あるBOX(改)

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横浜国際プールに言ってきた⑥まさか?北島敗れる!!

2005年05月08日 | 生活
違和感おぼえながらも、レースに注目。

第4コースは今村元気選手。
アテネ前に「ボクシング・トレーニング」で注目していた選手だ(アテネでは決勝進出に留まる)。

スタートと共に「ウォース」みたいな野太い声が響く(同僚の方々の掛け声なんですね)。

浮き上がったが、ほぼ横一線!
おかしい、いつもなら北島がここで頭1つは出ているトコロなのだが・・・。

「ウォース、ウォース」と掻きのリズムに乗せるかのような野太い歓声(ブーイングではありません)と共に、ワシワシ掻いてく各選手。

黄色いキャップの今村、白いキャップの北島、そして第5コースの木村が並んでいる!つ~か、今村元気がリードか!?

50mのターン。
ここでの伸びと浮き上がりで、北島が出てくると思いきや、北島が伸びない!!

ヤバイ!おかしい!!
北島の「一掻き一掻き」に明らかに伸びが無い!!

得意である後半の「伸び」も無い!今村リード、今村がトップのまま!

そのままゴ――――――――ル!!
まさか、北島が国内戦で負けた!北島2位!

・・・と思っていたら、2位は5レーンの木村大輔!!!
北島、ゴール寸前で木村選手にも刺されていたのだ!!!北島は3位だ!!

「ウォォォォォォォォォォ!!!!」どよめく横浜国際プール。
呆然とする北島。歓喜の今村、そして木村!

指を立ててビクトリーポーズの今村、「してやったり」の表情。木村とも抱き合って喜びを爆発。

まさか、まさかのシーンに観客も呆然。
「高地トレで風邪を引いた」「イベントなどで練習開始が遅れた」などなど言われていたが、そんなコンディションでも勝ってきたのが北島だ。

記録とて、今村が自己ベストを叩き出したとはいえ「2:11.70」は北島自身の日本記録より2秒以上遅いワケで、明らかに「北島が遅かった」レース。

上位2人は派遣標準記録を突破、モントリオール行きを決めたが、北島選手は当然アウト。

アテネ2冠王が、世界水泳のキップを獲り損なうというショッキングな結果になってしまった。

「康介の出来がイマイチだと思ったので、一発やってやろうと思っていた」「日本の平泳ぎは北島だけみたいに言われてて悔しかった」などと、興奮覚めやらぬ表情でインタビューに答える今村選手。

「まさか元気が康介に勝ってると思わなかったんで、『あ~、3位か』と思ってたら『2位』って掲示板に出てたからビックリしました(笑)」といって会場の笑いを誘った木村選手。王者・北島を破った感激に酔っているようだ。

優勝の今村選手。高校までは野球をやっていて、水泳を始めたのは遅い選手なのだが、ボクシング・トレーニングなどを取り入れて躍進。

ついに北島打倒なったワケだが。
「がんばれ元気」にちなんで御両親が付けられた名前どおり、子供の頃からボクシングも好きだったそうで。ハグラー、レナード、ハーンズの名前もホイホイ出てくる、れっきとしたファンだそうで。

プールサイドでミットを叩く様は、まるで中量級ボクサーそのままらしく「なんでボクシングやってくれないのよ!?!?!?」と私が嘆いたのはアテネ前の事でした(笑)。

まぁ、今村選手は歯並びが余りよろしくないので、その辺は厳しいかもしれないが・・・。

――表彰台でも、歓喜の今村・呆然の北島の構図はそのまま。
気を取り直したように勝者の握手に応じる北島選手。
「これが今の自分の力。気持ちの盛って行き方が甘かったのかも・・・」とインタビューに答える。

勝者らが、カッパのキャラクター「ぱちゃぽ君」を客席に投げ入れ(今回も表彰式の後、これをやっておりました)、ファンが この小さなぬいぐるみを取り合ってる間、選手たちは控室へ。大半の観客は出口へ。

最上段の通路がメディア席になっていたが、皆「参ったなぁ~」といった表情。
今村選手には申し訳ないが、やはり「世界選手権で勝てる」のは北島だってのが共通認識だろう。
コカ・コーラさんも頭抱えたに違いない。


「50と100で頑張ります」
そういってインタビューを閉めた北島選手だったが、本来が50向きでは無い彼の泳法(だから短水路50mで世界記録保持者イソゴールに敗れた時も驚かなかったが)ゆえ、「あとは100mが希望」といったトコロだろう。

勝負の世界の厳しさよ。
北島康介は、たった1レースで崖っぷちに立たされてしまったのだ。

【決勝:男子200m平泳ぎ】
1位:今村元気(ムラサキSP)2:11.70  派遣標準2突破
2位:木村太輔(自体校)2:13.02  派遣標準2突破
3位:北島康介(コカ・コーラ)2:13.26
*なお、世界記録はブレンダン・ハンセン(米)の「2:09.04」

横浜国際プールに言ってきた⑤えっ?北島が3コース?

