あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

ヨネクラジム最終興行へ(4)

2017年08月22日 | ボクシング
10カウントゴングが鳴り終わり、場内から大きな拍手と
声援が起きた。

余韻が残る中、リング上のメンバーのフォトセッション。



しかし皆さんジャージ、Tシャツで・・・。
スーツ姿とか誰も居ないのな。

※蒸し暑いから仕方ないけど。

どこかのホテルで解散式+ヨネクラ・ファミリー結成式の
ような催しがあるかも知れないが。

そちらでは正装をお願いものです。



さて、興行はまだ終わっていません。
メインエベント8回戦
日本ユース初代王座決定トーナメント決勝Sフライ級が
行なわれるのです。

日本フライ級9位 山下賢哉(白井・具志堅S)と、日本S
フライ級3位の田之岡条(小熊)の対戦。

両者とも、1歩踏み込めば強打出来る距離で好機を狙う
展開、初回からピリッとした雰囲気。

勝負は一瞬で決まった。

開始40秒すぎ、間をおいての右フックで田之岡が痛烈な
ダウン!
背中からリングに横たわり、動けない姿を見てレフェリー
ストップ。カウント途中でのTKO宣告だった。

比嘉大吾が世界を獲ったりして、ジムの勢いというものを
感じた試合。

一度田之岡に敗れている山下は強烈にリベンジ成功。
戦績を11勝8KO3敗とした。



最後、目の覚めるような初回KOで締め括られたDANGAN。

メインイベント前にヨネクラジムのセレモニーを挟むのは
イレギュラーともいえる構成だったが、ファンとして納得
いく、有難いものだった。

興行主さんに感謝したい。

もはやボクシングファンとも言えない私だが
テンカウントが鳴らされる間は、ヨネクラジムの選手達の
戦いと、それを鼓舞する米倉健司会長の姿が思い出されて、
感慨深い思いになった。

ヨネクラジムよ、永遠に。

・・・というのは、まだ早いか。
8月いっぱいでの閉鎖だ。



その前に建物を覗きに行こうかな・・・。

ヨネクラジム最終興行へ(3)

2017年08月22日 | ボクシング
興行は進む。
気が付けば西のバルコニーに溜田剛士(ヨネクラジム)の横断幕が
掲げられている。



ライト級決勝8回戦は、富岡樹(REBOOT)vs粕谷雄一郎(石川ジム立川)
これまた派手目のアウトボクサーとコツコツ型選手のペース争い。

富岡はフットワークを使ってペースを掴もうとするが、圧力を掛けられると
バタついて見栄えが悪くなる。
日本7位の粕谷もクリンチで攻撃が続かない。粕谷はロープに詰めてボディ
顔面と攻め込む。

最終回も粕谷が優勢に見えたが最後に左フックを派手に貰って苦境に。
その効果もあってか、判定は2-1で富岡へ。

コツコツ攻めるのは長所ではある。変に強いパンチを振ろうとしても長所が
消える場合もある。
そこは連打の回転を上げるとか、色々と工夫の余地はありそうだ。



フェザー級決勝8回戦、
いよいよ溜田剛士(ヨネクラ)が登場!

