あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

『安藤忠雄展 ─挑戦』を見に行った(2)

2017年12月10日 | 生活
~とは言え、まずは当日券購入の列待ちだ。

これだけでも時間を取られたが、さらに入場まで40分待ちだ。
新海誠展もあり、あわよくば両方なんて考えていたが、そう
いう余裕なしって感じです。



光の教会の採光は自然の日光ですから。それが十字を描くの
ですから。日が沈んだら意味がなくなっちゃうのですよ。

もう陽が傾いてますがな、心配ですがな。

そう言いつつも当日券購入後は並ぶしかないので、列に並ぶ。



※しかし近代的な建物だ。エントランスの造りもスマート・・・。

並びながらスマホでツイッターに時間を費やす。
今回の事がメインだが、ついつい、のんちゃんの事や、
「この世界の片隅に」関連の事も呟いてしまうねぇ。



券売の列と入場制限の時間を合わせたら、やはり一時間くらい
待ったかなぁ。

やっと入場です。



早速イヤホンガイドをレンタル。
500円と有料だが、女性ナレーションに加え、安藤忠雄さん本人
コメント付きなのだ。

これは必須です!
※口調が上方落語みたいなんですから。ダミ声の関西訛りで語ら
 れる四方山噺。それりゃ笑っちゃいますよ!



※実際は、「安藤忠雄展-挑戦」記者発表:安藤忠雄による
 特別講義を編集したモノなんですが…。
 ただし、絶妙な編集ゆえ、まるで「その為に」録ったように
 しか聞こえなかったりします。



まず、生まれ育ちから。そしてプロボクシング・ライセンス獲得。
ボクサー時代の白黒写真も飾ってある。
※時代を感じさせる、良いファイティング・ポーズですよ!

増築を重ねた仕事場。
その再現コーナーもあったが、しっかりボクシング・グローブが
飾ってありましたよ。

展示は進む。
建築関係者、または建築専攻の学生さんが注目するような図面は
パスして、写真パネルや図形を見ていく。



ただ、それぞれの説明文も読みたいから、けっこう時間が掛かる。
前に並んでるのが二人連れで、片方に説明されてたりすると進ま
ないので、適当に追い越していく。

写真撮影OKは2箇所。
光の教会の原寸模型と直島プロジェクトの模型。

お目当ての光の教会を探す。
なんと外テラスに作ってあったよ!
模型といいつつ、コンクリート打ちっぱなしで本当に作ってある!



まさに建築物で、会期終わったらどうするんだろうか?
どっかにモニュメントとして残して欲しいぞ。

中に入ると、確かに「光の十字架」が!



コンクリ壁を十字にくり抜いたような隙間から自然光が差し込んで
来ている・・・。

日は傾いているが、充分に「光の十字架」が見える。

原寸大ゆえ中で座れるし、皆さん盛んに撮影中。私も…。



そして、建築家の願望を果たすかの如く、十字架は完全くり抜きだ!
ガラス張りとか、そういう事はしていない!
※手を差し込んじゃいました。バチあたりでスイマセン…。

だから寒い。でも安藤さんは「厳粛な空間なんだから、寒いぐらいで
エエでしょ」と、本家の教会でさえガラスを取り払おうと目論んでん
だから・・・、油断もへったくれも無い。



イヤホンガイドでは、「資金の問題もあり、天井すら作れないという
話で『なら天井なしでもエエやん』という安藤氏を皆で説得して現在
ある姿になった」とか、興味深い話もりだくさんで御座います。
※説明パネルの前でクスクス笑ってたのは私です。



