都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

九谷焼商会

2025-02-12 | 文京区  
九谷焼商会
所在地:文京区 本郷2-24-9
構造・階数:木・2
建設年代:震災後〜昭和初期
解体年代:2010〜13(平成22〜25)
Photo 2006.10.22

 前項と同じく大横丁通りに面して建っていた商店で、こちらは銅板張り看板建築。下記「ぼくの近代建築コレクション」の1988年撮影の写真では、モルタル看板建築の化粧品店が右隣に並んでいたことがわかるが、私が撮ったときはそれは既になく、マンションなどの間に単独で建っている状態になっていた。

 屋根は寄棟瓦葺きだったようで、ファサード上部に軒先がちょっとだけ見えていた。銅板張り部分は剥がれたり欠けたりしておらず、比較的きれい。かつては袖看板があったのか、右端には道路側へ棒が張り出している。また、1階のビニール庇の少し上には白い出っ張りが2つある。昔はここに店の看板が載っていたのかもしれない。

三豊商店、他/本郷2丁目 - ぼくの近代建築コレクション

Tokyo Lost Architecture  
#失われた建物 文京区  #看板建築  #銅板張り看板建築 
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関口書店・小山履物店

2025-02-09 | 文京区  
関口書店・小山履物店
所在地:文京区 本郷2-19-7・8
構造・階数:木・2
建設年代:震災後〜戦前
解体年 :2014(平成26).7末
Photo 2014.7.15

 本郷の大横丁通り沿いにあった2軒続きのタイル張り看板建築。2軒とも戦後まもなくの火保図に既に記載されているお店。この一角は戦災では焼失しなかったようなので、建物も戦前のものだったのかもしれない。

 関東大震災ではこの界隈までが焼失したようで、大横丁通り以南では震災復興区画整理が行われている。このため大横丁通りには昭和初期に銅板張りやタイル張りなどの看板建築が多く建てられ、90年代あたりまでは多くの店がまだその建物で営業を続けていた。

 タイルの色味が若干異なるが、それ以外のファサードデザインはほぼ同じ。構造的には一体だったものと思われるが、老朽化のためか軒先や庇のラインが一直線ではなく、ちょっと折れた感じになっていた。

 下記、「東京 DOWNTOWN STREET 1980's」には2013年2月時点の写真が掲載されていて、この時には関口書店の方はまだ営業していたようだ。

 ただ、2000年代以降、老朽化や代替わり、所有者の変化、廃業などに伴い、界隈の看板建築はかなり減少している。この看板建築も写真の2週間ほど後に解体されてしまった。

本郷大横丁/本郷2丁目 - ぼくの近代建築コレクション
文京区本郷界隈〜最近消えた景色 - 東京 DOWNTOWN STREET 1980's

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#失われた建物 文京区  #看板建築  #タイル張り看板建築 
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旧 綿貫理髪店

2025-02-06 | 文京区  
旧 綿貫理髪店
所在地:文京区 白山1-10-8
構造・階数:木・2
建設年:戦前?
解体年:2015(平成27)
Photo 2008.3.28

 白山1丁目、旧丸山福山町にあった理髪店の建物。装飾はほとんどないが、2階建て平入りのモルタル看板建築になっていた。


 Photo 2008.6.4

 戦前の火保図には同様の建物の外形が記されているので建物自体は既にあったようだが、店名などは記されおらず、いつ頃から理髪店として営業していたのかは不明。その後、昭和40年代から昭和の終わり頃までは理髪店として住宅地図に記載されている。

 写真の頃は既に廃業して仕舞屋になっていたが、床屋のくるくるサインはそのまま掲げられていた。


 東側から Photo 2008.3.28

 側面や後方の壁面、窓上の庇などはトタン張り、屋根はセメント瓦?で、やや傷みが激しかった。写真の後も存続していたが、2015年に解体され、現在は3階建ての集合住宅?になっている。

綿貫理髪店、二軒長屋/白山1丁目 - ぼくの近代建築コレクション

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#失われた建物 文京区  #看板建築  #モルタル看板建築 
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協立製本(株)第二工場、岡村紙工

2025-02-03 | 文京区  
協立製本(株)第二工場、岡村紙工
所在地:文京区 白山1-10-5
構造・階数:木・2
建設年:戦前?
解体年:2019(平成31).7
Photo 2008.3.28

 白山三業地の東側、旧丸山福山町にあった洋風モルタル看板建築の工場。白山界隈は、製本、紙、印刷など、出版関連の工場が多くあるが、古い工場建物は建て替えられたりして次第に減っている。この工場建物も5年ほど前に解体されて、跡地は現在、マンションになっている。

 平入りの二軒長屋で、2階には付柱とアーチが付く。ただ、付柱は本格的な様式建築のデザインではなく、梁を支えているわけでもない。アーチも付柱の途中から架かっており、よく見るとちょっと変なことになっているが、そのあたりが建物の個性になっており、建物を印象的なものにしている。

旧協立製本(株)第二工場・岡村紙工 文京区白山 - 東京ノスタルジア
協立製本、四軒長屋/白山1丁目 - ぼくの近代建築コレクション

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#失われた建物 文京区  #看板建築  #モルタル看板建築 
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旧料亭あさひ

2025-01-30 | 文京区  
旧料亭あさひ
所在地:文京区 白山1-11-17
構造・階数:木・2
建設年 :戦前?
解体年代:1998〜09(平成10〜21)
備考  :白山三業地の旧料亭
Photo 1995.1.18