いうまでもなく、8月いっぱいで54年の歴史に幕を閉じるヨネクラジム
最後の試合だ。
※もちろん自主興行では無い・・・

目を凝らして陣営を探したが、米倉健司会長の姿は無かった。
入院なさってるとの事で、さすがに駆け付ける訳にはいかなかったん
ですね・・・。

対戦相手は小坂烈(真正)。溜田より一回り大きく見える。

リングアナの紹介が始まる。
特に溜田のコールに耳を傾ける観客・・・。
ヨネクラジムの選手がリング上でコールされる、これが最後なのだ。



「まずは、我が国のボクシングの歴史を 長きに渡り築いてきた、
 名門ジム最後の出場となるボクサーが、赤コーナー

 プロ戦績が18戦13勝3敗2引き分け、13勝のうち11勝がノックアウト、
 公式計量が125パウンド2分の1 
 
 ヨネクラジム~所属ゥ~ 溜田ァァァ~剛ィ~!!!」

ファンから万感のこもった拍手と歓声が上がる。
相手の小坂には悪いが、もう溜田を応援するしかありません。
もとより、その気です。

試合開始のゴングが鳴る。

上背に優る小坂が長い距離からワンツーを狙い、やや低く構える溜田は、
ボディから上に繋ぐ展開。

溜田の右フックで一瞬効いた小坂はストレートで立て直しに掛かるが、
気迫で溜田が押している。一発一発も強い。

第一ラウンドは溜田が優勢。



溜田コーナーには大橋秀行氏がセコンドに付いている。
ヨネクラジムOBの元世界王者。

溜田の移籍先に決まっているジムの会長である大橋氏。
興行ゲストではなく、赤いジャージを着て本格参加の体だ。



第2ラウンド。
やはり溜田がじっくり圧力を掛ける展開。
小坂も右ストレート、左ボディで反撃するが、決め打ちする溜田の
パンチが強い。



ここまで優位の赤コーナー。陣営も落ち着いた様子。

第3ラウンド。
溜田が低い位置から煽るようにパンチを振るう。
圧力に押される形の小坂、打ち返すもパンチは相手の頭上を掠める
シーン多し。

ラウンド終盤、溜田が前進しながら連打すると、小坂は腰からうずく
まるようにダウン。

立ち上がってラウンド終了まで持ち込んだが、第4ラウンド開始前に
棄権を申し出た。



やや呆気ない気もしたが、試合の流れは完全に溜田に傾いていた。
会場の雰囲気も小坂選手を擦り減らせたのかも知れない。

歓喜の赤コーナー。そして溜田応援団。



3R終了TKO。
ヨネクラジム最後の公式試合を、白星で飾ったのだ。

歓喜と安堵の涙を流す勝者。
おめでとう、溜田!



リングアナが勝者を告げ、アウトロとも云える説明を始めた。

「先ほどもリングアナウンスで紹介させていただきましたが、
 これが名門ヨネクラジムの最後の出場選手で御座いました」



「溜田剛士選手、みごと白星で最後を飾りました・・・」
(歓声と拍手、口笛でアナウンスが掻き消される)



続いて、
ファンとしても印象深いセレモニーが始まった。

「ヨネクラジムの関係者の皆さんは、リングにお上がりください」



勝者の溜田選手を中心に歴代のOBが並んでいく。
大橋秀行氏が横に付いている。

ガッツ石松、柴田国明、中島成雄、川島郭志といった元世界王者は
不在だったが、遠目に見ても松本好司、クレイジーキムらOBの姿は
確認できた。

・・・リングアナが口火を切る。

「長きに渡って日本ボクシング界を牽引してきたヨネクラジム、
 最後の出場選手、見事ノックアウトで第2回DANGAN日本ユース
 タイトル・フェザー級 優勝となりました」

「これでヨネクラジム、本当に有終の美を飾る事が出来ました」

(会場から拍手と歓声)



「ヨネクラジムは過去、5人の世界王者を輩出しております。
 その名門ジムも 残念ながら今月いっぱいで 閉鎖という事に
 なってしまいました」

「そのジムを代表いたしまして、元WBA世界ミニマム級 そして
 元WBC世界ストロー級チャンピオンの大橋秀行 現大橋ジム
 会長より ひとこと代表していただきます」

(マイクを手にリング中央に歩み出る大橋会長)



「え~、ただいま御紹介にあずかりました、大橋秀行です。
 本日は お忙しい中、ご来場いただきまして 有り難う
 ございます」

「そして、55年を持って 本日ヨネクラジムの最終戦、8月
 いっぱいで ヨネクラジム 閉鎖となります」

「米倉会長に代わりまして、御礼申し上げます。本当に有難う
 ございました」

(客席から拍手と歓声)



「ヨネクラジムからは 柴田国明さん、ガッツ石松さん、中島
 成雄さん、私、川島郭志、世界王者5人が出ました」

「そして、東洋チャンピオン、日本チャンピオン、新人王と
 数知れず輩出しています」

「4回戦も6回戦も練習生も、みんなヨネクラの、ヨネクラジムの
 ファミリーです」

「これからはヨネクラジムのファミリーで、ヨネクラ魂を引き
 継いで頑張っていきますので、応援よろしくお願いします。
 本日は有り難うございました」

(客席から大きな拍手と歓声)

リングアナが続ける。

「それではここで、大変 異例な事ではございますが、名門ヨネクラ
 ジムの栄誉と功績を称えるために、テンカウントゴングを贈りたい
 と思います」

(客席から大きな拍手と歓声)

「まずは関係者の方、ご起立ください」
「そして、ヨネクラジムの栄誉と功績を称えると同時に、皆さまにも、
 このヨネクラジムの記憶を 永遠のものとしていただきます。
 どうぞ、皆さまも 御起立の御協力をお願いいたします」

(関係者と観客が皆立ち上がる)



(クレイジーキムが「立って立って」と客席を促す)

「それでは、名門ヨネクラジムの栄誉と功績を称え、テンカウント
 ゴングを贈ります」

・・・ゴングが10度、打ち鳴らされた。

ヨネクラジム最終興行へ(2)

2017年08月22日 | ボクシング
久々の後楽園ホール。
もう「懐かしい」なんて感じちゃうんだなぁ。



懐かしい筈だよな。
一番熱心に来てたのは、レパード玉熊や大橋秀行、杉谷満、
高橋直人、葛西裕一、佐藤仁徳、横田広明らが戦ってた頃
だもんなぁ・・・。
※その後もチョコチョコ来てるけど・・・



