都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

三色の電光表示板

2007-07-28 | Photolog

 なぜか電車シリーズ。今回は、LED表示板についてのトリビア的なネタ。

 電車の中や駅の構内には、行き先や発車時刻を表示する、電光表示板がある。

 たくさんの豆ランプで文字を作っているが、あの一つ一つは、LED(発光ダイオード)。そんなこと知ってるわいと思う方も多いかも。LEDは簡単に言えば光る半導体素子。電圧を受けると励起して発光するが、電球と違って、例えば赤色ダイオードは、素子自体が赤の波長だけを出して赤く光る。

 で、あれ、赤と黄緑とオレンジの三色のものが多いと思いませんか? 最近は赤やオレンジに加えて、白や青が表示される表示板もあるけど、昔からのタイプは圧倒的に、赤、黄緑、オレンジの三色。

 Wikipediaの「LED」の項で、応用の部分を見ると、

 「当初は輝度が小さかったため、電子機器の動作表示灯などの屋内用途に限られていたが、赤や緑の高輝度タイプのものが実用化されてからは、駅の行き先案内板など各種の屋外用ディスプレイにも使用されるようになった。さらに、高輝度の青色や白色の発光ダイオードが出回るようになってからは、競技場のスクリーンなど・・・中略・・・各種の照明にも利用されている。」

とある。

 赤や緑の高輝度タイプのものが市販されるようになったのは、1980年代だったと思う。当時、中学生だった私は、発売間もない高輝度LEDを使って、点滅発光する電子回路を造って喜んでいた。その頃は電子工作少年だったのさ。

 赤と黄緑は比較的早くから開発が進み、明るいものが量産化され価格が下がった。だから赤と黄緑を使った製品が増えた。では、赤と黄緑とオレンジの三色の表示板が多いのはなぜでしょう? なぜかしら? それは赤+黄緑=オレンジだからですっ。

案内表示板のLED Photo 2007.6.21

 写真は東西線車内の電光表示板。ドアの上部なので、近づいてよく見てみると、やっぱりオレンジ色に光ってるように見えるが、光る直前のやや暗いランプは、一つのランプの中で、赤と黄緑がそれぞれ光り始めている様子が分かる。オート露出だったので、うまく撮れなかったが、目で見ると、一つ一つのランプの中に、赤く光る素子と、黄緑に光る素子が別々にあることがちゃんとわかる。逆に言うと、オレンジに見えていてもオレンジの発光体はない。

 早くから開発されて安価になった赤と黄緑のLED。この二つの素子を合わせて封入し、一つにしたランプが地下鉄の電光表示板では使われている。赤い字を表示するときは赤の素子だけを光らせ、黄緑の文字なら黄緑の素子だけを光らせる。両方の素子を光らせるとオレンジの文字を表示することができるというわけ。 確かめてみたい人は、電車に乗った時に電光掲示板の文字をよく見てみてね。変な人だと思われることはまちがいないけど。

#鉄道
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地下鉄車内の取っ手のモンダイ

2007-07-24 | Photolog

 細かいことなんですが・・・。

Photo 2007.6.18 (Cllick:300*400(2枚とも))

 私は東京メトロ東西線を以前からよく利用している。東西線には東葉高速鉄道やJR総武線乗り入れの車輌も走っているので、いろんな車体に乗ることになるのだが、数年前から現れ始めた、新型車両がどうも気になる。

 Wikipediaで調べたら、昔の車体から現在の車体まで、細かくたくさん記述されていてクラクラしてしまったが、どうも営団05系電車というもので、その中でも13次車と呼ばれる最新型のモデルらしい(東葉高速鉄道の新しい車輌も同じようだ)。

 それでもって、気になっているのは、外観のデザインとか性能とかいう、鉄オタ系もしくは業界系のお話ではなくて、もっとチマチマしたドア際の取っ手のモンダイ。

 写真を見て頂くと、だいたい判っていただけるかと思うが、東西線の新しい車輌は、ドア際の取っ手が上から下まである一体的な形になっている。取っ手は棒ではなくて、カーブした板状のもの。座席側から指を突っ込んで握るようになっている。もちろん単なる板ではなくて、少々厚みがあり、エッジ部分が丸くなっているので、掴んだ手にはそこそこフィットする。

 だが最近、ある新聞の投書欄に、この地下鉄の取っ手についての意見が載っていた。

 身障者の方からの投書なのだが、ドアの脇に付いている取っ手の形が、新しいものになったら、著しく乗り降りに不自由を来すようになったという。私はその方を知るわけではないので、実際にどのように使いづらいのかは見ていない。だが、読んだときに、なんとなくさもありなんと納得した。実は、この取っ手、健常者にとっても、使い勝手が悪い。

 投書では、乗車するときに掴みにくいと書かれていた。健常者は乗車時にドア際の取っ手を掴むことはあまりないが、人によってはそれを掴んで乗る必要があるケースもあるだろう。そのとき、写真の取っ手は順手では掴めない。逆手にしないと外から乗り込むときに掴めないのだ。細かい話だが、こういう部分でも身障者は大きな不自由を感じる。

 さて、健常者の場合。走行中にドアの右側で外を向いて立って、取っ手を持とうとすると、右手の順手でなければ掴めない。荷物を持った手が疲れたので、持ち手を替えて左手で持とうとすると、逆手でなければ掴めない。反対にドアの左側に立った場合は、左手の順手でなければ掴めない。荷物や傘を持ってるので右手で掴みたいと思ったら、逆手にしないとダメ。もしくは車内方向を向いて、後ろ手に取っ手を掴むしかない。そんな変な持ち方をしたいやついるかよっ。

 取っ手が棒状でないので、掴む方向が限定されてしまっているのだ。持ち方を強制する取っ手、やなやつだ。このデザインをした人は、地下鉄の正しい乗り方を強制したいのだろうか? ドアのそばに立ったら、ドアの右側なら右手で、左側なら左手で取っ手を持ちなさいって。それはかなり余計なお世話だし、だいたい、朝夕の混み合う時間帯の実情を全然考慮していない。混んでる車内で不自然な立ち方をしながらも、なんとか取っ手を持ちたいと思ったときに、掴むことができない取っ手ってナニ? そんな取っ手は要らない。

 確かにデザインした感があって、ちょっと格好良く見える。車体製作上も手間が少し省けるらしい。でも使いにくい形を仕上げるのは「デザイン」じゃない。独りよがりの形を押しつけられてはたまらない。もっと自然に取っ手を掴ませてくれ!。だいたい、取っ手のつかみ方をあれこれ考えなければならなくなること自体、ヘンだ。

#鉄道 
コメント (9)
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