レヴィ=ストロースって誰!? という状態の人が行くイベントではないと思うが、内藤先生の追っかけを自認する私としては行かずばなるまい(^^;;
←「ゲーデル・エッシャー・バッハ」の話も出て、「おー、懐かしい!!」と思った
「トークとピアノの工房 <レヴィ=ストロース 夜と音楽>」
対話 今福龍太×小沼純一 ピアノ 内藤晃
だって、参加費無料、資料代1000円で演奏が聴けちゃうなんておトク~ピアノはベヒシュタインです。
しかし今日は、予定になかった学校説明会をひとつこなして、どうしようもなく一時間遅れての会場入り。話がちっともわかんないうえに大遅刻ってどうよ。トークの部分が完璧意味不明でも不思議はない。せめてもの準備として、電車の中では「レヴィ=ストロース入門(小田亮、ちくま新書)」を読んでみるが、これがまた。。
構造主義、誰トク、って感じでさっぱりぴんとこない。でもとにかく、最後のほうをいきなり読んでみたところによると、西洋中心の勝手な歴史観(あとはみんな未開民族で、徐々に文明開化されてくる的な)に異を唱えた人なのかな??(違ってたらごめん) それから本をぱらぱらめくってみると、「インセストと婚姻の謎解き」だけはすごくよくわかった。交叉イトコ婚の話とか。なるほどおもしろそうな人ではある。でも、なんでピアノとからんだイベントになるのか依然としてわからないけど。
私が会場に入っていくと、レヴィ=ストロースがブラジルに行ってどうとかというコーナーで、ちょうど内藤先生の演奏が始まるところ。ミヨーとかヴイラ=ロボスとか、ふだんあまり聞かない曲がいろいろ聴けて、それはとてもいいんだけど、話の内容はさっぱりつかめない。席が後ろのほうで、話してる人のノリとかがよくわからないせいもある。
そして休憩になり、ロビーに出て行くと本が展示販売されている。もちろんレヴィ=ストロースの本がメインだろうけど、私の気を引いたのはこの本:「バッハ「ゴルトベルク変奏曲」世界・音楽・メディア」(小沼純一、みすず書房)
これならおもしろそうと思って、それを買って席に戻る。よく見ると一番前の席が空いていたんでついでに引越し。休憩時間はゴルトベルク本を読んで、小沼さんというのはこっちに座ってる人ね。と予習(?)
席を替えて気分も変えて、ぐっと乗ってきたところで話題も変わって、今度はレヴィ=ストロースと音楽のつながりの話になったらしい。がぜんわかりやすくなって…
レヴィ=ストロースは、「言語」という共通の「親」から(音が取り出されて)音楽が生まれ、(意味が取り出されて)神話が生まれたといってたらしいんだけど。音楽と神話は両方、彼にとっての最重要テーマであり、その二つは時間性アートの「姉妹」であるというような。それはそんなにピンと来ないんだけど…
次に、記事タイトルにしてみました「前奏曲」と「序曲」の話。
夜明けも日没も美しい時間帯ではあるんだけど、彼に言わせると夜明けは「前奏曲」、日没が「序曲」。そもそもその二つはどう違うかというと、前奏曲は付随的なもので、短くて、シンプル。序曲のほうは、全体を凝縮したもので…そう、一日に起こったことのすべてを、夜の闇に向かってだんだん吸い込んでいくような。
「前奏曲」と「序曲」の違いに思いをいたしたことは、この四十ン年の人生の中で一度もなかったんだけれど(^^;; そう言われてみるとなんだか納得してしまうというか、きれいな言い方をする人だなって。
演奏のほうでは、バッハの「前奏曲」。平均律にフーガとセットになっていちいちついてるアレです。それと、同じくバッハのパルティータから「序曲」。これを聞き比べれば、それはすごく違う。序曲のほうはしっかり構造化されていて、確かに、いろいろなことを内包している感じですね。
ここから先は、トークと演奏がかみあって、次々と納得へ引き入れられていくような、とても楽しいイベントでした。
個人としての死(夜)→種としての存在が生成される、という話からちゃんと神話に結びついていきました。それから、フーガ、レシタティーボ(朗唱…音楽と言語、両生類的)、神話テーマとしての鳥、そして虹、半音階。いちいち書いてたら十日分くらいの記事になりそうなのでさくっと割愛しますが。
ようやくわかった。この面子で、この会場で、この資料(これがまたたいへんおしゃれなつくりで(*))を配布してやる、レヴィ=ストロースがテーマのイベント。ほんとにこういうのやってみたかったんだろうなぁという、贅沢なイベントでした。終了後は、ワインも出るレセプションで、さらにお話が聞けるらしかったけど。もう急いで家に帰らないとバイオリンの音をちょっと出す暇もなくなっちゃうし、明日はクラスコンサートだし、あぁ~。後ろ髪引かれつつ。なんてせわしない土日(いや、ぜんぶ自分のせいですが)。
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(*) ペーター版の楽譜風にした表紙、綴じは虹を思わせる色糸で、中も写真やイラストを駆使して。
