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ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

横浜国際プール<br>競泳日本選手権・TV観戦編②

2005年05月11日 | 生活
◆3日目
――ここでも注目の柴田vs山田対決。
女子の800m自由形は、400のリピートを見ているような展開で。
柴田選手に大差負けだけはしないように・・・とも見える山田選手の泳ぎ。

結果は柴田、山田の順にゴール。これまた、山田なしでは完全に独泳のペースだったが。
派遣標準記録を切ったのは柴田選手のみ。ただし、記録は「8:32.64」と低調。山田選手の日本記録にも遠く及ばずで、やはりインタビューでも亜衣ちゃんスマイル浮かべつつ、不満げではありました。
プールを上がる時は「なんでだろ?」といった表情だった山田沙知子選手も、表彰台ではサバサバした様子。
しかし、「記録が出やすい横浜プール」との触れ込みだったが。まだ日本記録の1つも出ていない今大会。
短水路で記録続出だった時、「競泳は、こんなに新記録が次々でるものでは無いんですが」と言った高橋繁浩さんの言葉が思い出される。

【女子800m自由形】
1位:柴田亜依(T-Arena)8:32.64 *派遣標準記録2突破(世界記録は、Janet Evansの8:16.22)
2位:山田沙知子(コナミ西日本)8:35.09(日本記録は同選手の8:23.68)
3位:貴田裕美(群馬藤岡SS)8:39.53

――続く女子50m背泳ぎも、中村礼子vs伊藤華英の対決が注目されたが。

なんと短距離一発勝負で、先頭に立ったのはシドニー・メダリストの中村真衣選手!
アテネ行きならず、新潟地震で影響受けた練習環境、そのせいか「ふっくら」した体型などから「過去の人」と思われていたのだが(失礼!)、見事なスプリント力を見せて1位!世界水泳派遣標準記録も突破して、満面の笑顔!
タイムも世界記録にコンマ5秒差。参った、本当に日本女子背泳は層が厚いのね!!

なお、二位に入った伊藤華英選手も標準記録は突破。中村礼子選手は、まさかの3位で50mでの世界水泳出場ならず。
北島選手に続き、東京SSの選手が勝てない状況が続く。

【女子50m背泳ぎ】
1位:中村真衣 28.78 
*派遣標準1突破(世界記録は、Sandra Voelkerの0:28.25)
2位:伊藤華英(セントラル)28.91 
*標準2突破
3位:中村礼子(東京SC)29.04
4位:及川真沙紀(中京大)29.10

――そして、柴田と並び「五輪・短水路日本選手権・長水路日本選手権」と3大会連続で強さを見せている数少ないスイマー・森田智巳選手の登場。

男子50m背泳ぎ決勝、再び薄ら笑いで不敵に登場したこの小柄な男が(しかも、女性問題で3ヶ月間も海外遠征自粛させられたクセにですよ!)、今大会の新記録ゼロを救うのだから、これまた面白い。

それでも「世界に較べたら全然遅い」と、100%の笑顔を見せないのだから不敵というか、志が高いというか・・・。

【男子50m背泳ぎ】
1位:森田智己(セントラル)25.62 
*日本新 派遣標準1突破(なお、世界記録はThomas Rupprathの0:24.80)
2位:宮下純一(筑波大)25.79 派遣標準2突破
3位:古賀淳也(イトマン埼玉)25.96
4位:山野井健太(岡山水連)26.08

――続く女子50m平泳ぎは、なんとか中村沙耶香選手が派遣記録を突破。
女子平泳ぎの空白を救った(?)。

【女子50m平泳ぎ】
1位:中村沙耶香(NITTAI)32.20 
*派遣標準2突破(世界記録は、Zoe Bakerの0:30.57)
2位:三輪芳美(早稲田大)32.62

――そして注目の男子50m平泳ぎ!!
決死の表情の北島康介選手、気のせいか惨敗した初日とは目の力が違う気が(結果論なれど、あの時は彼独特の「目ぢから」が無かったもんなぁ・・・)

スタートから浮き上がりでリードする本来の泳ぎで、2位以下を引き離す北島パターンが復活。
見事、1位で派遣記録も突破。世界水泳出場を決めたのでした。これには会場も「ホッ」。
なお、200mで北島選手を破った今村元気選手は3位に終わっている。

「元カノ」とも言われるNHKゲスト解説の萩原智子さん(100m自由形日本記録保持者/昨年引退)が、素直に喜んでいるのが印象的だった。

【男子50m平泳ぎ】
1位:北島康介(コカコーラ)28.03 
*派遣標準2突破(なお、世界記録は短水路で北島を降したオレグ・リソゴールの0:27.18)
2位:水田岳彦(アクラブ調布)28.67
3位:今村元気(ムラサキスポーツ)28.79

