やすらぎの塔と広場
所在地:静岡市葵区駿府城公園 Google Map
建設年:1958(昭和33)
解体年:2001(平成13)
Photo 1997.5.4
まちなかの学校に通っていたので、駿府公園(現在は駿府城公園に名称変更)は小さい頃は比較的身近な存在だった。学外授業で駿府公園に行き、やすらぎの塔前の広場で帽子取りをしたりもした。
しかし、やすらぎの塔がどんなものなのか教えられた記憶はない。聞いてなかっただけかもしれないが・・・。
広場を走り回ったりしてばかりだったので、デザインの記憶も曖昧だった。ただ二人の男性が支え合って立っているようなものだった記憶はあった。正直言って、明るく晴れやかなものではなく、やや陰気な気配が漂っていて、なんとなく近づき難い姿形だった。
大人になってから改めて調べてみるとそれもそのはず。やすらぎの塔は、戦没勤労動員学徒の慰霊塔なのだった。
そんな少年時代の記憶をたどりつつ90年代後半に改めて駿府公園を訪れた。そしてその時もやはり学生が放課後に運動をしたりしていたのだった。
1991(平成3)年3月には「駿府公園整備計画」が立案されたが、この計画の中でも、やすらぎの塔は存続することになっていた。祭壇のような部分を中心として、前面の広場は縮小されるようだったが、その他は変わらないはずだった。
しかしやすらぎの塔は、2001年の地震で一部が破損し、このため後日、台座を残して撤去されたという。その後、10年以上が経過しているが、再建はされず現在もそのままらしい。2010年には保全整備と再建の要望書が出されたりもしているが、なにか動きがあったという話は聞かない。
駿府城公園の整備は資金等の面から大幅に遅れてはいるが、現在もその計画に基づく整備が続けられており、現在、坤櫓(ひつじさるやぐら)の建設が行われている。
戦争の記憶を後世に伝える施設はこのまま推移していくのだろうか。
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静岡の街並み
#公園 #モニュメント
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