春木町にある旧越家住宅へ
この建物 須坂の近代製糸業の
発展につくし
“製糸王”とも呼ばれた
越 寿三郎(1864-1932)の本邸。
息子・泰蔵の婚礼に際し、
旧家の建物を購入し
改築したもの。
道路側の大壁造りの
2階屋が旧家部分で、
奥の平屋部分は
1910(明治43)年に増築された。
座敷は 3室続きで、
仕切り障子をはずすと
36畳の広間になる。
冠婚葬祭のほか、
客よびに使われた。
主屋の背後には、
重厚な切妻造りの土蔵が2棟建つ。
須坂でいち早く電話を架設し、
番号が1番であったことから
別名「山丸一番館」とも呼ばれた。
かつて この一帯は、
越寿三郎の創業した山丸組の敷地で、
住宅の南側に 山丸組本店があり、
製糸工場や回遊式の庭園があった。
山丸組は須坂町だけでなく、
現在の さいたま市や
愛知県安城市にも工場を持ち、
最盛期には 8000人の従業員を
擁する国内屈指の製糸企業であった。
1919(大正8)年
来訪の米国絹業視察団も、
この広間で 歓待されている。
1998(平成10)年
須坂市が屋敷を譲り受け、
現在 地域のふれあい
学習施設として、
多目的な活用を図っている。
・登録有形文化財(2003H15年)
・経済産業省「近代化産業遺産」
(2007H19年)」
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます