カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

第六十一夜・飴色の彼女

2017-08-28 19:23:00 | 百人一首と色名で百物語
たかあきで『明けぬるを』と『飴色』を使って創作してください。

 彼には既に婚約者である彼女がいたのだが、私は構わず彼女から彼を奪った。彼は私の華やかな金髪と菫の瞳に心を奪われ、飴色の髪と瞳を持つ地味な彼女を捨てた。彼女はその後自ら命を絶ち、私と彼は幸せな結婚をして女の子が生まれた。

 だが最近、私には似ても似つかない飴色の髪と瞳を持つ地味な娘が私に向けてくる眼差しが何だか怖い。
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