カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

096「さかずき」より ・ 繰り返される最後の宴 

2014-10-11 09:37:11 | 和モノ好きさんに100のお題
 普段は全く飲めない奴が、今度はもう二度と戻れないだろうからと呟きながらコップに注いだ酒を仰いだ。そして、言葉通りに二度と戻ってこなかった。だから俺はそれから毎年奴が行ってしまった日に、俺のコップと、あの日奴の使ったコップに酒を注ぐ。すると奴のコップからはいつの間にか酒が消えるのだ。
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