出てからは「光の教会」外観を見る。
そして、安藤氏が最初に名を上げた「住吉の長屋」の事を思い出す。

今どきの建築でトイレに行くのに外を通らねばならない、寒かったら
Tシャツ1枚着なさい、それでも寒かったら2枚、それでもダメだったら
諦めなはれ」・・・とかね。

建てて40年、住人との体力勝負・・・なんて、これまた私がクスクス笑う
フレーズが飛び出すのでした。



屋内に戻り、「水の教会」「森の教会」などのと印象的なタネル展示を
見て、島全部を建築計画として展開した巨大な模型に感じ入る。
素晴らしいスケールのデカさ。



※ここも撮影OKでした。SNSアップも自己責任という事で。皆パチパチ
 撮影。スクリーンには投影物も映し出され、印象的な空間となって
 おりましたよ…。



安藤さんの仕事は海外での大きなプロジェクトへも広がる。

古い名建築などの再開発。フランスのファッション企業の協賛を得て
西洋の歴史的建築物を新たな形に変えていく・・・。



いよいよ閉館時間が迫り、告知アナウンスが流れた。

ラスト可能な限りの展示物を眺める。植樹活動から、その重要性を語る
安藤さんの姿の投影もあり。



そして退出。イヤホンガイドは返却。

いやぁ、長い時間を過ごしてしまったよ。それだけのヴォリュームがある
展示会だったよ。



物販コーナーがごった返している。

分厚い図録が1980円。良心価格だ。皆手に持っている。
※ウチ用にも一冊ございます。
 あと、クリアファイルとポストカードを購入。



別の日は同会場でサイン会やフリートークを行なったという安藤さん、
それは全て盛況だったという。

癌で5つの臓器を摘出したというのに、凄いバイタリティだわ



※画像はクリアファイルとポストカード。
 やっぱり「光の教会」ばかりになってしまった。

そう思いながら、六本木の街を歩く。例によって直帰で食事のパターン。
遂に念願の「光の教会」を目撃した満足感・・・。



※クリアファイルは光の十字架部分が透けたデザインです。
 照明に翳すと透過光が神々しいですよ…。

人によっては「光の教会、やはり本物が見たい」と言いながら帰途につく
光景を見かけた。

そうだな、一生に一度は観ときたいよな・・・。

『安藤忠雄展 ─挑戦』を見に行った(1)

2017年12月10日 | 生活
元プロボクサーで、独学の建築家。
異色の経歴で知られる建築家 安藤忠雄氏(1941年生)は、1969年から
「都市ゲリラ」として建築設計活動を始めた。



それ以来、既成概念を打ち破るような斬新な建築を送り出し、90年代
以降はその活躍の舞台をアジアや欧米などの世界に広げる一方、建築
という枠を超えた環境再生や震災復興といった社会活動にも取り組ん
でいる。



今回、六本木にある新国立美術館で行われた国立新美術館開館10周年
『安藤忠雄展―挑戦―』では、この怪建築家(失礼!)が、如何に生き
如何に創り、どこに向かおうとしているのか、その壮大な挑戦の軌跡と
未来への展望を6項目に分けて展示されている。

空間デザインは、安藤忠雄自身の手によるもので、模型やスケッチ、
ドローイングなど、総計200点以上ある設計資料の展示あり。

来館者は、巡る中で建築家が歩んできた道程を追体験し、建築の未来、
将来に思いを馳せる。

展示の6セクションは以下の通り。

「原点/住まい」
「光」
「余白の空間」
「場所を読む」
「あるものを生かしてないものをつくる」
「育てる」

会 期 2017年9月27日(水)~12月18日(月)
毎週火曜日休館 

開館時間 10:00~18:00 
     金曜日・土曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで

私の目当ては「光」。いや、「光の教会」だ!

まずは、その「光の教会」について。
すでに完成に至るまでを綴った書籍が発売されているん
ですよね。

「本の雑誌」の高評価もあって、連れ合いに見せて貰って
いたのです。



『光の教会 ~安藤忠雄の現場~』 
平松 剛 (著)  石堂威(編集)

出版社名 建築資料研究社
発行年月 2000年12月 398P 価格 1,995円(税込)