そういえば、
札幌駅には「頑張れ、北海道日本ハムファイターズ!」なんて
垂れ幕があったな。



ファイターズに所属する杉谷拳士の父が杉谷満なんだよな。
フェザー級の強打者で良く後楽園ホールで試合を見た。

拳士は東京都練馬区出身だが、父は北海道出身。
息子はルーツの地で頑張っているワケだ。

可愛がって貰えよ。シャイな父と違って、社交性(?)が
有り余ってるから大丈夫と思うけど。



さて、そんな事を考えてたらリング上で何やら新しい説明が
始まった。

日本ボクシング協会公認「準公式試合」=1stボックス?
安心・安全を掲げ、皆が楽しく健康的にボクシングが出来る
大会?



「見るボクシングから、参加するボクシングを広めたいと
考えての企画。プロのジムに入会し、年齢制限さえクリア
すれば誰でも参加可能」との事。

スパー大会や親父ファイトの発展形か?



色々と新たな趣向を考案されてるようだ。
そもそも「日本ユース初代王者決定トーナメント」というのも
初めて聞く。

日本プロボクシング協会によると、フライからスーパーライト
までのA級ボクサーで24歳未満の選手が、予選を経て8/22、
23日に決勝戦を行うというもの。

日本タイトル挑戦へのステップとして位置づけられていると
いうが、一時期のA級賞金トーナメント(B級もあった)の様な
ものか。

~とはいえ、
パンフを見る限りプロ無敗10連勝とかのホープなどは見受け
られず、そのまま「日本王座へのステップ」と言われても首を
傾げたくもなったりする。



さてさて第3試合は、その決勝。
S・フェザー級8回戦だ。

元全日本新人王の三瓶数馬(協栄)と伴流ジムの石井龍誠。
両者サウスポー、根気の要る打ち合いが続く。

三瓶はジワジワ攻めて手数を出し、長身の石井は時おり派手な
パンチを繰り出すが長続きしない。

細かく回って手を出すなど、うま味を見せた三瓶。
リードしたかと思いきや石井のパンチを浴びて後退。

シーソーゲームの様相もあったが、地味ながら踏ん張った三瓶が
終盤を押さえ、2-0の判定で接戦を制した。
勝って涙の三瓶は応援に応えられた事に感激した様子。

勝った瞬間の陣営と応援団が上げる歓喜の声。
やっぱりイイねぇ。
(続く)

ヨネクラジム最終興行へ(1)

2017年08月22日 | ボクシング
22日の午後に新千歳空港を出発。
夕方に羽田に着いて、モノレールに乗り…



浜松町に向かう。
間に合うか、後楽園ホールのボクシング興行。

「DANGAN」日本ユースタイトル決定戦。
ヨネクラジムの所属選手が登場するのだ。

今年8月一杯で閉鎖になる、名門ヨネクラジムの
選手が出場する最後の興行なのだ。



連れ合いに呆れられながらも、別行動。
土産の袋は持って行ってくれた。
※駅のコインロッカーに預けると言ったのだが、
 「空いてるとは限らないでしょ!」と叱られて
 しまったよ。



とりあえず山手線、中央線、総武線と乗り継ぐ。

ホームで電車を待ってると、ムシムシした湿気が・・・。
暑いっ!!暑いよ、やっぱり東京は!!



そんなこんなで水道橋に到着。

後楽園ホールに着いた時には18時を過ぎていた。
当日券を購入しエレベーターに乗る。



久々の生観戦、当日券売り場が表沿いに移っているのを
知らずにウロウロしてしまった。

会場入りした時には第一試合は終わっていた。



第二試合はSバンタム級8回戦。
上岡泰(元気)vs ソンセーンレック・ポスワンジム(タイ)

サウスポーの上岡が小柄な相手に右フックを狙う展開。



第2ラウンド、左ボディから右フックでダウンを奪い、
立ち上がったタイ人に再び右フックを浴びせてTKO勝ち。

なんか、懐かしいねぇ…。
(続く)

家族旅行で札幌へ(15)