2005年05月08日 | 生活
――次は女子200mの平泳ぎ。

本命無きレースと言われた、この種目。
長年第一人者であった田中雅美さんが、昨年のアテネを最後に引退を表明しただけに、後継者あらそいの側面もあったワケだが。

さすが「記録が良ければ中学生でも30才オーバーでも出場できる」日本選手権。

決勝エントリーされた中学生選手・田實が前半飛ばし、14才で金メダリストとなった岩崎恭子選手を思い起こさせたが、さすがに後半失速。4レーンの種田選手がトップに滑り込んだ。

短水路でも活躍した北川麻美選手に期待が集まったが、力んだのか伸びに欠け、3位に終わった。
全般的には、ニュースター誕生といかないレースで。記録も2:28.62と田中雅美さんの日本記録に4秒以上遅れるタイムだった(もちろん派遣標準記録も切れず)。

【決勝:女子200m平泳ぎ】
1位:種田 恵 SAT 2:28.62
2位:田村菜々香 東海大 2:29.05


――そして、いよいよ本日の最終レース。
男子200m平泳ぎ。

説明するまでも無く、日本水泳界のエースにしてアスリート界でも最高峰にある北島康介選手の登場に、会場は盛り上がる。

さすがに大歓声・・・とはいかないが、身内の応援で局部的に起きていた盛り上がりが(さっきは後ろの方で「ななか~!!ななか~!!」と野太い声が飛んでおった)、会場全般に薄く広がった印象。

日本コカ・コーラと契約した北島選手は、赤いスイムウェアを着用。
「同企業のイメージカラーの」赤いスパッツだが、短水路選手権でも赤いウェア着てたんだよなぁ(あの時は「珍しい」と言われたが、すでに契約交渉は決まりかけてたのね)。

キャップにも「コカコーラ」のロゴが入り、プロ契約選手である事を皆に知らしめる。

さぁ、コース紹介が始まるが。ここで違和感を覚える事が・・・。

北島が第3コース?
彼はポールポジションとも言える4~5コースが定位置なのに、予選トップの記録を譲ったのか!?

横浜国際プールに言ってきた④<br>男子100m、50秒の壁を破れず!

2005年05月08日 | 生活
続いては、女子400m個人メドレー。
スイマーとしては、参考となる一流選手の4泳法が全て見れる、お得なレース(私は、見るの大好き)。

注目は、やはりアテネ出場の天野美沙。高校生ゆえか、出る事で精一杯だった印象あったが、ストックホルムでのワールドカップでは、200mメドレーで3位、400mで1位(!)に輝くなど、復調の兆しは見えているのだ。

――で、レースはと言うと。
4コースの藤野舞子選手が1位でゴール。派遣標準記録も突破し、晴れ晴れとした表情でインタビュー。
大学2年の藤野選手、久々に「好記録が出せた」「自分の泳ぎが出来た」と感激の表情。
なかなか可愛いですな(←やっぱ、そういう目で見るか・・・)。

天野選手は3位。短水路でも高い表彰台に上れなかったが、大事なレースへのピークの持っていき方が難しいのか・・・。

【決勝:女子400m個人メドレー】
1位:藤野舞子(拓殖大)4:41.96 *派遣標準2突破
2位:森下愛子(日本体育大)4:46.71
3位:天野美沙(桐蔭横浜大)4:47.19

*なお、世界記録はウクライナのヤナ・クロチコワ(ワールドカップで お馴染み)の「4:33.59」。
日本記録は、「金がイイですぅ~!」「女優になりたい」で有名になった田島寧子さんの「4:35.96」で。ここは、40秒は切って欲しいトコロですな。

――そして、男子100m自由形決勝。
世界レベルでは「競技の華」「水泳の最高峰」なレースなのだが。
日本では「世界との距離は大きい」「50秒の記録は破れるのか?」と言われるトコロ(世界記録は、P・ファンデンホーデンバンドの「47秒84」!)。

まぁ、本場の連中は身長2m位あって手足が異常に長かったり、足も「30cm以上はあるだろう!?」みたいな怪物さんばっかだから厳しいけれども。

それでも、日本記録保持者(50秒13)細川大輔選手や、アテネ五輪出場の奥村幸大選手に「40秒台」の期待が掛かるトコロだ。

――で、スタートして。
例によって「ワシワシ掻いて」「バシャバシャ蹴って」「スイ~ッとターンして」、「速え~!」と感心している間にレースは終わった。

まぁ、2m台の怪物たちに較べたら「人間が泳いでるな」・・・って感じだったが。

ゴールの瞬間、また溜め息が聞こえる。
1位は細川選手、記録は・・・・「50秒47」。またしても50秒台の壁を破れず!!

力んだのか、気のせいか腕の伸びが足らなかったような・・・(←オマエ、水泳観戦でもこんなコト言ってるのな!)。

「夢の40秒台」なんて言ってる時点で日本男子競泳自由形は厳しいのか?
それでも、世界の壁が厚いフリースタイル短距離を泳ぐ若者の挑戦者スピリットは買いたいが・・・(ある意味エライよ)。

【決勝:男子100m自由形】
1位:細川大輔(SAT)50.47
 ~
4位:奥村幸大(近畿大)50.79