 白山1丁目の一部はかつて三業地だったところで、2000年代頃には料亭営業は既に止めていたものの、往時の建物が路地に建ち並んでいた。

 この建物は三業地エリアの外周の道沿いに建っていたもの。1階に車庫があったりして、周辺の他の料亭建物に比べるとやや規模が大きい。かなり前に料亭営業はやめてしまっており、ゼンリンの住宅地図では最も古い1970年代のものでも屋号が判らない。しかし1953(昭和28)年の火災保険特殊地図には「(料)あさひ」と記されている。
 また、戦前、1937(昭和12)年の火保図には、屋号の記載はないが「待合」と記されている。一帯は戦災では被災しなかったようなので、この建物も戦前のものだったのかもしれない。

 平成時代中頃に解体され、現在は駐車場になっている。

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#失われた建物 文京区  #遊興施設 
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富士見湯

2025-01-27 | 文京区  
富士見湯
所在地:文京区 白山1-3-5
構造・階数:木・1
創業年:1937(昭和12)
解体年:2022(令和4)
備考 :2020.10.31廃業
Photo 2019.7.8

 戦前に創業した銭湯。宮造り型の建物だったが、懸魚などの装飾はあまりなく比較的シンプルな建物だった。千鳥破風が付いた入母屋屋根平入りで、玄関庇は唐破風。

 たぬき湯という愛称でも呼ばれたという銭湯だったが、老朽化と店主の高齢化等のため、写真の翌年廃業、その後解体された。

閉店銭湯|富士見湯|春日|湯活レポート(銭湯編)vol.333 - 湯活のススメ

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シオン美容室

2025-01-24 | 文京区  
シオン美容室
所在地:文京区 根津2-13-7
構造・階数:木・2
建設年:戦後
解体年:2015(平成27)
Photo 2014.12.15

 不忍通りの裏通りと言問通りの角にあったモルタル看板建築。前項の「あさひや」の2軒長屋の北側にあったもの。

 シオン美容室は1963年の住宅地図にも載っていて、50年以上営業していたようだが、この写真の翌年に解体され、周辺と合わせて現在は8階建てマンションになっている。

近藤電気商会、他/根津2丁目 - ぼくの近代建築コレクション

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#失われた建物 文京区  #看板建築  #モルタル看板建築 
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あさひや(2軒長屋)

2025-01-21 | 文京区  
あさひや(2軒長屋)
所在地:文京区 根津2-13-5
構造・階数:木・2
建設年:戦前
解体年:2015(平成27)
Photo 2014.12.15

 これも前項の「バーバー銀巴里、カフェゆう」、更に前々項「九ちゃん(3軒長屋)」と同様、不忍通りの東裏側の通りにあった建物で、戦前に建てられたという二軒長屋。
 建物は古いが1階の店は替わっているようで、「あさひや」の場所は昔は「竹浪自転車」という店だったという。


 Photo 2010.9.29

 2枚目写真は、前項「バーバー銀巴里、カフェゆう」掲載のものを再掲。中央右が「バーバー銀巴里、カフェゆう」、奥が「九ちゃんの3軒長屋」
 一連の建物は全て建て替えられて、マンションなどになっている。

あさひや 文京区根津 - 東京ノスタルジア
近藤電気商会、他/根津2丁目 - ぼくの近代建築コレクション

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バーバー銀巴里、カフェゆう

2025-01-18 | 文京区  
バーバー銀巴里、カフェゆう
所在地:文京区 根津2-13-4
構造・階数:木・2(屋根裏3)
建設年:昭和初期
解体年:2013(平成25)
Photo 2007.2.3

 前項の九ちゃん(3軒長屋)と同様、不忍通りの東裏側の通りにあったモルタル看板建築で、九ちゃんの北側。写真の時点では手前側2間が「カフェゆう」、奥の1間が「バーバー銀巴里」だったが、1990年代頃までは手前側は近藤電気商会だったそうで、下記「ぼくの近代建築コレクション」には1990年当時の写真が掲載されている。

 1935(昭和10)年の火災保険特殊地図には「床や」と記されており、また下記サイトには「昭和初期に建った米屋」という記述があるので、昭和初期に床屋と米屋として建てられたものだったようだ。
 バーバー銀巴里は2010年頃に廃業、その後、建物は2013年後半に解体されて建て替えられた。カフェゆうは新しい建物で引き続き営業している。


 Photo 2010.9.29

 少し離れた場所から見ると、後方にギャンブレル屋根の屋根裏があったことが分かり、この一角の2階建ての中ではやや大型の建物だった。
 なお、手前は次項の「あさひや」

近藤電気商会、他/根津2丁目 - ぼくの近代建築コレクション

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#失われた建物 文京区  #看板建築  #モルタル看板建築 
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九ちゃん(3軒長屋)

2025-01-15 | 文京区  
九ちゃん(3軒長屋)
所在地:文京区 根津2-13-4
構造・階数:木・2
建設年:戦前
解体年:2013(平成25)
Photo 2007.2.3

 不忍通りの東裏側の通りにあったモルタル看板建築長屋。左奥側から九ちゃん(居酒屋)、森永牛乳販売店、ピッコロ(喫茶店)だったが、写真の頃にはピッコロは既に店を辞めていたようだ。

 3軒続きで1階の瓦葺き軒庇が連続している。洋風のモルタル看板建築でこのような形になっているのはちょっと珍しい。また、3軒のうち北端の店だけ2階が凸型になっているのもおもしろい。

九ちゃん、他/根津2丁目 - ぼくの近代建築コレクション

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