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「トークとピアノの工房 <レヴィ=ストロース 夜と音楽>」
対話 今福龍太×小沼純一 ピアノ 内藤晃
だって、参加費無料、資料代1000円で演奏が聴けちゃうなんておトク~ピアノはベヒシュタインです。
しかし今日は、予定になかった学校説明会をひとつこなして、どうしようもなく一時間遅れての会場入り。話がちっともわかんないうえに大遅刻ってどうよ。トークの部分が完璧意味不明でも不思議はない。せめてもの準備として、電車の中では「レヴィ=ストロース入門(小田亮、ちくま新書)」を読んでみるが、これがまた。。
構造主義、誰トク、って感じでさっぱりぴんとこない。でもとにかく、最後のほうをいきなり読んでみたところによると、西洋中心の勝手な歴史観(あとはみんな未開民族で、徐々に文明開化されてくる的な)に異を唱えた人なのかな??(違ってたらごめん) それから本をぱらぱらめくってみると、「インセストと婚姻の謎解き」だけはすごくよくわかった。交叉イトコ婚の話とか。なるほどおもしろそうな人ではある。でも、なんでピアノとからんだイベントになるのか依然としてわからないけど。
私が会場に入っていくと、レヴィ=ストロースがブラジルに行ってどうとかというコーナーで、ちょうど内藤先生の演奏が始まるところ。ミヨーとかヴイラ=ロボスとか、ふだんあまり聞かない曲がいろいろ聴けて、それはとてもいいんだけど、話の内容はさっぱりつかめない。席が後ろのほうで、話してる人のノリとかがよくわからないせいもある。
そして休憩になり、ロビーに出て行くと本が展示販売されている。もちろんレヴィ=ストロースの本がメインだろうけど、私の気を引いたのはこの本:「バッハ「ゴルトベルク変奏曲」世界・音楽・メディア」(小沼純一、みすず書房)
これならおもしろそうと思って、それを買って席に戻る。よく見ると一番前の席が空いていたんでついでに引越し。休憩時間はゴルトベルク本を読んで、小沼さんというのはこっちに座ってる人ね。と予習(?)
席を替えて気分も変えて、ぐっと乗ってきたところで話題も変わって、今度はレヴィ=ストロースと音楽のつながりの話になったらしい。がぜんわかりやすくなって…
レヴィ=ストロースは、「言語」という共通の「親」から(音が取り出されて)音楽が生まれ、(意味が取り出されて)神話が生まれたといってたらしいんだけど。音楽と神話は両方、彼にとっての最重要テーマであり、その二つは時間性アートの「姉妹」であるというような。それはそんなにピンと来ないんだけど…
次に、記事タイトルにしてみました「前奏曲」と「序曲」の話。
夜明けも日没も美しい時間帯ではあるんだけど、彼に言わせると夜明けは「前奏曲」、日没が「序曲」。そもそもその二つはどう違うかというと、前奏曲は付随的なもので、短くて、シンプル。序曲のほうは、全体を凝縮したもので…そう、一日に起こったことのすべてを、夜の闇に向かってだんだん吸い込んでいくような。
「前奏曲」と「序曲」の違いに思いをいたしたことは、この四十ン年の人生の中で一度もなかったんだけれど(^^;; そう言われてみるとなんだか納得してしまうというか、きれいな言い方をする人だなって。
演奏のほうでは、バッハの「前奏曲」。平均律にフーガとセットになっていちいちついてるアレです。それと、同じくバッハのパルティータから「序曲」。これを聞き比べれば、それはすごく違う。序曲のほうはしっかり構造化されていて、確かに、いろいろなことを内包している感じですね。
ここから先は、トークと演奏がかみあって、次々と納得へ引き入れられていくような、とても楽しいイベントでした。
個人としての死(夜)→種としての存在が生成される、という話からちゃんと神話に結びついていきました。それから、フーガ、レシタティーボ(朗唱…音楽と言語、両生類的)、神話テーマとしての鳥、そして虹、半音階。いちいち書いてたら十日分くらいの記事になりそうなのでさくっと割愛しますが。
ようやくわかった。この面子で、この会場で、この資料(これがまたたいへんおしゃれなつくりで(*))を配布してやる、レヴィ=ストロースがテーマのイベント。ほんとにこういうのやってみたかったんだろうなぁという、贅沢なイベントでした。終了後は、ワインも出るレセプションで、さらにお話が聞けるらしかったけど。もう急いで家に帰らないとバイオリンの音をちょっと出す暇もなくなっちゃうし、明日はクラスコンサートだし、あぁ~。後ろ髪引かれつつ。なんてせわしない土日(いや、ぜんぶ自分のせいですが)。
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(*) ペーター版の楽譜風にした表紙、綴じは虹を思わせる色糸で、中も写真やイラストを駆使して。