あるBOX(改)

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追悼:アンディ・フレイザー(5)

2015年03月24日 | 英国ロック
空中分解したフリーのメンバーが休養している間、アイランドは
ライヴ・アルバムを急遽制作。

フリーの演奏の凄まじさが知れ渡った日本からは再来日のオファーが、
日本を含めた各方面からライブ・アルバムの制作が求められていたのだ。

ライブ演奏の素材はあったが、結局つぎはぎ制作。
1曲目の「オール・ライト・ナウ」は、カークによるサビのドラミングも
スタジオ版とは異なり、「あれはシングル発表前のモノ」というロジャースの
興味深いコメントもある。

シールド不具合でコゾフのギターが途絶える不完全な場面もあったが
それがかえって生々しい臨場感を伝え、ファンには印象深い1枚となった。

※私なんては結局「FREE LIVE!」が1番好きなアルバムだったりします。



アイランドはFreeの解散を「あくまで音楽的発展のため」と公表。
「喧嘩別れ」では無く、「メンバーがグループに限界を感じ、
それぞれが新しいグループで音楽活動を展開する・・・と。

各地に散ったメンバーはライブ・アルバムのヒットも知らず、
新しいユニットに着手。
※その中で色々知る事になったんだろうが、もう後戻りは出来なかった
 のだろう。後に「解散は間違いだった。少し休めと言ってくれる大人が
 いてくれたら・・・。アレクシス・コーナーがいたら、そう言って
 くれただろうが、彼は亡くなっていた」とメンバーはコメントしている。



ポール・ロジャースは「Peace」、アンディ・フレイザーは「Tobby」、
残る二人はベーシスト山内テツとキーボードのジョン・ラビット・
バンドリックを加えた「Kossoff、Kirke、Tetsu、Rabbit」を結成した。

“トビー”とは、ローディーのグラハム・ホワイトがアンディーに
名付けたニックネームだという。

トビーではヴォーカルのオーディションが行われたが、結局は
アンディが歌う事になる。
他のメンバーは、ギターにエイドリアン・フィッシャー、ドラマーは
スタン・スピークが選ばれた。

エイドリアンはロバート・スティッグウッド・オーガニゼーションで
マネージャーとしてクリームやビージーズなどを担当していた。
そういう人物でもギターは弾けた時代だったのだ。



スタン・スピークはアレクシス・コーナーの推薦で、運送会社で
運転手をしながらセッションマンとして働いていた。

フィッシャーが「お茶をいれるのが下手だったらしい」という噂もあり
音楽誌は「お茶くみとバン運転手、フレイザーのバンドに加入」と
伝えたという。

※「Tea And Driver」なんて表現されてます・・・