都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

福隆美術工芸

2024-11-18 | 中央区  
福隆美術工芸
所在地:中央区 銀座2-11-4
構造・階数:木・2
建設年:戦後まもなく
解体年:2019(平成31/令和元)
備考 :福隆美術工芸は1968年頃開店、2019年に八丁堀に移転。
Photo 2006.4.7

 昭和通り沿いにあった骨董店。歩道に張り出して「刀」と大書された看板が目立っていて、古めかしい店の様子とも相俟って印象的な建物だった。


 Photo 2007.5.26

 一帯は戦災で焼失した地域で、古そうに見えたこの建物も戦後まもなくに建てられたものだったようだ。下記『銀ぶら百年』によれば、当初は和菓子屋で、その後は雀荘だったという。昭和40年代に骨董店としたそうで、画家の先代が絵を売り、骨董屋も始めた。そして2代目になって刀剣や鎧などの武具が中心になったのだという。

 下記、同店のサイトによれば、銀座で51年間営業した後、2019年4月に八丁堀に移転したという。なので、逆算すると1968(昭和43)年頃に開店したということになる。


 Photo 2007.5.26

 新店舗はきれいなビルの1階。店内も恐らくきれいなのだろうが、骨董店としては時間が止まったかのような姿をした店の方が似合っているような気がしてしまったりもする。ただもちろんそれは見る側の勝手な期待。廃屋のようだと入りづらくなってしまうし、古い建物で店を続けるのには問題も多い。貴重な商品を扱うお店が老朽化した建物から移転するのはやはり自然な成り行きなのだろう。昔の姿はひとまず写真で残しておくことにするのが良いのかもしれない。

福隆美術工芸 公式ホームページ
参考『銀ぶら百年』泉麻人 著、文藝春秋 刊、2022

Tokyo Lost Architecture
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