――続いては女子の200m個人メドレー。個々に得意の泳法があり、それによって順位が変わる面白いレースだ。

400mで圧勝した藤野舞子選手が、最初のバタフライからリード。背泳ぎが得意な竹内浩美選手が逆転するも、平泳ぎ・自由形で藤野選手追いつき差をつけて200も優勝。

五輪代表でW杯でも活躍した天野美沙選手は4位。
3位の森下愛子選手の名前を聞いてドキドキするワタクシは不純なのでしょうか・・・。

【女子200m個人メドレー】
1位:藤野舞子(拓殖大)2:16.35
(なお、世界記録はYanyan WU CHNの2:09.72)
2位:竹内浩美(アクラブ八王)2:17.41
3位:森下愛子(日本体育大)2:17.50
4位:天野美沙(桐蔭横浜大)2:18.12

―続く、女子100mは飛び抜けたトップ選手が居ない印象で。
1位になった浦部選手らの成長が期待される・・・って感じでしょうなぁ。

【女子100m自由形】
1位:浦部紀衣(KONAMI)56.40
(なお、世界記録はJodie Henryの0:53.52)
2位:山田渥美(上越)56.99

――そして、男子400m自由形にはタフガイ松田丈志選手の登場。
自身の日本記録更新を目指し、五輪8位のプライドを賭けてレースに臨む。

序盤は2位につけた松田選手、150mでトップに。日本記録ペースの速いレースだったが、最後は少しバテて記録更新はならず。
高校生の内田翔選手、またしても高校新で2位につける快泳!しかし派遣記録には及ばず、この点に関しては残念。

インタビューでは、松田選手が3冠目を喜びながらも「日本記録狙ってたので悔しい」と満足を示さなかったのが、第一人者の矜持を感じさせて偉かった。

◆男子400m自由形
1位:松田丈志(中京大)3:48.93 
*派遣標準2突破(世界記録は、イアン・ソープの3:40.08)
2位:内田 翔(群馬SS)3:51.11 *高校新

横浜国際プール<br>TV観戦編

2005年05月11日 | 生活
初日は波乱の結果で。帰りのシャトルバス内や駅構内中に貼られた北島ポスター(コカコーラだっけ、アリーナだっけ?)が空しかった。

センター北駅では、事前に調べていた「ラーメン甲子園」に赴くも、「ラーメン博物館」的な寄せ集めスペースだったと知って愕然。

「がんこラーメン」は、前に食ったことあるし。
じゃあ北海道モノを・・・と食べた塩ラーメンは「まぁ、こんなモンか。やっぱりミソにすりゃ良かった」ってな味で。

大会は、平日から観客席の埋まる週末に突入するのでした。

◆2日目
決勝:男子1500m自由形

国内の第一人者、松田丈志選手が登場。
中々の男前だが、スキンヘッドに白ビキニが「日本男児」を連想させる。つ~か、フンドシに見えてしまうぞ。
2位の荒瀬選手を、後半引き離した松田選手の地力に感じ入った。
さすが、伊達にストックホルムの短水路ワールドカップで、ユーリ・プリルコフらに続いて3位入賞を果たしてはおらん(日本新)・・・・と申し上げておこう。

【決勝:男子1500m自由形】
1位:松田丈志(中京大)15:18.23
2位:宮嶋武広(日本体育大)15:30.10
3位:永野敦志(日本大)15:34.75
*世界記録は、Grant Hackettの「14:34.56」

――そして。
次は、男子400m個人メドレー。
これまたワールドカップの欧州遠征の同協技200mにて、豪州のジム・パイパーを押さえて優勝した佐野秀匡選手に注目。

まぁ、時の勢いって事で。好調そのままで、佐野秀匡選手が好タイムにて優勝。派遣標準記録も突破し世界水泳出場も決めた・・・と。
アテネ代表の三木二郎選手にも注目が集まったのだが、泳ぎが伸びず。2位の奥出選手にも及ばなかった。

【決勝:男子400m個人メドレー】
1位:佐野秀匡(アクラブ調布)4:16.60
 *派遣標準2突破(なお、世界記録はマイケル・フェルプスの「4:08.26」)
2位:奥出泰史(法政大)4:18.50

――続く女子100m背泳ぎには、アテネ・メダリストの中村礼子選手登場。

エラ張ってるけど、お顔は結構カワイイ中村選手。
これまた伊藤華英選手、寺川綾選手と、名実伴った選手の登場に会場が華やぐ。
レースは、やはり この3人の競り合いとなって。
ここで驚かされたのが伊藤選手の粘り。前半しっかりと中村選手に食い付き、後半になって見事に捉える「自分のレース」を完遂。
アテネ出場を逃した悔しさを晴らした・・・と。
中村選手も、派遣標準記録は突破。

