誘導政治からの独立が強く求められる。

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オリンピック 日本水泳チーム健闘 古橋、山中を思い出した

2012-08-04 18:03:51 | Weblog

ベテランから若い選手まで大健闘の日本水泳チームを見ていると、古い人間にとって過去の名選手を思い出す。特にオリンピックには出られなかった古橋廣之進選手の活躍は長く言い伝えられてきた。1948年に開催されたロンドンオリンピックには敗戦国の日独は参加が許されなかった。ナチスや日本軍の残虐行為が記憶に生々しい時代であった。

ところが、日本人の意地をを見せたのが古橋廣之進選手でロンドンオリンピックで1500m自由形競技がスタートしたと同時に神宮プールで古橋選手を含む日本選手がスタートし、オリンピックで優勝した米国マクレーン選手(優勝タイム19分18秒5)よりはるかに早い18分37秒0で泳ぎきった。当時は食糧事情悪く、米も食べられず代用食で我慢していた日本国民の溜飲を下げる出来事だった。

時代は変わり、1956年のメルボルンと60年ローマでのオリンピックの競泳男子自由形では山中毅選手とオーストラリアのローズ選手の4年越しの激闘もすごかった。テレビはなく、ラジオにかじり付いて聞いた思い出がある。2大会ともローズ選手が優勝したがオリンピック以外の競技では山中も勝っていただけに残念だった。ローズ選手は当時としては珍しいヴェジタリアンで強さの秘密も話題になった。

 

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オリンピック、柔道、卓球はおもしろくなかった

2012-08-02 15:55:01 | Weblog

ロンドンオリンピック、サッカーではスペインを破り、一気に盛り上がった。しかし、その後の競技では柔道と卓球がおもしろくなかった。金メダル症候群に相変わらず陥っているマスコミだが、金メダルだけがオリンピックではない。世界各国から参加した最高のアスリートの戦いぶりが醍醐味なのだ。

ところが、柔道の戦いぶりはまるで闘鶏を見ているようで一向に技が出ないうちに終わってしまうこともしばしばだし、これを裁く審判のお粗末さも見るに堪えない。かつて日本で修行し、神永を破ったオランダのヘーシングの強さや最近ではやわらチャンの速攻で一本を取る柔道とはほど遠い、だらけたものになってしまった。

もう一つ世界各国から参加ということから見ると、卓球では奇妙な現象が見られる。帰化した選手が代表になることは決して悪いことではない。アーチェリーの日本チームが予想もしなかったメダルを取れたのは韓国から帰化した早川選手がいたおかげだ。しかし、中国では卓球選手の層が厚いせいか全世界に選手を送り出し、帰化させ各国の代表選手としてオリンピックに参加している。準決勝、決勝ともなると中国の国内大会の再現のようで見る気も起きなかった。

グローバリゼーションで人の行き来もますます盛んになるし、国際結婚も多くなることだろう。オリンピックの精神とナショナリズムとの調和をどうとるか難しい時代になってきたが、柔道と卓球を見る限り違和感を覚える。

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