あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

そして、シカラムータとの出会い⑤

2004年06月23日 | 生活
幸い、私は極めつけのヘタレだから。「運動」の火中に飛び込む事は無いだろうが。

しかし、参った。
大熊氏の旧友、篠田正己氏は既に故人だが。
「病死」と聞いてホッとする自分は不謹慎なんだろうか。

シカラムータのHPを読んだ限り、少し前にインストア・ライヴを行っており、直後のコンサート活動は未定となっている。

しかし、昨年のフジロックのも参加しているメンツだ。
再び、街頭ライヴなど始動はじめても不思議では無い。

ぜひ生で見て見たいが。
会場が「活動家」「運動家」「反社会集団」「批判体制」などだったらどうしよう・・・。

それも・・・・怖い。

やっぱ、ウチでCDだけ効いておこうかな。

最後に、も一回「レビュー」文を紹介。
「鬼才集団が生み出す、異形のグルーヴ・ミュージック!」

大熊ワタルのクラリネットから、ヴァイオリン、ギター、チェロ、テューバ、ドラム、サックス、トロンボーン、チンドンまでが加わった編成で。哀愁やユーモアに満ちたメロディを紡ぎ、奇天烈な変拍子のリズムを叩き出す。

発売元:リトルモア・レコーズ TLCA1011 ¥2940(税込) 

久々に国内CDを発売・リアルタイム定価で購入した。

凄いぜ、シカラムータ。

そして、シカラムータとの出会い④

2004年06月23日 | 生活
できたら違う事を願いたいが。「山谷をテーマにしたドキュメンタリー」なんて他には滅多に聞かない。

重い。ボクには重すぎるよぅ・・・。

――ドキュメンタリー映画「山谷-やられたらやりかえせ」(1985年)

佐藤満夫・山岡強一監督 制作:「山谷」制作上映委員会の、この映画は「ドキュメンタリー映画としては『ゆきゆきて神軍』と双璧」とも言われる衝撃作で。

つ~か、私は未だ怖くて見れていない。

――あらすじとしては(ドキュメンタリーで粗筋ってのもナンだが)。

東京の台東区~荒川区あたりの一角は、かつて「山谷」と呼ばれ、日雇い労働者たちが仕事を求めて集まる「ドヤ街」だ。

労務者たちは雇い主の搾取の対象であり、山谷労務者たちは、支援団体の協力で争議組織を結成する。これまで、単独での反抗はあったが(ドキュメンタリー製作前から「やりかえす」のは山谷の常識だったとか)、組織的な争議は雇用側に脅威を与えたのか、支配・管理を目論む右翼暴力団との闘争は熾烈を極め始めた。

当時、支援の会に所属していた佐藤満夫監督は、その様子を山谷に入り込んで(スタッフも労務活動を行いながら)撮影を始めた。
しかし、クランクインから一か月も経たない84年12月、監督は右翼暴力団員の凶刃にて刺殺されてしまうのだ。

84年なんつう、バブルの足音が聞こえる時代に。労務者のわずかな賃金から搾取し、それを告発する人間を惨殺する行為が、日本国内で行われていたのだ。

そこまでやるのか・・・だよねぇ。さすがにリアルタイムじゃ知らなかったが、その後に何かの本で読んで激しいショックを受けましたよ。

しかも、このドキュメンタリーの「重さ」は、それのみでは無い。

冬には凍死を含む「野垂れ死に」が頻発するという山谷で、労務者の身体には水が掛けられ、薪の火にも水が撒かれて凍死者が増加。

労務者等による監督の「人民葬」の後、中断していた映画製作は労務者の主導的立場にあった山岡強一と制作上映委員会に引き継がれ。佐藤満夫監督殺害の一年後の85年12月に、遂に初上映の日を迎えた。

すでに映画出演者の内の何割かが「野垂れ死に」していた。
それでも「黙って野垂れ死ぬな!」のスローガンは、叫ばれたのだ。

しかし、その翌年の1月。
新宿近くの路上で、山岡強一監督は、右翼系暴力団員の凶弾に倒れた。
佐藤監督に続き、凶行の前に命は奪われたのだ。

製作に関わった2人の監督が、惨殺されるという事実が、このドキュメンタリー映画にまつわる壮絶さに拍車を掛けている。

重い、重いよぉ。
そして、見たら。のめり込みそうで怖いよぅ。

このトシで「革命」や「解放」「義憤」に飛び込みたくないよう・・・。

だから距離取ってたんだよぅ・・・・。

なのに、なのに。
「大らかな音楽」を演奏すると思っていたシカムラータが僕を呼び寄せたんだよぅ・・・。

――以下、次回。

そして、シカラムータとの出会い③

2004年06月23日 | 生活
私が一発で気に入った曲は、リーダーの大熊ワタル(クラリネット)が「コンサートのエンディング用の曲に書いたが。終わりが始まりになった」という「PILLOW WALK」だった。
「歩く枕」、実にZAPPA的でナイスな題名だ。