2017年08月22日 | 生活
さて、いよいよ札幌駅へ向かいます。

北菓楼前から地下に降り、地下道を移動する。
しかし凄いな、この辺は。



地下道までが赤レンガ調だよ。
昔の北海道を映した写真パネルが展示してあるよ。



ここに旧北海道庁立図書館の写真もあったのです。
脇には説明書きも付いてます。



先の方に省庁みたいな場所があるせいか、
この辺の地下道は不気味なほどに静かだ。

少し歩いて大きな地下道に出た時、やっとBGMなど
流れ始め、安心いたしましたよ…。



そして、いよいよ札幌駅。
快速エアポートが到着するホーム。



車両が入って参りました。帰りは指定券を購入済み。
行きは立ちっ放しだったからねぇ・・・。



行きはこれからの楽しみで気が紛れたが、帰りに
立って行くのは辛いよ…。



北の大地を疾走する快速エアポート。
まだ雨は降っている。



新千歳空港へ到着。
ここで土産を買い込む。



間違いなしの北海道スナック。
札幌焼とうきび、じゃがポックル。



札幌カリーせんべい、北海道限定きのこの山。
※やっぱり限定品に限ります



メロ~ンなミニブラックサンダー。
※実際のトコロ職場に持ってったらコレが一番
 人気だったりするんですよ



そして、最後やっぱりラーメンを食う。
搭乗手続き後に富良野ラーメン。
スモークチャーシューが美味だった。

ありがとう、北海道。
今回はイマイチ「初音ミク」と出会わなかったけど
※前回は空港からしてミク祭り状態だったのになぁ…



http://blog.goo.ne.jp/aru-rodgers/e/5c32b8bb889b9015e8bb0700b3235b46

また必ず来ます。
今度は「ドーミーイン函館」とかに泊まりたいです。

北乃カムイちゃんみたいな新キャラにも会いたいなぁ…

家族旅行で札幌へ(14)

2017年08月22日 | 生活
三日目。朝から温泉へ。
実のところ「大浴場」と言うほど広くはないが。
早朝の風呂は気持ちいい。他にも2人ほど入浴者あり。

セキュリティ的にも部屋に使うカードキーで出入りする
システムだし、ロッカーに鍵も付いてるから随分安心だ。



風呂から上がって朝食。
またしても「北の台所」で和洋バイキング。

前日より自重し、和食だけに押さえた。
昨日食べ損なったシシャモも皿に乗せた。海鮮丼は変わらず
盛りまくった。



さらにデザートも。メロンにグレープフルーツ。
そうそう、昨日も飲んだ黒酢も。

食べ終わったら荷物を片付けてチェックアウト。



お世話になったねドーミーイン札幌。
そうそうフロントで栓抜きも借りました。
笑顔での対応、嬉しかったです。

午後発の飛行機に乗る前に、もう一箇所名所を回ろうか。
連れ合いに、そう言われ歩いて札幌駅方面へ向かう。

つか、昨日の快晴から一転、今日は雨じゃないですか。
まぁ露天風呂に入った時点で雨音がしてましたからな。



狸小路アーケードは開放型だから、真ん中歩いちゃ濡れる
じゃん…とか言ってたら
中央部はしっかり閉まっていた。



開閉型アーケードなんだな、狸小路は。
凄いねぇ。さすが随一の観光地だねぇ。

~とは言え少しは傘さして移動。地下に降りて目的地へ。



「北海道開拓おかき」「夕張メロンゼリー」などで有名な
北菓楼の札幌本館です。



また銘菓本館の建物か…お思いでしょうが、ここは一味
違います!



札幌を象徴する歴史的建造物である旧北海道庁立図書館の
「動態保存」を果たした建物なのです。



レンガ組積造と鉄筋コンクリート造の融合。この打ちっ放し
コンクリ感は、まさに安藤忠雄氏プロデュース!



外壁は建設当時の形に保存・復元、インテリアは吹抜を挟み
「北菓楼」の解放感のある店舗と中空に浮く喫茶空間を実現。



店舗の壁一面に本棚を設け、
かつて図書館であった事を表しています。



ピアノが置いてあったり、レジの遥か上に本棚を見上げたり…。
雰囲気があるというか、優雅というか…。



歴史的建造物でありながら同時代に活用されつづける建築と
して再生し、各賞に輝いた威容に…感嘆!



グッドデザイン賞、北海道赤レンガ建築賞を受賞。
薄暗い階段も、こうなると有難く感じます。



一方、窓からの採光を最大限に活かしてるのは、やっぱり
安藤忠雄的だと感じてしまったり…。



そんなに建築に詳しくない私でも、その空間に居るだけで
何かを感じる…そんな内装なのです。



こちらは正面玄関側。
大きく「北菓楼」の文字あり。



入り口から売り場に入る間には保存されたレンガあり。
その積み方は「イギリス式」なのだそうな。



2Fの喫茶室に行って、紅茶とデザートを注文。
白くて奇麗なテーブルに、ケーキとソフトクリーム、アール
グレイにハーブティー。



全部おいしい。ケーキは軽くて口の中でトロける。
ソフトクリームは濃厚であるながら爽やか。こんなに雑味の
ないアールグレイは初めてで、ハーブティーの香りも最上の
部類だ。

生涯最高クラスのお茶とデザートで御座いました。
(続く)