勘弁してくれ!と叫ぶ相手の頭蓋を、俺は無言で握り潰した。直後にその姿は淡い光と化して飛び散る。滅した訳ではないが、元の姿に戻るには相当の年月を必要とするだろう。
それにしても、こちらで己の通力を使って人間たちに無法を働けばこうなると判っていて、それでも悪さを止めない連中を愚かと呼ぶのは簡単だが、実は人間も他者に対する無法ぶりでは大して変わらないのだと、随分と永い間、同じ学舎で学徒としての生活を繰り返してきた経験から思い知ってもいる。
だからこそ、この世界には人間、妖を問わず俺のような番人が必要なのだが。
それにしても、こちらで己の通力を使って人間たちに無法を働けばこうなると判っていて、それでも悪さを止めない連中を愚かと呼ぶのは簡単だが、実は人間も他者に対する無法ぶりでは大して変わらないのだと、随分と永い間、同じ学舎で学徒としての生活を繰り返してきた経験から思い知ってもいる。
だからこそ、この世界には人間、妖を問わず俺のような番人が必要なのだが。