観光が最近盛り返してきており
年間600万人が訪れている国内有数の人気温泉地 熱海を訪れた。
まずは 「熱海三大別荘」に挙げられているその一つ
「起雲閣」(熱海市昭和町4) へ
1919(大正8)年 内田信也の別荘の母屋として
建てられた伝統的な和風造りになっており
1階に麒麟の間と2階に大鳳の間が控えている。
創設当時の別荘は 主に実母の静養の場所として利用され
車椅子の生活であったので座敷と
畳廊下で囲む造りはバリアフリーになっている。
「麒麟の間」は、床の間や付書院を
構えた10畳と8畳からなる座敷。
壁は特色のある鮮やかな群青色になっている。
これは 3代目所有者の桜井兵五郎が
この建物を手に入れて旅館とする際に
壁を群青に塗り替えたもので
彼は故郷の金沢の「成巽閣」を
イメージしたといわれている。
「大鳳の間」も 基本的な構成は麒麟の間と同じだが
地袋や竹材を用いた障子など
細部にわたって工夫が施されている。
内田別邸「麒麟・大鳳」の棟