装丁は、和田誠さん。

安藤忠雄氏が、元プロボクサーで、そのバイタリティー溢れる
キャラクターから、私が気になって仕方ない人物であることを
連れ合いは知っててくれたのだ。

その建築家・安藤忠雄の代表作の1つとなった「光の教会」

大阪府茨木市の日本基督教団茨木春日丘教会、別名が「光の教会」。

安藤忠雄の十八番・コンクリート打ち放し、直方体の箱のような
シンプルな作りながら、十字に大きく抜かれた正面の壁からは
光が差し込みむ、ユニークこの上ない建築物。

本書は、この独創的な教会堂の構想・設計・施工の経緯を丹念に
追ったノンフィクションであり、
スリリングな臨場感を持った読み物である。

「予算が少ない?そりゃ面白いものが出来るかも知れんな」

そんな印象的な建築家の発言から、実質このドラマは始まる。

しかし、低予算は工務店を圧迫し、独創的アイディアの実現は
工期を遅らせる。
そして安藤氏は「アーティスト」だ。

十字に壁を抜くだけで、建物の強度は劣化する。
鉄筋を増やせば予算を圧迫する。

しかし、アーティストは「最後の一線」を妥協しない。

コンクリートの柔度は、コンクリ打ちっぱなしの質感に関わる。
工事が難しくなろうと、職人が渋い顔をしようと譲らない
関西弁の建築家。

依頼主は、「冷暖房なし」と聞いて驚愕する。しかし、結局は
「そもそも低予算だから」という負い目で諦めることに…。

もともと安藤氏は「暑さ寒さは我慢せい」の建築家なのだ。

自分の事務所にも冷暖房は無い。
スタッフは「我慢せい」と叱咤され、不便を受け入れる精神を
叩き込まれる。

ボクサー時代、東南アジアに一人で遠征させられた安藤氏は、
心身ともにタフなのだ。
※プロ戦績13勝3敗7分けは立派なものだが
 「同時代のF原田や海老原の天才ぶりの前に諦めた」との事。

安藤事務所のスタッフ、牧師と教会員で構成される建築委員会、
施工業者ら登場人物が「新しい教会を作る」という同じ目的へ
意見を出し合い、時に摩擦を生み出しながら竣工へ突き進む様は、
読み物として面白い事この上ない。

時はバブルの真っ只中。
建設ラッシュで職人は足りない。工期は迫る。

しかし、なんとかなってしまうのだ。
利益が出ない(つ~か赤字)の仕事を受ける建設屋さんが
エライのか?

「職人の地位が低い。プライドを持って仕事して欲しい」と、
大規模建築に参加した全ての職人の名前を建物の一角に刻む
安藤の「男気」が人を集めるのか?

そして遂に「光の教会」は竣工を迎えた。



だが、「建物は人が使って完成する」のが安藤イズム。
チャンスがあれば、十字のくりぬきのガラスを外そうと
企んでいる。

十字を背にして教会員と対面しなければならない牧師は
「身体が持たない」と受け入れないが、
建築家は「素の光がもっとも美しい」と機会を窺い続ける。

建設途中、十字架の「素のくりぬき」を安藤が構想してると
知って関係者は愕然とするが、
私は「彼ならそれくらい考えるだろう!」と大笑いしてしまった。

(続く)

「エロマンガ表現史」を購入

2017年12月10日 | サブカル
2017/11/01、太田出版から出た「エロマンガ表現史」。
実はちょっと前に買っておりました。

Twitterなどで評判を見聞きし、気にはなっていたが
何といってもウチには私専用の本棚も部屋もないし。

思春期に差し掛かった子供もいるし、なかなか買え
ない状況にあったのだが。
※連れ合いもウルさいし。



でも、我慢できずに買ってしまいました。
※やっぱエロのパワーには敵わなかったですよ・・・

手に取って、まず分厚さに驚く。
400ページ弱のヴォリューム!!そして中身も濃い。

~以下、公式の紹介文

「乳首残像、触手、断面図、アヘ顔、etc…
 エロマンガ特有のあの表現はいつ発明され・誕生し、
 なぜ進化し、どうやって「共通言語」になったのか…?
 秘められた歴史が今、明かされる」

【目次】
第1章
 「おっぱい表現」の変遷史 作家インタビュー:石恵
第2章
 「乳首残像」の誕生と拡散
  作家インタビュー:奥浩哉 うたたねひろゆき
第3章
 「触手」の発明 作家インタビュー:前田俊夫
第4章
 「断面図」の進化史
  作家インタビュー:ジョン・K・ぺー太
第5章
 「アヘ顔」の系譜
第6章
 「くぱぁ、らめぇ」の音響史
第7章
  性器修正の苦闘史
第8章
  海外から見た日本エロマンガ表現
  作家インタビュー:新堂エル

特別付録:エロマンガ女子座談会



色んなエロマンガ作家名が出てくるし、前フリとして
一般の少年漫画・青年漫画も登場する。

我ながら驚くのが、それらを「ほぼ知ってる」事だ!

