カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

第四十一夜・幻の牡丹花

2017-07-31 23:02:40 | 百人一首と色名で百物語
たかあきで『あらしといふらむ』と『牡丹色』を使って創作してください。

 昔、当時は珍しかった緑色の花が見られるというので牡丹園に行ったことがある。広大な敷地に整然と植えられた牡丹樹を彩る薄紅や赤紫、それに純白と、重なり合った花弁が造り出す豪華絢爛な花々に暫し我を忘れて見惚れながら最後に辿り着いた特設スペースで咲いていたのは、小振りで弱々しい薄緑の花が一輪。
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