会社の行き帰りによくDVDを見るのだが、ここ数日は「アポロ13号」という映画を見ていた。
←三角と四角のフィルターをつないじゃうシーンとか好き
これは、前にも何回か見てとても好きな映画なのだが、非常に久しぶりに見たのでまたまたおもしろかった。今回は、ボーナストラックに入っていたメイキングビデオのほうも見た。
映画はものすごくディテイルまでこだわりで描かれているので、いきさつから管制室から、記録映画ばりに実際に起こったことが取り入れられている。ちなみに船内の無重力シーンで全身が映るところは、ほんとに無重力で撮影されている(つまり、高く上ってはフリーフォールする飛行機内で)。うぅっ。考えただけで気持ち悪くなりそう。
「できすぎ」と思われるエピソードで、船長の妻がシャワーで結婚指輪を流してしまって「不吉」を感じるというシーンがあるんだけど、これはなんと事実だそうな。それまで指輪が外れたことなんかなかったんだけど、なぜかその日に限って取れてしまったとか。
もうひとつ、見ていて違和感があったのは、せっぱつまった状態になったあと、乗組員同士で言い争い(故障のきっかけとなったスイッチを押した人をなじるような)をするシーン。
私が映画を見たとき、この二つは両方「映画的に」足したものなのかなと思っていたけど、前者は「あり」だと思った。そういうのを足しておもしろくなるなら足してぜんぜんかまわないと思う…でも後者はね。現実問題、この状況で仲間割れしてる場合じゃないし、ありえない。流れを乱すというかリアリティーがなくなるからやってはいけない部類に入ると思うんだけど…
メイキングでは、このシーンについて、登場人物がただ一生懸命(優等生的?)だと感情移入しにくいからこういうのがあったほうが最後の感動に結びつくみたいなこといってた。そうかなー趣味じゃないけどなー
ま、そんなことは小さな問題で。よくできた映画には違いない。映画がよくできているというよりは、事実が小説よりインパクトのある、ドラマチックな題材なので、そりゃもう感動を呼ばないわけにはいかないという感じだ。突然の爆発、タンクからの流出、月着陸ができないばかりか、ただ帰るのも絶望的な状況の中から、地上のチームが一丸となって、蜘蛛の糸をたぐりよせるように、残されたエネルギー、もともとは設計されていない機能までしぼりだすようにして彼らを地球に返す一大プロジェクトに取り組むのだ。
背景には、家族愛、そして全世界からのエール。
でも、そもそも考えてみれば、人類を月へ送り込むのなんて、どうしてもしなきゃいけないようなことではなし、仮にそこまではどうしてもやってみたかったとしても、13号まで行く必要があったかどうかは疑問。大衆の関心は格段に薄れていて(そのことも映画には描かれている)、科学としての追究もあえて有人飛行にこだわらなきゃいけない理由があったかどうかはあやしい。
ハナっから、13号を飛ばさなければこんなに力こぶを入れる必要もないわけで、あるいは、飛ばすにしても、設計と品質管理を万全にして、酸素タンク内にスパークが飛んじゃうような事態を避けていればこんな「輝かしい失敗」のドラマは生まれない。
いわば壮大なマッチポンプ…
なんか、会社の仕事でも、ヘマしたあげく、チーム一丸となってものすごいしゃかりきにがんばって、奇跡のリカバリーができるとなんだかほめられ、準備万端なにごともなくプロジェクトをまわすと褒められない、とかそんな話を連想する。
受験だって、勉強がうまくいかなくて親子でバトルにつくバトル、模試をうければ思わず「なかったことに」したいような結果の連続、それでも最後にがんばって奇跡の合格!! のほうが話としておもしろいように…でも、自分ちではぜひ「ドラマのない受験」がしたい(という話を、もうひとつのブログで書いた)。
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これは、前にも何回か見てとても好きな映画なのだが、非常に久しぶりに見たのでまたまたおもしろかった。今回は、ボーナストラックに入っていたメイキングビデオのほうも見た。
映画はものすごくディテイルまでこだわりで描かれているので、いきさつから管制室から、記録映画ばりに実際に起こったことが取り入れられている。ちなみに船内の無重力シーンで全身が映るところは、ほんとに無重力で撮影されている(つまり、高く上ってはフリーフォールする飛行機内で)。うぅっ。考えただけで気持ち悪くなりそう。
「できすぎ」と思われるエピソードで、船長の妻がシャワーで結婚指輪を流してしまって「不吉」を感じるというシーンがあるんだけど、これはなんと事実だそうな。それまで指輪が外れたことなんかなかったんだけど、なぜかその日に限って取れてしまったとか。
もうひとつ、見ていて違和感があったのは、せっぱつまった状態になったあと、乗組員同士で言い争い(故障のきっかけとなったスイッチを押した人をなじるような)をするシーン。
私が映画を見たとき、この二つは両方「映画的に」足したものなのかなと思っていたけど、前者は「あり」だと思った。そういうのを足しておもしろくなるなら足してぜんぜんかまわないと思う…でも後者はね。現実問題、この状況で仲間割れしてる場合じゃないし、ありえない。流れを乱すというかリアリティーがなくなるからやってはいけない部類に入ると思うんだけど…
メイキングでは、このシーンについて、登場人物がただ一生懸命(優等生的?)だと感情移入しにくいからこういうのがあったほうが最後の感動に結びつくみたいなこといってた。そうかなー趣味じゃないけどなー
ま、そんなことは小さな問題で。よくできた映画には違いない。映画がよくできているというよりは、事実が小説よりインパクトのある、ドラマチックな題材なので、そりゃもう感動を呼ばないわけにはいかないという感じだ。突然の爆発、タンクからの流出、月着陸ができないばかりか、ただ帰るのも絶望的な状況の中から、地上のチームが一丸となって、蜘蛛の糸をたぐりよせるように、残されたエネルギー、もともとは設計されていない機能までしぼりだすようにして彼らを地球に返す一大プロジェクトに取り組むのだ。
背景には、家族愛、そして全世界からのエール。
でも、そもそも考えてみれば、人類を月へ送り込むのなんて、どうしてもしなきゃいけないようなことではなし、仮にそこまではどうしてもやってみたかったとしても、13号まで行く必要があったかどうかは疑問。大衆の関心は格段に薄れていて(そのことも映画には描かれている)、科学としての追究もあえて有人飛行にこだわらなきゃいけない理由があったかどうかはあやしい。
ハナっから、13号を飛ばさなければこんなに力こぶを入れる必要もないわけで、あるいは、飛ばすにしても、設計と品質管理を万全にして、酸素タンク内にスパークが飛んじゃうような事態を避けていればこんな「輝かしい失敗」のドラマは生まれない。
いわば壮大なマッチポンプ…
なんか、会社の仕事でも、ヘマしたあげく、チーム一丸となってものすごいしゃかりきにがんばって、奇跡のリカバリーができるとなんだかほめられ、準備万端なにごともなくプロジェクトをまわすと褒められない、とかそんな話を連想する。
受験だって、勉強がうまくいかなくて親子でバトルにつくバトル、模試をうければ思わず「なかったことに」したいような結果の連続、それでも最後にがんばって奇跡の合格!! のほうが話としておもしろいように…でも、自分ちではぜひ「ドラマのない受験」がしたい(という話を、もうひとつのブログで書いた)。
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