個々の章のテーマに対する執着も凄い。
「おっぱい」だけで何ページ使うのだ!?

しかも「マチ子先生」や「巨乳ハンター」ら少年誌の
絵も載せて、そこから分析していらっしゃる。

外国人女性のプロポーションを表現する絵として
「コブラ」も紹介。いいのか!?

「おっぱい表現」も、その質感から大きさ、動きに伴う
形状変化表現まで追っていき、表現を発明した作家を
紹介する。
※有名かどうかなんて関係なし!

素晴らしい探求心だ!

だって、「おっぱい」大事だもん!

「アニメスタイル」の光線銃撃ってるキャラにおっぱい
発見した時の衝撃!

気付いた瞬間に世界が引っ繰り返る!
それが「おっぱい」なんですよ!!

※さらにはBL界の筋肉で盛り上がった男性の胸の名称
 「雄(お)っぱい」なんてモノまで紹介されている。

 これは知らんかったよ!
 じゃあ、「風と木の詩」のジルベールの胸は、私に
 とっては「ちっぱい」枠となりますからね!

乳首残像描写(乳首が動いた残像をテールランプの
残像のようにトーンで追う表現)も、同時多発的に
生み出されたとして、「開発者」といわれる奥浩哉氏、
うたたねひろゆき氏の両方者にインタビュー!

生み出された経緯の異なり、そして分析・・・かなり真面目。
さすが表現史。もはや研究書です。

「触手」だって北斎漫画から紹介(当然です!)。
「音響史」はセリフから効果音まで探求。

「海外から見た日本のエロマンガ」に至っちゃ、HENTAIの
普及度に驚愕し、「オリンピックで来る海外の人たちの
為にもHENTAI-MANGAをコンビニから撤去したらダメだ!」
~と私が先導取って運動したい気持ちになりましたよ。



ぶっちゃけ、あまりの厚さの前に完全読破には至らず。
まだまだ途中で御座います。

ホントは外食中とかにも読もうかと思ったのですが、
予想以上にエロ漫画絵の引用が多く。

喫茶店で読もうにも隣に子連れの母親が座ったりして
静かに本を閉じる羽目に・・・。



ううう、買う時は「カバーしますか?」と言われて
堂々、「いえ、不要です!」と断ったのに・・・。

早くも「カバーしといてもらえば良かった」とか器の
小さい事を言い始めております。

反省中です。
エロも大切です。生きるパワーの源です。

なんとか時間を見受けて読破したいと思います。

寿がきや「広島汁なし担担麺」を食べた

2017年12月10日 | 生活
以前の買い置きを食べました。

寿がきや食品(株)の全国麺めぐりシリーズ、
「広島汁なし担々麺」



(税別227円)広島汁なし担々麺は、まず普通に
銀座のアンテナショップで食べて、「うまい!」
~と感じ入ったものです。

辛いというか、舌がピリピリする感じ。
濃厚な胡麻風味と花椒、ラー油が効いている。

以前、サッポロ一番の「広島汁なし担々麺」を
食べた時も「やっぱ花椒が特徴だな」と思ったが。

寿がきや版も同様です。
そもそも花椒とは・・・中国が原産で、山椒よりも
さらに香りと辛味が強い香辛料との事。



やはり美味しくいただきました。
寿がきやの「全国麺めぐりシリーズ」は名企画
ですねぇ。

ただ、陳列スペースの関係か、店舗は長らくは
置いてくれません。

メーカーも織り込み済みなのか?
でも「富山ブラック」も見なくなったし、何か
寂しいものがあるなぁ・・・。