【決勝:女子100m背泳ぎ】
1位:伊藤華英(セントラル)1:01.15  
 *派遣標準2突破(世界記録:Natalie Couglin「0:59.58」)
2位:中村礼子(東京SC)1:01.35  
 *派遣標準2突破
3位:寺川 綾(近畿大)1:01.57

――そして、男子背泳ぎ。
やっぱり、目当ては森田智己選手。
世界レベルでも、彼のスタート反応&バサロはトップクラスとかで。
まぁ、確かに速いし。アテネのメダリストだし。
バサロのウネり・水中での推進スピードの速さは特筆もので。
見事に1位ゴールだったが、(失礼ながら)意外と2位の宮下選手も肉薄していた。

しかし、やはり森田選手は面白い。
選手紹介でナル・ポーズ、勝者インタビューでは半笑いの「ぶっちゃけコメント」。
2日目は北島抜きの日程だが、それでの充分に駒が揃ってる印象あるんだから、現在の日本競泳界の層の厚さは大したもんだ。

【決勝:男子100m背泳ぎ】
1位:森田智己(セントラル)54.36  
 *派遣標準1突破(なお、世界記録はA・ピアソルの0:53.17)
2位:宮下純一(筑波大)54.90  派遣標準2突破
3位:山口雅文(中央大) 55.38

――そして、これまたメダリスト登場なのは「女子200mバタフライ」。

根性の関西娘・中西悠子選手、スタート直後からのリードをキープする女王のレース。
歯並びはアレだが目は美人です、この選手。

【決勝:女子200mバタフライ】
1位:中西悠子(枚方SS)2:08.28  
 *派遣標準1突破(世界記録:Otylia JEDRZEJCZAK「2:05.78」)
2位:矢野友理江(コナミ西日本)2:10.11   *派遣標準2突破

――そして、男子200mバタフライ。
またも、松田丈志選手が登場。素晴らしいタフネスぶりを披露。
まずは柴田隆一選手が先行するも、後半で松田丈志選手が追い上げ、見事な逆転勝利。
松田選手としては狙った展開だったろうが、持久力とスピード両方を要求される200mでも、この強さには恐れ入る。

【決勝:男子200mバタフライ】
1位:松田丈志(中京大)1:56.28 
*派遣標準2突破 (世界記録:M・フェルプス「1:53.93」)
2位:柴田隆一(日本大)1:56.84  
*派遣標準2突破
3位:武藤 慎(東京SC)1:58.07

――そして、これまた注目の女子200mフリー。
アテネ800m金メダリスト・柴田亜衣選手が、200に挑戦ってんで。
彼女の泳ぎっぷりを皆が見守ったワケだが。

強い強い!掻きのテンポは上がってる気もするのだが、400と変わらぬ泳ぎで200mのスピードに対応してしまっているのだ。

特にキック!2ビートじゃん!短距離用の6ビートに切り替えとかヤってないじゃん!!

息継ぎも、他の選手が「四掻きに一度」なのに「二掻きで一度」の長距離パターン。
普通は、息継ぎで顔が上がったら抵抗でタイムに影響するのだろうが、柴田選手には関係なし。力強くワシワシ伸びていく。
呼吸が出来るから、後半も伸びる。他の選手は息が上がっていく・・・。なんちゅう強さだ。

やっぱり上腕が強いんだろうな・・・。
前半からトップで、後半もそのままのペースでゴール。

柴田選手の逞しさが目立つレースだった。

【決勝:女子200m自由形】
1位:柴田亜衣(T-arena)1:59.57
(世界記録:Franziska Van Almsick「1:56.64」)
2位:浦部紀衣(コナミ西日本)2:00.88

――そして、二日目の最終レースが男子200mフリー。

アテネ出場の奥村幸大選手(団体リレーで銅)と、国内第一人者の細川大輔選手の一騎打ちかと思われたが、ここに割り込んできたのが高校生の内田翔選手!

短水路選手権の400m個人リレーでも(五輪選手の三木二郎が予選落ち)、高校新を叩き出し、世界のプリルコフ(RUS)や佐野秀匡と戦った新星・内田が、ここでも躍進!

先輩達に臆するコト無く挑んで行き、堂々の2位入賞。
「良くやったな」とばかりに、健闘を称える奥村選手の表情が印象的だった。

【決勝:男子200m自由形】
1位:奥村幸大(近畿大)1:48.97
(世界記録:Ian Thorpeの「1:44.06」)
2位:内田 翔(群馬SS)1:49.26
3位:細川大輔(SAT)1:50.44