我が家で流れると感無量。つ~か、似合ってる(笑)。ミニコンポのスピーカーが「こんなの流したかったんだよう」と喜んでいるかのようだ(妄想)。

そして、邦楽には珍しいライナーノーツを読む。大熊氏本人の解説・コメントもある。

スピーカーは、より大らかな音を流し続ける。
3曲目のタイトルは「不屈の民」。

「チリの独立運動の中で歌われた歌。ライヴで演奏していたら、たまたま会場にいた亡命チリ人(革命家)が、それまでの腕組み姿勢から舞台へ歩み寄り、舞台の中心へ上がり、演奏に合わせて歌いだした」との解説を読んで「げげげげげげ!!!」と驚愕。

以下、同アルバム曲目リスト
1.ゴーストヂンタ・序 
2.PILLOW WALK 
3.不屈の民 
4.STARA PLANINA 
5.眠り男の遁走 
6.カリガリ 
7.HERAKLION 
8.鳥の歌 
9.光線とフイゴ 
10.平和に生きる権利 
11.ゴースト・レクイエム

・・・・「明るい乱調」の印象は当たってはいたが。
こりゃ「思想性満々」の集団じゃないか―――!!!

肉声は掛け声のみの「インスト・アルバム」なのだが。
曲間から「革命」「民衆」「解放」といった「声」が聞こえる。

そして極めつけは「山谷のドキュメンタリー映画の音楽を担当した篠田正己(故人)の残した一節を、一曲として・・・」の流れ。

げげげげげげげげげ!!!
「山谷のドキュメンタリー映画」って、まさか。

「-山谷-やられたらやりかえせ」の事かよ!!!!

――以下、次回

そして、シカラムータとの出会い②

2004年06月23日 | 生活
「そうか、“しかむら~た”ってグループが演ってるんだ!」と、念願のグループ名は分かったが(←間違えてるけど)。

肝心のCDは、広い店内のどこにあるのか?

新宿のタワーレコードは、邦楽フロア内で結構ジャンル分けしてあるのだ。
旧符の復刻CDかも知れんし。そしたら、そういったコーナーもあるし。

連れは「デラマの彼氏がやってるバンド」のCDを手にしていた。

これまでの経緯を話すと、「あぁ、それならコーナーがあったよ」と事も無げに言い。

ヤツが指差した方向には「踊れる音楽コーナー」なる「オススメ盤よせ集め」な一角が。

あった!!あのモニターのジャケットと同じだ!シカムラータだ!(←当然まだ間違ってる)
「変拍子で踊れ!」「CICALA-MVTA 3rd album『GHOST CIRCUS』5/8 in store!」「宇宙初 !! ハードコアヂンタの夜明け驚天動地、光と闇のソニック・パレード!!」の文字が躍ってる(最初のは店舗のレコメン文字、後のはジャケット帯の煽り文字)!

・・・・やっぱり「変拍子」かよ。

「やっぱり変拍子なんだ~、アハハ」と連れが笑う。
ど~せ、プログレ好きですよ。ZAPPA好きですよ。つ~か、HOT RATS BAND好きですよ!
おおらかでスリリングで変拍子なジャズロックが好きですよ!

「舞踏せよ!」みたいな、そのコーナーには、「渋さ知らズ」もあって(笑)。

あぁ、やっぱり。「ジャズあり・チンドンあり・ロックあり・舞踏あり・大衆音楽あり」・・・・なジャンル。

しかし、最近CSの「ミュージック・オン・TV」で渋さ知らズのライヴやってたけど。
まぁ、楽曲は変拍子あり不協和音ありながら馴染み辛くは無い楽曲ばかりだったけど。ジミヘンの「リトル・ウィング」とかカヴァーしてたし。
しかし、ビジュアルが目に痛かった。
白塗りの坊主頭、フンドシ、ほりが深く外人ぽい女性が着飾って歌い・・・・。

「アングラだ!アングラ臭がする!!」と慄く連れ。
「暗黒舞踏だ、新宿梁山泊だ、紅テントだ」・・・・なんかオカシイよ、あんた。

「小さい頃、白塗り舞踏団が欧州公演やってて舞台から落ちて大怪我したってのが記憶に残ってて・・・。なぜか母親が白塗り見る度に、それ言って。ある意味トラウマなんだよ、アングラは!!」

まぁ、確かにオレも少し引いたが。「ビジュアル良ければ音楽技能イマイチ、または逆」な感じで、両方備えたキャラが居ないッポイし(←「渋さ」ファンの方、ゴメンナサイ)。

そして「シカムラータ」(←当然まだ間違えてます!)。

音楽は似てるが、明るい乱調は「非なるモノ」と思い、CDを購入。
自宅で開封したのだが・・・・。

――以下、次回。