大アルカナのカード名を思い付くままに挙げていったら、多分最後の方になるまで名前を出して貰えなさそうな『節制』だが、実際に意味も地味だったりするから仕方が無い。ただ、天使が二つの器から器に水を溢すことなく移し替えている様は平穏な安定を感じさせる。
既に付き合いの跡絶えた相手からの年賀状を整理していると、まだ付き合いがあった頃の相手と自分の記憶や感情が甦ってくる。それはまるで心だけがタイムマシンであの頃に戻ったような感覚で、最終的にどのような結末を迎えた相手であろうと確かにお互い笑い合えた時期はあったのだと私に囁いてくる。
まあ、二度と相手とよりを戻す気は無いのだが。
まあ、二度と相手とよりを戻す気は無いのだが。